アダルトチルドレン相談集
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2008年10月16日
機能不全夫婦
アダルトチルドレンには世代間連鎖の問題があります。すなわち、アダルトチルドレンを親に持つ場合、その子もアダルトチルドレンとして成長する可能性が高いのです。
この原因は親の子育がアダルトチルドレンの問題に大きく影響してるからです。
親の子育て、子供に対する態度とアダルトチルドレンの問題については、このHPでもいろいろと書いてきましたので、今回は親の子育てではなく、夫婦の問題とアダルトチルドレンの関係について書きたいと思います。
では、夫婦関係とアダルトチルドレン、どのような関係があるのでしょうか。
まずは夫婦関係を機能夫婦と機能不全夫婦に分けたいと思います。
機能夫婦とは夫婦としての機能、すなわち2人の人間関係が働いている夫婦です。
そこには2人の温かい関係性、意志疎通、コミュニケ-ション、お互いの情緒的サポ-トがあります。
では、機能不全夫婦とは何でしょうか。
2人の人間関係が働いていない夫婦です。2人の冷え切った関係やお互いが敵対心に満ちています。その結果意思疎通もなくコミュニケ-ションもありません。また、喧嘩が絶えないかもしれません。お互いの情緒的なサポ-トもなく、お互いが孤独やストレスを感じているかもしれません。
では、機能不全夫婦の問題は子供にとってどのような影響を与えるのでしょうか。
1 絶え間ない夫婦喧嘩
父親と母親が常に声を張り上げて喧嘩をしていますと、それだけでも子供にとってはストレスです。それ以上に日々恐怖を感じ心が安らぐ瞬間がありません。また、喧嘩によっては親同士が食事中茶碗や箸を投げ合う場合もあります。「茶碗や箸が頭の上を飛び交う」のです。これでは一家団欒の楽しい時間も当然なく、子供からするとさっさと食事を切り上げて自分の部屋に逃げ込むことが一番の安全になってきます。
また、激しい夫婦喧嘩からパトカ-が出動しようものなら大変です。子供はその事態に恥をかき、近所の視線を常に意識してしまうかもしれないのです。
絶え間ない夫婦喧嘩は子供から家の安らぎを奪い、常に喧嘩への恐怖でビクつき、大人になってもちょっとした音に敏感に反応する恐怖感を植え込んでしまうのです。
また、近所の視線を常に気にして過ごしますと、対人不安、視線不安へと発展してしまいます。
絶え間ない夫婦喧嘩による影響は図りしれないのです。
夫婦喧嘩も子供から安心を奪い、恐怖を与え続けるという点においては、親と子の境界が確立されていないことにつながるのではないでしょうか。
2 冷たい仮面夫婦
子供は敏感です。父親と母親の仲が悪いこと、険悪なことは敏感に感じます。
冷たい夫婦関係では当然2人の間にコミュニケ-ションもなく意志疎通もありません。
子供は常にピリピリした雰囲気を感じ続け、こちらも絶え間ない夫婦喧嘩同様心が安らぐ時がないのです。
また、冷たい仮面夫婦はそのお互いの憎しみから共に行動をするのを嫌がる傾向があります。すると家族旅行やレジャ-等行わない可能性もあり、子供にとっては楽しみのない家庭であり、他の家庭と自分の家庭を比較して悲しみを抱くかもしれません。
また、冷たい仮面夫婦の問題は子育てに直接影響する時があります。例えば夫婦間で親としての子育てに対する会話もなく、子供の将来像も夫婦別々で考え、その結果父と母は矛盾した期待を各々が子供に言うかもしれないのです。すると、子供は混乱してしまいます。混乱した子供はどちらの言うことを聞けばよいのか分からず、自分を抑圧してしまうかもしれません。
また、冷たくギスギスした家庭を築いた夫婦は各々が自分に余裕がなく心も荒れています。子供に対して余裕と温かさを持って接することが出来ないことは容易に想像出来ます。
冷たい家庭も子供には居場所がなく、親に対して甘えたり、相談出来る土壌がありません。
また、子供は何事も自己関連付けてしまいますので、「お父さん、お母さんが機嫌が悪いのは自分が悪いからだ」と勝手に思い込んでしまう可能性もあります。
自己価値の低下につながります。
3 情緒的サポ-トがない
