心の悩み相談集

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2008年04月14日

夫婦関係において、妻の仕事を評価・操作して妻を支配する夫の戦略

社会人の恋愛においては男女とも仕事に就いている場合が多いと思います。そして結婚へと至る場合は、通常は男性は仕事を継続します。しかし、女性の場合は次の3つに別れます。仕事を継続する、今の仕事は退職して時間的に余裕のある仕事(派遣・パ-ト)に転職する、仕事を辞めるの3パタ-ンです。

では今回のテ-マ。
夫が妻の仕事を評価・操作して支配、コトロ-ルする場合にはどのような方法があるのでしょうか。

方法は2つに大別されます。
1 妻に仕事は継続してもらい経済的には自立させながらも支配する
2 妻に仕事を辞めさせて支配する

1 妻に仕事は継続してもらい経済的には自立させながらも支配する
経済力。これはひとつの力です。妻が仕事を継続するということは夫婦関係において力を持つということでもあります。
通常の夫婦では夫婦共働きの場合は、お互いが夫婦生活の維持、及び2人の夢(子育てのための資金、マイホ-ム購入等)ために働いているのですから、家事も分業して結婚における役割負担を公平に分担しようとすると思います。

また、妻が経済力を維持するということはいつでも独立出来る力を維持しているのですから、夫婦関係、夫婦生活に何らかの問題が起こってたとしも、夫は妻の言い分を良く聞き、2人共了解を得られる問題解決方法を探し、関係の維持を図ろうとすると思われます。

すべては妻が経済力という力を持っているからです。

では、夫が妻に経済力を維持、経済的には自立させながらも支配させる方法とはどのようなものでしょうか。

A 精神的暴力 認めない
妻の仕事を認めせん。「大した仕事に就いているわけではないだろう」と言いながらも、「他に何も出来ないのたがらその仕事をしておけ」等。
夫には妻の経済的利得が必要であり、その利得権は維持しながらも、相手の仕事に対する評価は絶対にしません。
また、次のように言うかもしれません「どうせ家のことは何も出来ないのたがら、今まで続けてきた仕事をして少しでも金を稼げ」と。
この場合も妻の家事に対する無能力を勝手に決めつけながらも、仕事は維持させ経済的利得は得ようとしています。

ここにおける共通の戦略は、妻の仕事は認めないという方法です。
相手のしていることを認めないということは、その相手の自己価値を下げる効果があります。
毎日「どうせお前の仕事は大したことがない」と言われ続けますと、人によっては自分は本当は夫の言う通りなのだろうか?と自分に疑問を持つかもしれません。

また、夫の狙いとしては妻の仕事は認めない、家事能力も認めない。何も認めないことによって、妻を絶対的に自分に従わせたいのかもしれません。
「認めて欲しければ俺の思うようにしろ」「金よこせ」と。
前回も書きましたモラルハラスメントの可能性もあるでしょう。

また、お金を稼ぐ道具として結婚を求めていたのかもしれません。やがて夫は妻が働いてきた給与を取り上げ自分の趣味や遊びにつかい始めるかもしれないのです。
いずれにせよ、罪の意識を持たない、自分勝手な人格障害レベルのようです。

妻の収入は当てにするが、人として尊重はしないのです。

このタイプの男と結婚してしまった場合、一体どうすればいいのでしょうか。
カウンセリングが有効な場合は、本人が変わりたいと強く思っている時です。自分勝手な人格障害レベルの人がカウンセリングを受けて自分を変えたいと思っているとは思えません。また、第三者を変えるカウンセリングも出来ません。

したがって、悩んでいる妻、当人が今後の人生の問題、自分の問題として考える必要があります。
考えるポイントは次の1つです。「別れるか」「一緒に生活を続けるか」


B 同情を誘う 君なくしては生きていけない
ヒモ男に多いのではないでしょうか。すなわち夫は働くことはせず妻の収入を絞り取るのです。それも遊ぶために。
そして、愛想を尽かし縁を切ろうとした妻には次のように言います。「君に見捨てられたら生きていけない」「見殺しにするつもりか」等。
相手に見捨てることへの罪悪感を植え付け、同情を誘おうとするのです。

