強固な自己否定

カウンセリングを受け賜っていますと、自分を否定し責め続けてしまう、自己否定の悩みについて受け賜ることがあります。

では、自己否定とは自分の何を否定して、自分を責め続けてしまうのでしょうか。

一番多い内容は、自分が行ったその結果についてです。

・結果が良かったにもかかわらず、まだまだと否定する。
・これ程度で喜んではいけないと否定する。
・こんなことが出来たぐらいで何だと否定する。

とにかく自分を認めようとしないのです。
自分が頑張って出した結果について認められないのです。
そして結果について他者から「頑張っているね」とほめられても、認められても、それも否定してしまう。

とことん自分を否定してしまうのです。

では、徹底して自分を否定して責め続ける、強固な自己否定はどのように培ったのでしょうか。

おそらくは、子供時何をしても親から認めてもらえず、逆に否定され責め続けられたことがその要因と思います。
頑張って結果を出しても100点でないからダメ、100点の結果を取ってもほめない、常にあらさがしばかり、ダメな点ばかりを強調して怒る等、度重なる親や養育者からの徹底した否定が、自分自身に染み込んでいるのでしょう。

ですから成長した今、何かを頑張って結果を出したとしても、「まだまだダメ」と子供時に親から言われた同じような否定のメッセージを自分自身に徹底しておくってしまうのです。

自分をダメと否定する根拠はありません。
親からの一貫した強固な否定のメッセージが植え付けられているのです。

では、どのようにすれば強固な自己否定から解放されるのでしょうか?

クライエントの方も自分を否定する根拠がないことは分かっておられます。
でも、自分を強く否定して責め続けてしまう。

さて確認です。
今回のテーマは頑張って結果を出したにもかかわらず、その結果を認められない自己否定の問題を書かせて頂いています。

思うのですが、「自分が出した良い結果を否定」してしまうということは、おそらく自分自身についても存在の否定の感覚を持っておられるのではないでしようか。
結果だけを否定してしまうのではなくて、そもそも自分自身に対しても否定的である。
それは、親から散々言い続けられた言葉、メッセージからも、自己存在の否定の傾向が強くなることは想像出来ます。

カウンセラーは言葉を主としてカウンセリングを行います。

「否定」の反対語は何でしょうか。

「受容」です。

自分が自分を受け入れるということなのです。
自己受容を第一と考えると、結果が良くても悪くても、結果を否定して自分を責め続ける問題は生じません。
それは自分が自分を受け入れているから、結果が良くても悪くても、それを受け入れることが出来、自己否定に苦しむことはないのです。

結果が良かったら喜び、悪かったら反省。
少しガッカリはするでしょうが。
「まっ、いいか」となります。
それは思ったような結果を出すことが出来なくても、頑張った自分を認めることが出来、またさぼって結果を出せなかったとしたら、それはそれでしかたのないことと割り切ることが出来るからです。
必要以上に自分を責めないのです。

ですから頑張って結果を出しても強固に否定する問題は、自分が自分をどれだけ受け入れているか、すなわち、長所も短所も含めて、まずは自分にOKを出していることが、強固な自己否定からの解放には重要なのです。

そして同時に大切なこと。
それはどれだけ他者との人間関係を築けているかです。

すなわち「他者受容」です。

私たちは社会において孤立しては生きていけません。
したがって人間関係を築き、人の中に自分の居場所を持つことは、生きやすい人生のためにも大変重要です。

人から愛され、自分はここに居てもいいんだ、という感覚を培うことです。

親は否定ばかりしてきました。
ですから親以外の他者にどれぐらい愛されていることが実感出来るか。

他者から愛されている自分を感じ、その自分を認めてあげる。
自己存在の否定ではなく、自己存在の受容を図る。
これは強固な自己否定からの解放のプロセスと考えます。

さて、自分を否定して責め続ける問題は、親から植え付けられた強固な存在否定のメッセージと同義です。

長年この問題に苦しんでいるということは、根拠のない自己否定が習慣になっています。
自己否定の問題は習慣になっていますので、回復には多少の時間はかかると思います。

焦らずに取り組みましょう。