以前読んだ本に妻に対する夫の精神的サポ-トの大切さが書いてありました。子供が小さい時妻は子育が大変であり、かなりのストレスを抱えています。子育てに対する相談、大変さを妻が夫に話した時にきちんと受けとめてあげないと、妻の子育てに対するストレスは上昇して、最後はストレスのもとである子供に何らかの負の行動を取る可能性が出てくるのです。小さい子供がいるために家から自由に出ることが難しく社会からの疎外を感じ、さらには夫からのサポ-トがないためますます孤独を感じ、ストレスを溜め込み、その反動から子供に対してすぐに切れ怒り、さらには暴力、無視、虐待へと発展するかもしれません。
子育ては夫婦で行うものです。夫はお金だけ稼げばいいというものではなく、少しの時間でも妻とコミュニケ-ションを取り、精神的なケアをしてあげる時間も必要なのでしょう。
さて、ここまで機能不全夫婦と子供への影響を書いてきました。
家庭の根幹は夫婦です。夫婦が夫婦として機能していないと、2人の家庭はギスギス、冷たい、険悪なものであり、その家庭に子供が生まれると、子供は当然その影響を受け、心に様々な傷を抱き成長するのです。
また、機能不全夫婦は母子密着の問題へも発展します。
夫と妻の情緒的な欠落が、母と子の関係の深さへ発展するのです。
関係が深いのはいいのですが、夫に期待出来ない分子供に過剰な期待をしたり、夫の悪口を子供に言ってみたり、子供を相談相手にする等、子供が子供をとして生きることが出来ない環境へと追い立てるのです。
子供は優しく我慢強いので母親に付き合ってくれますが、その影響が成長するにつれ生き辛さの原因になっていくのです。
子供は親を見て育つと言われています。
夫婦が温かい関係であれば、その夫婦の温かさを子供は見て感じ育つと思います。
すると人としての温かさを当然身につけ、バランスの良い大人へと成長するのではないでしょうか。
アダルトチルドレンは世代間連鎖が原因の1つですが、成長したアダルトチルドレンが良い夫婦関係を築き、常に自分を意識して、自分の問題を子育てに影響させなければ世代間連鎖は止められます。
常に自分を意識して子供と接するのはそれだけの余裕が必要です。
その余裕のためにも良好な夫婦関係は大切なのです。
機能不全家族の種は機能不全夫婦であり、機能家族の種は機能夫婦なのです。
投稿者 stella : 20:26 | コメント (0) | トラックバック
2008年10月10日
親への強い反発心に基づく意思決定と行動は人生の実りを削ぎます
由季子さんは大変パワフルな印象がある、40歳の女性です。
その彼女が自分の人生はカラッポと言われカウンセリングを受けに来られたのでした。
由季子さんの現在の状況です。
独身 1人暮らし 転職歴3回 現在はパ-トとしてス-パ-のレジに従事。
兄弟姉妹は妹が1人。
父は子供時よりいるかいないかの存在。
母は口うるさい、子供に期待をかける、過干渉型だったそうです。
私から見た由季子さんの人物像は大変力強く、声も大きくハキハキ、エネルギ-も感じますが、なぜ、その彼女が「人生カラッポ」と言われるのか大変興味深く感じました。
彼女の生い立ちです。
彼女は小さい頃より母の過剰な期待を背負います。彼女の母は由季子さんに医者になることを希望していました。
実は由季子さんの母の父親(由季子さんの祖父)が大学病院の医者だったのです。
母自身も父から医者になることを期待されましたが、勉強についていけず医者への道を断念。その後は当時外科医の現在の夫と結婚しました。
しかし、夫は由季子さんが小さい頃、担当した外科手術に失敗。そのトラウマより医者として仕事をすることを辞め、現在は医薬品の営業の仕事をしています。
ですから、由季子さんの母は、自分も夫も断念せざるを得なかった、医者という職業に大変な執着を持ち、何が何でも由季子さんを医者にすべく、日々「勉強」「テストの点数」とそればかり言い、少しでも成績が下がると毒を吐いていたのでした。
自分を意のままに操ろうとする母、成績以外に自分を認めない母に由季子さんは嫌気と反発を高校時より感じ、大学は母の期待通り医科大学に入学しましたが、これでは母の人生を歩むと、母への反発心から半年で退学。