しかし、とどのつまりは遊ぶ金欲しさに一緒にいたいわけですから、深入りし過ぎれば、ギャンブルで負けた借金の返済まで背負うことになりかねません。

夫の心理は基本的には自立しておらず働きたくないのです。気持ちを入れ替えて働いてもらうためには、「離婚」をキ-ワ-ドに交渉してもよいかもしれません。
目を覚ましてもらうのです。

では、このタイプの男にかかりっきりになる女性の心理的動機は何でしょうか。

a 自己価値を上げるため 存在価値の証明
恋愛依存、共依存です。「この人には自分が必要」と信じ、相手に尽くすことにより自己価値を高めます。相手がいて面倒をみることに自分の存在価値があるので、その対象となる者と別れることは自分の存在価値がなくなってしまうので、別れることが出来ないのです。

b ダメ男を育てたい
父親と一緒にいる男を同一視します。子供時父親は家族を放っておいて自分だけ遊びまくるタイプでした。きっと淋しい思いをしてきたでしょう。
大人になった今、父親とそっくりのダメ男と一緒になり、その男を改心させきっちりとした男に成長させようとします。そして、子供時父親から得られなかった愛を、成長させた男から得ようとするのです。

c 慣れ親しんだものへの愛着
この場合も父親が家族を省みない遊び人だったかもしれません。子供の時淋しい思いをしてきました、淋しく身勝手な父親がいる環境が当たり前の子供にとって、年月が流れて大人になった時、当たり前の淋しい環境、身勝手な男がいる慣れ親しんだ環境を求めるのかもしれません。また、淋しい環境が当たり前ということは、にぎやかな、愛情に溢れた家庭は想像が難しく、親しめない環境なのでしょう。

2 妻に仕事を辞めさせて支配する。
仕事をすることは経済力という力を持つことです。仕事を辞めるとはその力を失うことです。
夫が妻の仕事を辞めさせ支配しようとする場合は経済力を失わせ無力にするわけですが、実は仕事を辞めて失うものは経済力だけではありません。
仕事を通しての自己評価、やりがい、生きがい、職場仲間とのつながり、社会とのつながり等これらすべてを失ってしまうのです。

したがって仕事を辞めるとは孤独で1人っきりになることにつながるのです。
もちろん退職後習い事、サ-クル等に入って社会とのつながりを持っていれば話しは違いますが、妻を支配しようとする夫がそれを許すでしょうか。

夫のしたいことは妻の支配ですので、妻が家で日々1人孤独に過ごしてもらう方が都合がいいのです。

この場合の妻に仕事を辞めさせる夫の動機は、やはり精神的支配が強いと思います。

また、妻の収入が夫より高い場合も、夫の見栄、自己価値を守るために妻に仕事を辞めてもらうか、もしくは収入の低いパ-ト労働への転換を迫るかもしれません。

このように、今回は2つの方法を事例として紹介しました。


さて、本題からそれるかもしれませんが、私の個人的思いを書かせて頂きます。
私は結婚後も女性は仕事を継続された方がいいと思っています。
もちろん夫婦生活において家事分担が必要になってきますが。
今の日本社会は一度会社を辞めた人間には冷たいものです。正確に書くと評価されうる仕事に対するスキルを持っていない限り転職が難しいのです。
これは男女問いません。

また、女性は出産後離婚、子供を引き取るというリスクも抱えています。
結婚して寿退職。出産。離婚。子供を引き取る。再就職。
結婚退職後何年も会社勤めをしていない期間、ブランク期間が長ければ長いほど再就職は難しいです、
ですから、本当は出産後も会社に勤めていた方がいいのですが、なかなか日本の社会制度が理想に追いついていないのが現状です。

