心の悩み相談集
« 2004年09月 | 心の悩み相談集TOP | 2004年11月 »
2004年10月25日
部屋に勝手に入ってくる母に悩んでいます
安司さんは40歳の独身サラリ−マンです。生活は親と同居しています。その安司さんの悩みは彼が会社に行っている間に、母親が勝手に部屋に入って来て、部屋を片付けることです。
私.....
「いいお母さんじゃないですか。あなたは何もしないで楽でしょう」
⇒実際私はいいお母さんとは思っていませんが、彼があまり話すタイプでもなく黙っている時間が多いので、敢えて彼に話しをさせようと思って、彼の心の裏を話してみました
彼.....
「いいえ。自分の部屋に勝手に入ってあちらこちらいじられるのは、自分の心をいじられているようで嫌なのです」
私.....
「えっ、それはどういうことですか」
彼.....
「うまく言えないのですが、母は私の子供の時から、あれこれと私から聞きだしたり、命令したりと何か部屋に勝手に入って来ていじられるということは、その延長のように感じるのです」
私.....
「干渉されているような。部屋はあなたにとって何を意味していますか」
彼.....
「私の心の安らぎの空間です」
どうも、安司さんは自分の部屋にいる時が一番くつろげるようです。 そして、彼と話していて分かったことは、休日は部屋にこもってダラダラしていることが好きだということです。 ですから彼にとって部屋とはこの世で一番安心していられる空間のようです。大切なものなのでしょう。
私は彼の子供の時の母親との関係等いろいろ聞きたかったのですが、やはり彼は口が重く話してはくれませんでした。
しかし、冒頭彼が語ってくれたように、子供の頃、彼の母親は相当彼に干渉をしてきたのでしょう。
そして、心を乱すような言動が過去いろいろとあったのでしょう。
その子供の頃自分をいじりまわした母親が未だに部屋に入って来て、部屋を方付ける、これは彼にとって、昔から根ほり葉ほり干渉され続けた行為と変わらないのでしょう。
しかも、部屋とは彼にとって心の空間でもあるのです。
したがって母親が部屋に入って来るという、心の中に土足で入って来るように思えるのでしょう。
しかし、彼も40歳です。サラリ−マンをしていて収入は相当あると思います。
自活しないのでしょうか。
彼に聞いてみました。
「安司さんは、そういうお母さんのいる家庭を離れて一人暮らしとかしようとは思わないのですか」
彼
「一人暮らしはいろいろと料理、洗濯とか大変ですからね。家にいる方が楽なんですよ」
⇒彼にとって家にいることは居心地が良く楽なのです。自分で何もしなくていいから。
そして、彼は親離れしていないのです。
また、私が直感で感じたことですが、彼の母も40歳の息子の部屋を片付けたりして、そこに母親としての価値や役割、愛を感じていて、子離れしていないのでしょう。
安司さんもその母親も未だに癒着しているわけです。
私としては彼に自活するように勧める気もありませんが・・・。
では、ここで彼の問題を整理しましょう。
母親が勝手に部屋に入ってきて部屋を片付ける。
そして、それを見た彼が怒る。
この循環システムをどうしたら断ち切れるか。
彼と一緒に考えてみました。
問題の本質は、彼の母親が部屋に入って来て、彼が部屋をいじり回されたと状況を把握して、母親の行為に怒るところにあります。
これがキ−です。
まず、彼と一緒にこの問題にどう対応しようかと考えました。
最初は誰でも考えること。
母親に勝手に部屋に入らないように頼む。
しかし、これは安司さんが「母は僕の言うことを聞いてくれない」と言うので無理と判断しました。
次に安司さんは母親が部屋に入って来たと怒りますが。では、なぜお母さんが部屋に入って来たことが分かるのでしょうか。
もし、お母さんが部屋に入って来たことが分からなければ、安司さんも怒ることが出来ないはずです。
そこを彼に聞いてみました。
「僕はけっこう履いていた下着とかを部屋に脱ぎ捨てるクセがあるんだ。で、母はその下着などを部屋に入って来て持って行くんだ」
私....
「お母さんはどうしてそんなことをするのですか」
彼....
「たぶん洗濯するためだと思う」
私.....
「それでは、お母さんが安司さんの部屋に入って来て、部屋を勝手に片付けるということは、下着なんかを勝手に部屋から持っていくということですか」
彼.....
「そうです」
私.....
「それだけ」
彼.....
「ええ、洗濯物を部屋から持って行ってしまうのです」
私.....
「洗濯をするためにね」
私.....
「それでは、安司さんが履いていた下着なんかは、これから脱いだらすぐに洗濯物として、洗濯機の横とかに置いておいたらどうですか。そうしたら、お母さんは部屋に入って来ても片付けるものがないし、かりにお母さんが部屋に勝手に入って来たとしても、お母さんが入って来たかどうかは分かりませんよね。
何せ、今までお母さんが入って来たかどうかを確認するための唯一の目印、洗濯物が部屋にはもうないのですから。」
彼.....