その後英語を極めたいと外国語学部に入学したのです。
当時の母の失望は大変なものでしたが、幸い妹も医科大学へ入学、由季子さんに「医者」への期待は言わなくなりましたが、その後もやはり自分の価値観、意見を押し付ける姿勢は変わることがありませんでした。
そして、由季子さんの母親への反発心も変わることはなかったのです。
その後大学を出た由季子さんは大手出版社に就職、入社5年目に企画をしたアメリカと日本を比較した恋愛マニュアル本が世間の評判を集め、ベストセラ-になりました。
この話しは成功談ではありますが、それを母親が親戚に自慢しているのを聞いた由季子さんは、出版社をさっさと辞めてしまったのでした。
「いつもいつも自分を否定し続けた母が自分を自慢しているのが許せない」というのが理由でした。
これも、母親への強い怒りと反発心でしょう。
その後母が嫌がるであろう婦人服販売員へ転職。
由季子さんの母はエリ-ト志向が強く、販売職の方を見下す傾向があったのでした。
由季子さんはその仕事に就くことで母への反発を示したのです。
しかし、勤務10年後会社が倒産、今のス-パ-レジの仕事に転職されたのでした。
また、結婚は由季子さんが若い時母が見合い写真を持ってきました。母が自分に早く結婚して欲しいと悟った由季子さんは、母の期待にだけは応えるまいと決意して今まで独身を貫かれたのです。
由季子さんは言われました。
「一体今までの40年間は何だったのでしょう。大学に入るまでは母の言いなり、何も自分で決定することもなく重荷を背負ってレ-ルを歩いていました。そして、これではいけないと母に反対することを自分の意志決定の拠り所としたのでしたが、それは、母に反対・反発しているだけで、本当の自分自身の意思決定ではなかったのです」。
通常 親が子供に過剰に期待 過干渉の場合は次の3つが考えられます。
1 親の期待に合わす
2 心理的にひきこもる
3 親に反発する
1 親の期待に合わす
親の期待に合わせるということは、親の言う通りに行動して、親の要求を満たすことであり、そこには自分の意志は働いていません。
親の高い期待に合わせて高いハードルを越えることにより、他者から感嘆、賛辞は送られるかもしれませんが、本当の自分の人生は生きていません。
2 心理的にひきこもる
自分の意志で決定して行動しようと親に伝えますが、親は理解を示しません。結局何を言っても無駄と悟り、自分の殻に閉じこもってしまいます。
自分の意志で動くことも出来ず、かつ、親の言いなりも嫌なので、何もしないことを選択します(親の期待に応えられず、期待に応えようとすることを諦める場合もあります)。自分の意志や感情を封じ、居るのか、居ないのか、分からないような空虚な存在になってしまいます。
3 親に反発する
自分の主張を通そうと親に反発します。そして、反発した後は親を手放して自分の理想とする人生を歩もうとします。
しかし残念ながら由季子さんは親に反発はしましたが、親への怒りを手放すことが出来ず、親にこだわり続けたのです。
そして、親の言うことを否定して、親に反発心を示して、親が自分に期待する理想とは正反対の行動を選択することを意志決定したのでした。
親にすべて反発することは、親にこだわっていることであり、真に自分の人生を生きていません。
ですから、由季子さんは自分の人生を不振り返るにあたり「カラッポ」という言葉を使われたのでしょう。
結局は自分の望む意志ではなく、親に反発するということを意思決定の根拠として選択したことにより、本当に自分の求めている何かを掴むことは出来かったのです。
そして、由季子さんに感じたパワフルなエネルギ-は親へ反発するため、対抗するためのエネルギ-だったのではないでしょうか。
アダルトチルドレンからの回復には、親への執念、怒りを手放すことは大変重要です。
親を手放して、自分に専念するのです。
投稿者 stella : 23:05 | コメント (0) | トラックバック
2008年10月09日
性のパワ-の活用 そして自己処罰
性のパワ-。
性のパワ-と聞いて皆さんは何を連想されますか?