これは、心理カウンセリングの範疇ではないのですが、生き辛い社会の問題だと思います。


投稿者 stella : 23:03 | トラックバック

2008年04月03日

破壊的恋愛 モラルハラスメント

恋愛依存。
この悩みについては、心の悩み相談集でも何回か書きました。
恋愛依存者は自分の存在価値が希薄なため、また過剰な見捨てられ不安を抱えているため、パ-トナ-との過剰なつながりを求めます。
具体的方法としては尽くす、物理的な方法でつながつていることを常に確認する(電話・メ-ル)、これとは逆にパ-トナ-を失いたくないために暴力で脅すこともあります。

いずれにせよ、パ-トナ-と別れたくない症候群であり、常に何らかの方法を駆使して、自分の側に留め置きたい関係性の依存と言えます。

今回はこのパートナ-を手放したくない恋愛依存者と一見似ていると思われる、恋愛夫婦関係における「モラルハラスメント」について書きたいと思います。

モラルハラスメント。
この言葉から何を連想しますか?
様々な定義があると思いますが、ひと言でいうと、精神的暴力と言ってもいいと思います。

精神的暴力とは相手を認めない、何をしても相手を否定する、バカにする、嫌そうにする、無視する等様々な態度をとることにより、相手の価値を落とし、その精神を追い詰めていきます。

さて、モラルハラスメント=精神的暴力として書かせて頂いたのですが、重要なのは、なぜ、精神的に相手を追い詰めるのか、その動機です。
心理的動機があって行動が促進されるのですから、その動機は重要です。

アダルトチルドレンも、常に自分が正しいという認識のもと、パ-トナ-を否定して精神的に追い詰めることはよくあります。
それは、アダルトチルドレンが親からそのような育てられ方をされたからです。
子供の頃親より「親は正しい、お前はダメだ」「子供は親の言うことを聞いていればいい」等否定され追い詰められる育てられ方をされると、大人になりパ-トナ-と一緒になった際、自分が親にされたのと同じことを、パ-トナ-や自分の子供にしてしまいます。
したがってこの場合の心理的動機は、「自分は正し」「自分の言うことを聞け」という親からの生育の過程で身に浸み込んだものとなります。

また、対人行動の未学習の観点から考えても、パートナ-を精神的に追いこむ方法しか知らないのです。

また、恋愛依存者はパ-トナ-と別れたくないがために、パ-トナ-を精神的に追い詰め無力化を図り、自分の側から離れられないようにする場合があります。
この心理的動機はパ-トナ-と別れたくないという思いです。関係性の依存です。

さてでは、モラルハラスメント加害者によるパートナ-を精神的に追い詰める心理的動機、背景とはどのようなものがあるのでしょうか。
マリ=フランシス・イルゴイエンヌ著、「モラル・ハラスメント 人を傷つけずにはいられない」、イザベル=ナザル・アガ著、「こころの暴力 夫婦という密室で 支配されないための11章」の2冊(共に紀伊国屋書店刊)の文献をもとに記述していきたいと思います。

モラルハラスメント加害者は過剰な自己愛性人格者です。したがって、自分はOK、他者はNOという人生態度を持ち生活しています。
基本パタ-ンは「悪いのはすべて相手の責任」であり、また過剰で変質的な自己愛から、「他人を人間として考えることができないという<能力の欠如>と、自分のためにすべてを利用しようとする<冷たい合理性>が組みあわさってできたもの」となっています。

したがって自己愛が強く、共感能力のない自分勝手なモラルハラスメント加害者はパ-トナ-に対しては、恋愛感情ではなく自分の価値を高めるための道具として接することになります。
自分の価値を高めるためにパ-トナ-を必用とするのであれば、パ-トナ-に対して日々どう接するでしょうか?
それはパートナ-の価値を貶めることが一番です。
したがって、認めない、否定する、バカにする、嫌そうな態度をとる、他者と比較して侮辱する、曖昧な自己表現を行い混乱させる、敢えて嘘を言い恥をかかす等様々な手をつかうのです。

