アダルトチルドレンと対人不安

アダルトチルドレンの方のご相談のなかで多いのが対人不安の悩みです。

対人不安の根源は他者からの否定的評価を受けることです。
多くのアダルトチルドレンは他者からの否定的評価を受けることを恐れ、自己表現や、自分の意見を言うことを控えてしまうのです。

会議で発言出来ない、上司に相談出来ない、飲み会で浮いてしまう、友達に遠慮をしてしまう、結局は一人ぼっち。

でも、よく考えてください。
会議で発言出来なかったらどうなりますか。
周りからは何も考えていないのかと思われてしまいます。

上司に相談出来なかったらどうなりますか。
仕事の仕方は分からないまま、結局仕事が溜まって上司より怒られます。

飲み会で浮いてしまったら。暗い奴というレッテルを貼られます。

友達に遠慮したら。何でも言うことを聞く人と軽く見られ、また自分の思っていることを言えない不満とすべての行動を友達に合わせてしまうので楽しくありません。

結局は否定的評価を受けることを恐れて自己表現、自分の意見を言わないことは、恐れている否定的評価を周囲から本当に受けてしまい、望まないものを現実のものとしているのです。
また、人に合わせ過ぎることからストレスと無力感を感じてしまうかもしれません。

自己表現、意見を言わないことから得られるメリットなんてないのです。

でも、どうして意見を言ったり、自己表現することが否定的評価につながると思ってしまうのでしょう。
そんなことはないのに。と、私は思うのですが。

それに否定的評価って何なのでしょう。
自分の望まない評価のことでしょうか。
否定って何を否定されるの?
仮に反対意見を言われたりしたら否定的評価ですか?
それは意見の相違であり、あなたの全人格を否定しているわけではないのですが。

会議で自分の意見と違うことを誰かに言われたとしても、それはあなたの意見を否定しているのでしょうか。
いいえ、単にあなたとは違う意見を述べているだけなのです。
もちろん、人によってはエラそうに、あなたの意見を否定してくる物の言い方をしてくる人もいるかもしれません。
でも、それは、その人の発言の仕方の問題であって、問題があるのはその人です。
ですから、あなたは自分の意見を伝えればそれでいいのです。

上司に相談したら、否定的評価を受けますか?
上司によってはそのような態度を取る人もいるかもしれません。
でも、相談しないと仕事が進みませんよね。仕事が進まない方がよっぽど否定的評価を受けると思いますが。

飲み会、友達同士の否定的評価って何ですか?
もしかしたら、それは嫌われのではないかという恐れですか。
でも、自分の意見や希望を言ってどうして嫌われのでしょう。
その根拠は。

否定的な評価を受けたくない。嫌われたくないという恐れは裏を返すと、認められたい。好かれたい。という気持ちが大変強いのではないでしょうか。
では、なぜそこまで気持ちが強いかですが、恐らく今までの人生において、あまり人に認めてもらったり、好かれたり、愛されたと感じる経験が薄かったことが推測されます。

そして、これらの問題の本質は生育歴において、親に十分に認めてもらえなかったり、愛してもらえなかったことが影響しているように感じます。だからこそ、大人になった今でも過剰に求めてしまうのではないでしょうか。

そして、更には親に十分に愛されたり、認めてもらうことから得られる自己肯定感、自己信頼感、自信の獲得にも失敗しているのだと思います。

自分の意見や、自分の気持ちを素直に表現するのはスキルも必要ですし、また、今まで十分に培ってこれなかった自信の回復も必要なのです。そして、この自信は今まで避けてきた行動を通して、行うことを通してしか獲得されません。

また、意見が否定されたら自己評価が下がる、嫌われる等何でもかんでも自分に関連づけて悪く考える否定的思考の認知変更も必要となってきます。

自分を表現すること、意見を言うこと、コミュニケ−ションをとること、自信を回復獲得すること。

理想の自分を手に入れるためには、否定的な見方と解釈の変更、そして行動化の促進を促すカウンセリングは、対人不安克服の第一歩に有効であると思います。