分かっていてもやめられない症候群(不安、自己否定、怒り等の感覚に対して)

考えただけでパニックになりそうな不安、執拗に自分を否定する自己否定、それに対をなす自責感、頭が痛くなるような怒り等。

これら不安、自己否定、自責、怒り等について、一瞬でその問題を解決出来、すっきりとした状態になることは可能なのでしょうか?

カウンセリングを受け賜っていると、これらは思考、考え方の問題以上に、感覚的な問題ではないかと思います。

もちろん不安の場合は具体的に不安を強迫的に考え怯え、自己否定の場合は自分を否定する出来事を強迫的に示し自分を責める、そして怒りの場合も対象に対する怒りを具体的に言語やイメージで思い出し、考えることにより頭が占有されるのですから、これらは考え方の問題ではないかと思われるかもしれません。

でもそれだけではないのです。
これらは思考的側面が強い感覚の問題です。

自己に内在する不安感、自己否定感、自責感、怒りが、その出口を求め、言語やイメージを伴って表出しているのです。
そしてそのエネルギーは私たちをのみこみ、窒息しそうな閉塞感や、憂鬱、恐怖等をもたらすのです。

もし、これらの問題が考え方の問題であれば、カウンセリングで重視する気づきと、それに基づく行動の変化により、解消へ進めると思うのです。

でも、これらの問題については気づきだけでは、問題解決には結びつかないことが多いです。

例えば不安です。
強迫性障害を例に出しますと、「今、考えている不安な事が起ることは、確率の問題からしてもほとんどない」と頭では分かっても、やはりその不安な考えを想い起し、そこから来る不安感や恐怖からは、なかなか解放されません。

頭では、分かっていてもです。

強固な自己否定も、自分を否定する必要はないと気づいても、やはり自分を否定し続けます。
怒りについても、やはり過去の出来事や、自分を傷つけた相手を思い出し、怒りにのみこまれ、そのことを振り払おうにもが頭から離れず、怒り心頭となるのです。

これでもか、これでもかと。
不安や自己否定や怒りが私たちを襲ってくるのです。
別の見方をすると、不安や自己否定、怒りが襲ってくるのではなく、私たち自らが不安、自己否定、怒りを強化、活性化させている、そんな感じがします。

したがって、私たちに不安や自己否定や怒りの芯、エネルギーの源が内在されているのでしょう。
だから、私はこれらの問題を思考、考え方の問題以上に、沸き起こる感覚(不安、否定、怒りの感覚)の問題として捉えているのです。

さて、これら感覚的な思い込み、すなわち、分かっていてもやめられない、分かっていても分らない症候群の問題は、その根が深いと思います。
ですから、カウンセリングを受けても瞬時に解決するものではありません。

ここで視点を変えます。
その問題を解決することを目指した方がいいのでしょうか?
もちろん解決しなければならないでしょう。
それが辛さの原因なのですから。

でも、その問題を解決するより、その前段階として、その問題に支配されない状態になればどうでしょうか。

今は不安、自己否定、自責、怒り等によって頭が支配され、どうしようもない辛さを感じ続けられていると思います。

しかし、その問題に支配される時間が短くなればどうでしよう。
月日と共に、その問題に支配される時間が徐々に短くなればどうでしょうか。

そして、いずれは何も感じなくなる。

今までどうしようもないほど気になって、頭から離れなかった問題を即解決するこは難しい思います。

しかし時間をかけ解決に向かうことは可能と思います。
この問題に対して重要なことは、その問題に支配され続けないことなのです。

すなわち、不安、自己否定、自責、怒り等の感覚と上手に付き合っていくのです。
いずれはこれらの感覚をコントロール出来るようになります。

問題解決に向けて、焦らずにゆっくり取り組めば、必ず望む方向に向かうのではないでしょうか。

カウンセリングではそのことについて、話し合い、問題解決に努めていきます。