アダルトチルドレン 再考

 

本ページは、2016年、秋、新しく書き起こしました。
前ページである、アダルトチルドレンについて~回復への、4ページは、2004年に作成(都度、修正、加筆しておりますが)したものであることを、ご了承ください。

アダルトチルドレン。
この言葉は今や、頻繁に使われています。
それだけ、この言葉は、時代を超えても、不変的な問題を抱えた言葉なのでしょう。

しかし、アダルトチルドレンとは、機能不全家族の影響で、成長した今も、生き辛さを抱えている人達と、私は認識しています。
その問題は、社会適応の問題、人間関係、性格、さらには精神疾患の問題へと、問題が深くなることもあります。

しかし、アダルトチルドレン、この言葉じたいは、機能不全家族関係からか続く、人生を示す、状態用語であり、具体的な問題を示す言葉ではないのです。

アダルトチルドレンについて 今 思うこと

私がアダルトチルドレン、この言葉を知ったのは35歳前後だったと思います。
今の私は51歳、15年以上前のことです。
当時私は会社員で、何か自分は人と違う生き辛さを抱えており、これが性格、親子関係と成育歴の問題であることは分かっていたのですが、この状態を指し示す、具体的な言葉がなかったのです。

そして、本屋でふと、「アダルトチルドレン」のタイトルの本を見つけました。
これだ。と思いました。

その後、カウンセラーとしても、私自身の経験を活かしたく、アダルトチルドレンに力を入れてきました。

でも、今の私は、アダルトチルドレンであろうが、なかろうが、どうでもいいのではないかとも考えています。

アダルトチルドレンの回復、問題の解決に向けて大切なことは、具体的な生き辛さの問題、今、生じていること、悩んでいることであり、そのことに今後どう対応するかを考え、問題解決のために動くことです。

実際に、私のアダルトチルドレンの問題に対するカウンセリングは、アダルトチルドレンそのものを問題視しているのではなく、そこから生じる個々の問題に焦点を合わせ、その解決に向けて、ご相談者様と話し合っています。

但し、ご相談者様を理解するため、子供時、成育歴のことはお伺いいたします。
それは、幼児、子供時から今に続く、固定した、思考、行動パターン、感覚を認識するためです。
そして、そのことに対して、今後どう対応するのかをご一緒に考えます。

気づきとアダルトチルドレン

アダルトチルドレン。
機能不全家族、置かれた環境を生き延びるために、様々な問題を背負って、懸命に生きてきました。
小さい子供なのに、よく頑張った。
小さい子供にとって、親や環境に対峙することは出来ず、そのことに合わせるしか生き残れなかったのです。
無力だったのです。

したがって、自分がアダルトチルドレンと気づくことは、何が自分に生き辛さもたらしたのか、自己理解を促進して、問題解決に向かう、重要な一歩となるのですが。

しかし、前述している通り、アダルトチルドレンという言葉には、具体性がありません。
無力な子供時を懸命に生きた結果、背負った、個々の問題に対して、今後、いかに向き合い、対応するのか。
これが、これからの人生にとって大切なのですが・・・。

しかし、人は自分の生き辛さが、親との関係性や、機能不全家族にあると理解した瞬間、どのような感情を抱くでしょうか。

今、私はこのことが、一番心配で、気になっています。

親を責めないこと

自分が機能不全家族の影響から、様々な問題を抱えているアダルトチルドレンと知ると、やはり、親に対する怒り、憎しみ、復讐心がわいてくるのではないでしょうか。

確かに、子供をつくるのは親です。
自分の生き辛さの原因は、親、家庭環境にあり、無力な子供の自分には、どうすることも出来なかった。
その辛い環境のなか。精一杯生きてきた。

しかし、親の責任であるとは思いますが、親を責めて、責め続けては、それによって、さらに、自分が自分の人生を生きる時間を失ってしまいます。

今まで散々、親や家庭の問題で悩み、親を意識して辛い思いをしてきました。
これは、どうしよもなかったことです。
私たちは親を選ぶことが出来ず、親に合わせるしかなかった。

しかし、成長した私たちは、これ以上、親を意識して、親に縛られる必要はないと考えます。
親に怒りを向け続け、親を責め続けるということは、今度は、自らが選択した、生き辛さです。

親をコントロール、支配することは出来ません。
他者を変えることは出来ません。

親を手放して、自分の人生を生きましょう。

私も親に対する怒りは、今振り返ると、ずっと炭火のようにバチバチと心の中にあったと認識していますが、親を責めたことは、1回だけです。
これは、言わずにはいられなかったという心境です。
しかし、1回だけ。

親を責めても、親を謝らせても、問題は解決しません。
自分の問題は自分で解決しなければならず、また、解決出来るのは自分だけなのです。

「そんな」と不快になり、怒りを感じられるかもしれませんが、これが事実なのです。

親への執着は、さらなる生き辛さをもたらします。
親そのものを、破壊してしまうかもしれません。

また、親も世代間連鎖の問題から、様々な生き辛さを抱えてきたと思います。

いろいろと、お気持ちはあるでしょうが、生み、育ててくれたのは親です。
親には親の、事情があったのではないでしょうか。

親に感謝しましょうとは言いません。
親を理解しようとも言いません。
でも、親を手放しましょう。

自分の抱える問題の解決に専念すること

自分の抱える問題に焦点を合わし、自分を変えることに専念しましょう。

一度、アダルトチルドレンと気づけば、この言葉に、こだわり続ける必要はありません。

過去を振り返ることは大切です。
問題は何であったか、そこで、どのような考え方、行動パターン、感覚を学んだか、それが今にどう影響しているか等を知ることは、これからを改善するために重要なことです。

しかし、過去にこだわり続けると、今と未来を生きることが出来ません
これは、時の観点から考えれば、ご納得頂けると思います。

自分の抱える問題解決、改善に専念しましょう。
それが、これからの私たちの人生の質を決めます。

人の暖かさを知ること

私がアダルトチルドレンの問題の1つでである、人間関係の問題を改善することが出来たのは、人との関係性を築きなおすことが出来たからです。

どのような関係性、距離感が程良いのか。
そして、どのような自分で在ることが、心地よいのか。
そのことを知ることか出来たからです。

でも、これを知る体験は、自分が苦手としていた、人間関係から学んだことです。

アダルトチルドレンであろうが、なかろうが、多くの人は人間関係で悩みます。
それは、社会に生きる私たちにとって、避けることが出来ないことなのでしょう。

人間関係の悩みと一言で書いても、抱える悩みは人様々。

でも、ひとつだけ私は言えることがあります。

それは・・・。

人から受けたダメージは、人を通して癒すことが出来る。

人の優しさ、暖かさを感じることが出来れば、私の人生経験上ですが、人間関係の問題からの改善は可能だと思います。

人との関係性を通して、自分を見直し、変えることが出来るのです。

自分を変えることが出来るのは自分であると同時に、そのためには他者との暖かい関係、他者の応援等、他者の存在なくては、自分を変えることか出来ないことも事実です。
でも、その他者の中に、勇気を持って、第一歩を踏み出せるのは、自分だけなのです。

今の私の心境

もう、子供時代は昔々の物語かなと想えてしまいます。
子供時のこと、もともと、ほとんど記憶がないのですが・・・。
もう、どうでもいいかな・・・。

これからも、アダルトチルドレンのご相談は、心理カウンセラーとして、具体的に今の問題を明確にして、ご相談を受け賜わりますが。

私自身にとって、アダルトチルドレン。
この物語は、遠い、遠い、過去のこと。
これが、今の私の心境です。

そして、これからを生きる。

お読み頂きありがとうございました。

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