アダルトチルドレンの語源について

アダルトチルドレンとは、「アルコ−ル依存症」の家族のなかで子供時代を送った大人たちを指している。1955年に、米国医学協会がアルコ−ル依存症を「病気」として認め、その後に、家族の病理にも目が向けられるようになった。
1970年代から注目されてきたこのアダルトチルドレンは、英語圏では略して、ACOA(アダルトチルドレン・オブ・アルホリックス)と呼ばれている。そして後に、このアダルトチルドレンは、「アルコ−ル依存症」の家族だけではなく、「機能不全家族」に育った子どもであるACOD(アダルトチルドレン・オブ・ディスファンクショナル・フアミリ−)にも出現すると言われ、現在では、ACODも「アルコ−ル依存症」の家族に育ったACOAも、まとめて「AC」と総称される傾向にある。アダルトチルドレンとは、子どもの頃に「家族内トラウマ」(心的外傷)によって傷ついて大人になった人たちを指しているが、広義のアダルトチルドレンとは、ACOAとACODを含み、狭義のアダルトチルドレンとは、ACOAのみを指している。

参考文献
アダルトチルドレンと共依存
諸方 明著 誠心書房

このように、アダルトチルドレン(AC)の語源は、アルコ−ル依存症の家族のなかで子供時代を過ごした大人と、機能不全家族のなかで子供時代を過ごした大人のことを指しているのです。
機能不全家族につきましては、以前より書いていますので説明を省略しますが、では、アルコ−ル依存症の家庭とはどのようなものでしょうか。また、そのなかで子供はどのような影響を受けるのでしょうか。

アルコ−ル依存症者の子供たちは似たような環境のなかで成長する。家族の構成や成員の役割は違っても、家族間で起こる問題はそれほど違わない。家の中には常に緊張と不安が漂っている。
父親がアルコ−ル依存症である場合、その父親はときとして子供に優しく暖かい態度を見せる。こんなに良い父親はいないのではないかと思うほど面倒見がよく、熱心で、子供の話しに興味を示し、子供の願いは何でも叶えると約束をする。だが、酒に酔うと豹変するのである。帰宅しない時もあったりして子供を心配させたり、家の中で泥酔して倒れたり、母親と派手な喧嘩をしたり、ときには子供に向かっていくこともある。また、子供は父母の喧嘩の仲裁をすることもある。何が起こるかまったく予想のつかない状況に置かれた子供の心には、言いようのない絶望感が常につきまとう。その上、酒に酔った父親は昨日したばかりの約束を忘れてしまうのだ。また、このような父に対して母親は不機嫌で怒りっぽく、1人で苦労を背負い込んでいるかのようにいつも疲れた顔をしてイライラしており、わめき散らしたり、かんしゃくを起こす、子供は自分が母親にとって邪魔な存在ではないかと感じてしまう。また、父母の喧嘩についても自分の存在がトラブルの原因だと思ってしまうのだ。

参考文献
アダルト・チルドレン アルコ−ル問題家族で育った子供たち
ジャネット・G・ウォイティッツ著 金剛出版

この文献を読むだけで、アルコ−ル依存症家庭において子供の個が尊重されていないことは明らかです。親の気まぐれや、絶え間ない夫婦喧嘩等により子供は安心して家にいることは出来ません。いつ、何が起こるかびくびくして日々を過ごすのです。また、あまりにも、殺伐とした家庭環境のため、その原因を作っているのでは自分ではないかと自責感さえ持ってしまうのです。
これら家庭環境は機能不全家族と何ら変わりません。機能不全の原因がアルコ−ルによるものか、他の要因かの相違だけなのです。

私のアダルトチルドレンの定義。

私は学者ではないので難しく語ることは出来ません。
私自身の経験も踏まえ自分の言葉で語りたいと思います。

子供時代を子供として子供らしく過ごすことが出来ず、そのまま大人になった人達のことです。
両親や家庭環境によって子供時代を歪められて成長した人々です。
過剰な期待、過保護、過干渉、無視、精神的虐待、暴力(言葉の暴力含む)など。
本来であれば、親と子の適度な境界線があって、子供は1人の人間として愛され尊重され成長するものですが、親に呑み込まれたり、または突き放されたり、子供を私有化したり、存在を無視してみたりと、1人の人間として十分に尊重されず子供時代を過ごして大人になった人達です。
こういう家族を機能不全家族といいます。
子供時代の、のびのびとした自由で、楽しいひとときを体験することもなく、そこから獲得される大切な自己信頼感、心の豊かさ、情緒的安定などの能力を十分に得られず大人になった人達のことをアダルトチルドレンと呼ぶのです。