人によって様々だと思います。
今回は性のパワ-の活用、それを「セックス」と定義をして、書き進めていきたいと思います。
具体的には、異性との関係性において性のパワ-を活用することについて書きます。
(今回は男性である私の視点から見て書き進めますので、女性の側から見た視点が欠落しているかもしれません。ご了承ください)。
では、性のパワ-と心の問題、性とアダルトチルドレン、どのような関係があるのでしょうか。
まず、アダルトチルドレンと性の問題を考えますと、セックス依存症が考えられます。
私はセックスカウンセラ-ではないので深い知識はないかもしれませんが、セックスに依存するということは、セックスを通して生きている実感を感じるということが考えられます。
もちろん、セックスは快楽的でありますので、そこから受ける刺激を通して生きていることを実感することは誰にでもあると思います。
しかし、セックス依存症はセックスを通してしか、生きている実感を味わえないのです。
そして、セックス依存症は何人も相手を変えてセックスを楽しむ以外、次のものも含みます。乱交、風俗、ビデオ、ネット、露出等様々ですが、その行為に没頭して、快感や刺激を味わうことにより、虚しさからの脱却、解放を図ろうとするのです。
男性、女性、どちらがセックス依存に陥る確率が高いかと考えますと、性欲の強さから考えても男性だと思います。
さて、今回私が書きたいことはセックスや性に依存して、生きていることを実感する人々のことではありません。
また、夫婦、恋人間におけるセックスをしないことで相手の欲求をコントロ-ルするパワ-ゲ-ムのことでもありません。
今回書きたいことは性を自らの力として、異性との関係性を築くために積極的に活用する場合です。
1 急ぎすぎる親密化の促進のため
私たちは異性、パ-トナ-と親しくなるためにセックスを行い、性を活用しています。
親密化、分かち合いの促進のためです。
そして、私たちが異性、パ-トナ-の分かち合えるものは次の3つです。
思考、心、体です。
一般的に考えると、体を分かち合う前、セックスを行う以前に、相手の思考、心を知ってからセックスを行う方が一般的と思うのですが、相手をよく知る以前に早急にセックスを行う場合があります。
男性は性欲が強いので、性の欲求のまま女性を求めるでしょうが、女性がもし同じことをするとすれば、それはどうしてでしょうか。
それは、急ぎすぎる親密化の促進のためなのです。
そこにある心理は男性を自分の元に留めておきたいという心理なのです。
離れたくない、見捨てられたくないという心理も働いていることでしょう。
とくにアダルトチルドレンは自己存在の価値が低く、孤独感が強いので、パ-ト-ナ-にしがみつく傾向があります。
そのしがみつきを早くに果たすために性のパワ-を活用して、相手との親密化を急ぐのです。
そして、孤独感を和らげ、心の安定を図るのです。
しかし、相手のことをあまり知らず(思考 心 性格)にセックスをすることにリスクはないのでしょうか。
深い関係を急ぎ過ぎた結果、とんでもない男と関係を持ってしまうかもしれません。
私が一番伝えたいこと。
「早急な性のパワ-の活用は要注意です」。
さて、性のパワ-の活用として次のようなことも考えられます。
2 自己価値を感じるため
アダルトチルドレンに限らず、自己価値の低い人が自己価値を上げるために、性のパワ-を活用することがあります。
それは、性のパワ-を活用することにより、人から求められている自分を感じるためです。
セックスで人から求められるということは恋愛関係以外では、風俗産業、違法な売春、援助交際の領域ですので感心しません。
しかし、求められる自分がいて、高額のお金が手に入るのですから、自己価値を感じるために性を活用することもあるようです。
ここまでは、性のパワ-の活用、セックスを通して人との関係性を見てきました。
次は性のパワ-の活用というより、性を自己価値を下げるために、自己処罰のために使うことについて書きたいと思います。
ずっと家庭で大切にされない子供時を過ごしてきました。親に大切された体験がありません。
そして、親に愛されなかった体験は、自分には存在価値がないという思い込につながります。
自分には価値がないと思い込み、自分はNOであることを証明するために、不特定多数の異性とセックスに走る場合が自己処罰のために行うセックスなのです。
不特定多数の男性とすぐにセックスをしてみる。性病のリスクが付きまといます。
また、その相手によっては、そのことをネタに恐喝や事件に発展するかもしれません。
セックスを通して、自己価値を下げ、リスクを引き受け、自分で自分を処罰しているように感じます。
私が最近この自己処罰で思うのは、アダルトビデオに出演されている女優です。
実はアダルトビデオ出演の女優には、過去に傷を持つ女性が多いと聞きます。
普通に考えて見ても自分がセックス(複数人相手の場合もあり)をしているところをカメラで撮られて、それが不特定多数の人に販売され、かつ出演したビデオは数年市場に出回るかもしれません。
(また、裏ビデオ化される可能性もあります)
出演料が高くても、とても自分を大切にしているとはとても思えないのです。
性を通して自分を罰する。
それは、子供時の愛を体験出来なかった悲しい過去に基づくものなのかもしれません。