「そうですね。それはいいアイディアですね。それなら、僕が部屋に帰って来ても、出ていった時のままの状態ですから、何も分からないですよね。だから、怒るに怒れない」
「これからは脱いだ下着なんかは、すぐに洗濯機の横に置いておきます」
と、彼は大満足でした。
人間は刺激に反応する動物です。
彼の場合、脱ぎっぱなしの下着が会社から帰って来たら(母親が洗濯のために部屋から持って行った)部屋にない、という刺激に反応していたのでした。
ですから、その反応する刺激を最初からないものにしてしまえば、彼は反応対応である怒りを生じることもないわけです。
と、言うことは彼が最初から脱いだ下着等を、脱いだらすぐに洗濯物として別の場所に持って行き、部屋をきれいにしておけばいいわけでした。
正直言って、こんなことでカウンセリングを受ける必要もあるのかなと思いましたが、カウンセリング料はしっかりと頂きました。
2004年10月13日
夏祭りで喧嘩をした幼いふたり
先日同じ職場のK子さんと話しをしていました。K子さんの話しの内容は、妹の友達・陽子さん(仮名20歳)と付き合い中の彼、健太君(仮名22歳)が喧嘩をしているといったことでした。
K子さんの妹によると、何でそんなことで喧嘩するんやろ、分からへんと理解出来ない状況のようです。
また、姉のK子さんも妹の友達カップルが、それ程度のことで喧嘩をしていることが理解出来ないと私に話してきたのです。
喧嘩をした経緯は以下のようです。
今年の8月京都で夏祭りがありました。陽子さんと健太君は18時に待ち合わせていました。
陽子さんはお気に入りのゆかたを着て10分ほど前に待ち合わせ場所で待っていました。
すると、5分ほど送れて健太君が「ゴメン」と言いながらハァハァ息を切らせて走ってきたのです。
その走ってきた健太君を見て陽子さんは、カンカンに怒ったのでした。「許せない」と。
この日以降陽子さんは健太君に会おうとしていません。
健太君はなぜそんなに陽子さんが怒っているのかは分からず落ち込んで日々過ごしているのです。
・・・そうですね。
私もはっきり言って何が陽子さんを激怒させたのかよく分かりません。
5分遅刻したことなのでしょうか。
それぐらいでねぇ。???
しかし後日運よく、K子さんとK子さんの妹さんと会うことが出来ましたので、K子さんの妹さんに、もう少し詳しく夏祭り当日の陽子さんのことを聞いてみました。
陽子さんは夏祭りのためにゆかたを新しく新調して、健太君とのデ−トを楽しみにしていたそうです。
で、健太君は道路工事作業の仕事をしており、この日も陽子さんとの待ち合わせ時間ギリギリまで仕事をしており陽子さんを待たせてはいけないと、作業着のまま急いで走ってきたのでした。
この話しを聞いて私は何となくですがピンときました。
おそらくですが、陽子さんは健太君とお互いがゆかたを着たデ−トをしたかったのではないでしょうか。
夏祭りは当然年に1回です。ですから、新しいゆかたを買っておしゃれを決めて、素敵なカップルとして健太君とデ−トをしたかったのではないかと思います。
ところが健太君は作業着のまま走ってきたのです。おそらく暑い夏ドロドロの汗くささでしょう。
でも、健太君にしてみたら陽子さんを待たせてはいけないという思いなのでしょうから。
それはそれで健太君の行動も理解出来ます。
それじゃあ、この喧嘩の原因は何なのっていうところですね。
それは、ふたりの期待・価値観の相違です。
陽子さんの今回の夏祭りの期待は、お互いがゆかたを着てデ−トすること。(おそらくですが)
健太君の価値はデ−トに遅れないこと。だから、服装は後回し。ここに、ふたりの相違が浮きだつわけです。
これは、本当はコミュニケ−ションの問題です。
陽子さんはちゃんと健太君に今回の夏祭りで健太君に期待していることを言えばよかったのです。
言わずして健太君が期待はずれな行動をとったから怒っているのです。
そして、健太君ももう少し場のマナ−を考えるべきだったでしょう。
相手を待たせてはいけないという気持ちはよく分かりますが、やはりここはデ−トなのです。
女性に対するマナ−・エチケットは時間厳守だけではありません。
それに健太君カップルの記念日はクリスマスだけではないのですよ。年に一回の夏祭りもそうなのです。
どうしても作業着のままでしか、デ−トの待ち合わせ時間に遅れそうなら陽子さんの携帯に電話をして相談をしてもよかったのではないでしょうか。
でも、陽子さんもそんなにいつまでも怒っていてはいけません。
彼の誠意も汲んであげましょう。
恋愛心理学でも対人関係心理学でも、よく、「自分のしてあげたいことを相手にしてあげなさい」ということを言われることがあります。
これが、間違っているとか、正しいとか議論するつもりはありません。
でも、間違いなく「相手の望んでいることをしてあげる」方が的確に相手に喜んでもらえるでしょう。
そのためには、お互いの意思疎通、コミュニケ−ションが欠かせません。