うつ うつ病

このページではうつ病に関して記載しておりますが、現在、うつ病の相談、カウンセリングは受け賜わっておりません。2016年、10月。

さて、うつ病とは何でしょうか?

この「うつ」という言葉から皆さんは、どのような状態をイメージされますか?
おそらくは気分が晴れることなく、じとっと、沈んだ状態である、このようなイメージではないでしょうか。

しかし、気分が晴れることなく、沈んだ状態は誰でもが経験しています。
ですから誰でも「うつ」の状態、抑うつの状態を経験しているのです。
そして通常は、この状態から数日で気分が転換出来、すっきりした状態に戻ると思います。

しかし、うつ病の場合は、気分が沈んだ状態が、数ヵ月以上続く状態であり、これは病気です。

うつ病のことを心の問題と言われる方がおられますが、そもそも、心の問題とは何でしょうか?。
気の持ちようでしょうか?

実際、うつ病の方も気の持ちようを何とかしようと一生縣命です。
しかし、病気ゆえに、その気の持ちようが難しくなっているのです。

そして、病気ゆえに薬が効くのです。
また投薬療法と併せてカウンセリングを受けることは、うつ病からの回復と、今後のうつ病の予防に対して有効です。

さて、このページでは3つのうつ病について紹介をしたいと思います。
尚、うつ病は投薬療法が基本となりますので、うつ病の判断は医者にご相談ください。

01急性うつ

一般的にうつ病と言われる、うつ病です(大うつ病とも言われています)。
急性という言葉が意味する通り、急にうつ病を発症します。
では、何があって急にうつ病を発症するのでしょうか。

それは、人生に大きな出来事が生じ、ストレスが高まった時です。
そしてこの人生における大きな出来事は、2つに大別されます。

  • 喪失体験
  • 役割の変化

・喪失体験
大切な何かを失う、誰かを失う。これには失恋や子供の自立も含みます。
これらの体験は、私たちに大きな悲しみとストレスをもたらします。
大きな悲しみを経験しますと、人は絶望を感じ、生きる気力さえ一時的に奪われてしまいます。
そして、悲しみと絶望の期間が長く続き、そこから自然に回復しないとうつ病を発症します。

・役割の変化
結婚する、出産する、昇格する等、今までとは立場が変わってきます。
立場が変わるということは、自分の果たす役割が変わるということなのです。
しかし、この新しい役割が果たせるかどうか不安を感じ続けたり、また実際に果たすことが出来ないと、自分を責め続け、気持ちが沈んだ状態が続き、うつ病を発症してしまいます。

では、具体的なうつ病の症状をみていきましょう。

【症状】

・気分(感情)
憂うつ(特に午前中憂うつ)、悲しい、虚しい、不安、焦り、イライラ、自尊心低下 自分を責める、死にたい。

・意欲
興味の喪失、集中力低下、決断困難、無気力。

・身体面
疲れ、だるい、食欲がない、頭痛、肩こり。

・その他
食欲減退、不眠(入眠障害、途中覚醒、朝早く目覚める)、性欲減退。

【カウンセリングについて】

自分の辛い気持ちを話すことは、気持ちの整理と癒しにもつながり、うつ病からの回復には有効です。
とくに、喪失体験よりうつ病になられた方に対しては、気持ちの整理から、やがては日常の生活にも徐々に目が向き、以前の状態に戻っていくと思います。

さて、うつ病になる方は、うつ病になる方独特な思考パターンがあります。
それは、自分に厳し過ぎる、100か0で物事を判断する、何事も決めつける等です。

これらの思考の癖がありますと、何事も自分で解決しなくてはならない、評価を下げてしまうとバカにされる、人に迷惑をかけてはいけない(頼めない)、いい人でいなければいけない(断れない、意見が言えない)等の思いから、何でも自分で抱え込んでしまったり、人と分かち合うことも出来なくなり、結果とし緊張とストレスを高め、うつ病を発症します。

とくに役割の変化が起った時は、その不安と焦り、また抱え込むくせから、うつ病を発症してしまうのです。

カウンセリングでは、思考、考え方のくせ、思い込みに焦点を当て、自分に優しい考え方を創り、かつ円滑な人間関係の構築を目指します。

02慢性うつ

急性のうつ病に対して、気がつけばずっと、うつの状態が続いていたうつ病です。

いつうつに病になったのか、特定することは難しいのですが。カウンセリングを受け賜っていますと、人生早期にうつ病になられている方が多いです。
とくに大きな家庭環境の問題が生じている、アダルトチルドレンの方には多いと思います。

またあまりにも長くうつ状態が続いているので、本人や周囲にとってもそれが当たり前の状態であり、病気と言うより、「性格の問題」と考えられてきました。
しかし、この「性格の問題」にも、薬が効き、最近ではうつ病と捉えています。

慢性のうつ病については、気分変調とも言われています。

では、慢性のうつ病とはどのような状態なのでしょうか。

これは、憂うつな気分がほとんど1日中あり、それが2年以上続いている。
また、急性のうつ病と同じような、気分(感情)、意欲、身体、そして食欲、睡眠の問題が生じます。

またそれ以外にも、ひきこもる、過去のことをくよくよと考え過ぎる、自信がない、自分は弱い、自分は何をやってもダメという感覚、生きることへの無意味感、自己存在に対する違和感、不適切感(消えてしまいたい)があげられます。

【カウンセリングについて】

長年のうつ状態(うつ病)です。
回復には多少の時間はかかると思います。
カウンセリングでは、現実的に物事を見ること、客観的に考えるとは何か等、考え方、思考に焦点を当て、自分を苦しみ続ける考え方、思い込みからの脱却を目指し、そして、もう少し気楽に生きることを考えていきます。
心理学においては、認知行動療法とも言われています。

また併せて、健全な自己表現、人間関係、社会的スキルについての学習についても考えます。

03新型うつ

従来のうつ病(急性うつ病・大うつ病)を患っている人は、心身の不調のため仕事が出来ないことに対して、常に罪悪感を抱えてしまう、このような心理状態に陥いります。

しかしこれとは逆に、心身の不調のため仕事は出来ないけれど、休んでいても好きなことは熱中して出来る、新しいタイプのうつ病が最近クローズアップされています。
新型うつはわがままと誤解されやすく、とくに若い人に、発症することが多いと言われています。

新型うつ、正式名称は、非定形うつ病です。

【症状】

・気分(感情)
気分反応(よいことがあると明るくなり、悪いと思われることがあると落ち込む)、他罰的(思い通りにならないと、他人や状況のせいにしようとする)、イライラ、怒りっぽい、逆にささいなことに落ち込む、夕方から夜にかけて憂うつになる。⇒気分のアップダウンが激しい。

・意欲
集中力散漫

・身体面
疲労感が強く手足が鉛のように重くなる、過食のため体重が増えることが多い。

・その他
過眠、性欲が亢進することもある。

【カウンセリングについて】

対人関係の拒絶に敏感な方が患う傾向が強いと言われています。
カウンセリングでは、人からの拒絶と捉える傾向、考え方について等に焦点を合わせます。
また併せて、ソーシャルスキルについても考えていきます。

もし、うつ病かなと思われる症状が出たら躊躇せず精神科に行ってください。早期発見早期治療、一番重要です。また、併せてカウンセリングも有効と思います。

心理オフィス ステラでは、うつ病の悩み相談、カウンセリングは受け賜わっておりません。