そしてパートナ-を無力化して支配します。
しかも、恋愛依存者のパ-トナ-を手放したくない思いから無力化して縛りつけるのとは違い、パ-トナ-をいだふることに快感を感じ、これでもかと落とし精神の破滅に追いやるのです。
すべては、自分の自己愛を満たすため。自己の優越性確認のためです。

例えば、恋愛依存者でしたらパ-トナ-があまりにも傷つき「別れる」とでも言いようものなら、土下座してでも謝り、自分に対して罪悪感を感じるでしょう。
しかしモラルハラスメント加害者は共感能力に欠けており、パ-トナ-の別れの言葉を聞いても罪悪感を抱くことはありません。
しかし、パートナ-がいなくなると自己の優越性を確認する相手もいなくなり、自己価値も低下してしまうので、口先だけでは謝るかもしれません、しかし反省はしません。
なぜなら、そもそも1人の個としてパートナ-の存在を認めていないからです。自分に必用な道具なのです。

モラルハラスメント加害者はパ-トナ-を侮辱して支配することにより、自分の存在を満たすという人格障害レベルです。
しかも頭の回転は基本的に早く、演技性も高いです。
一見この人がモラルハラスメント加害者とは周囲は信じられないようです。そして、逆にいじめぬかれ取り乱しているパートナ-の方が、常軌を失していると誤解されることもあるようです。

ではモラルハラスメント加害者はどのような人をいけにえとして選ぶのでしょうか?
それは、そもそも自己価値の低い、罪悪感を感じやすい人です。
モラルハラスメント加害者は、最初はパートナ-に対して自分の人生の悲惨さや、苦労話を開けらかせ(作り話かもしれませんが)、パートナ-の同情を誘うパタ-ンがあります。
そして、パートナ-はモラルハラスメント加害者を何とか元気ずけよう、側にいてあげようと振る舞い、やがてはモラルハラスメント加害者の罠にはまっていくのです。

では、一度モラルハラスメント加害者と関係を築いてしまった場合はどのようにすればよいのでしょうか。
2人の著者が共通して言っていることは、「別れること」。
これしか方法はないようです。

そもそも、モラルハラスメント加害者は変質的な自己愛性人格者です。
自分はOK。他者はNOです。
モラルハラスメント加害者をカウンセリング等で変えることは不可能なのです。

ですから、モラルハラスメントのパ-トナ-がまず加害者と別れ、そして傷ついた自己価値、心を癒し、立て直すしかないのです。

参考 自己愛性人格障害者(パーソナリティ障害)の定義を、精神疾患マニュアルの分類と診断の手引き DSM-Ⅳ-TRより参考のため記述します。

自己愛性パーソナリティ障害

誇大性(空想または行動における)、賞賛されたいという欲求、共感の欠如の広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる、以下のうち5つ(またはそれ以上)によって示される。


自己重要性に関する誇大な感覚(例:業績や才能を誇張する、十分な業績がないにもかかわらず優れていると認められることを期待する)。

限りない成功、権力、才気、美しさ、あるいは理想的な愛の空想にとらわれている。

自分が特別であり、独特であり、他の特別なまたは地位の高い人達に(または施設で)しか理解されない、または関係があるべきだと、信じている。

過剰な賞賛を求める。

特権意識、つまり、特別有利な取り計らい、または自分の期待に自動的に従うことを理由なく期待する。

共感の欠如:他人の気持ちおよび欲求を認識しようとしない、またはそれに気づこうとしない。

しばしば他人に嫉妬する、または他人が自分に嫉妬していると思い込む。

尊大で傲慢な行動、または態度。

投稿者 stella : 23:23 | トラックバック