癒しを目的とするカウンセリングに対する違和感

カウンセリングにおいて、癒しを目的とすることは、目標設定上、妥当なことなのでしょうか。

また、カウンセリングにおける癒しとは、どのような状態のものを指すのでしょうか。

Index

  1. カウンセリングにおける癒しとは
  2. 結果として起こるご相談者様の癒し
  3. もしご相談者様に癒しの効果がない時心理カウンセラーは何を思うのか
  4. カウンセリングにおける癒しとは偶発的に起こるもの必然ではない

1.カウンセリングにおける癒しとは

さて、「あなたを癒します」という言葉が先行するカウンセリングとは、実際どのようなものなのでしょうか?

マッサージ等でしたら、施術後、体が軽くなった、痛みが和らいだ等、癒された感覚を実感出来ることは理解出来るのですが

心理カウンセリングにおいて、癒されるとは何か?
どのような場合、ご相談者様はカウンセリングに癒されたと思われるのでしょうか?

私が思うには、

「悩みの話しをして、心理カウンセラーに理解してもらった、共感してもらった」。
これが、カウンセリングにおける癒しの効果であると思います。

ご相談者様は抱えた悩み等に対して、心理カウンセラーに理解してもらえるだろうかと不安を抱えたり、心理カウンセラーであればこそ理解してもらえると期待を持って、カウンセリングを受けに来られると思います。

そして、心理カウンセラーの傾聴、受容、共感において、不安が軽減されたり、自分の理解されたい願望が満たされた時、心理カウンセリングにおける癒しの効果が現れるのではないでしょうか。

2.結果として起こるご相談者様の癒し

前述に書きましたように、心理カウンセリングにおける癒しとは、カウンセリングにおいて心理カウセラーの傾聴、受容、共感をもとに、ご相談者が悩みを理解された安心感等より起こるものです。

必然的、人為的に起こるものではありません。

ご相談者様の思考の整理、心の安定化より、自分の悩み等が受け入れられたという安心感より起こるものなのです。

ですから、心理カウンセラーが必然的にご相談様を癒しへ導くのではなく、心理カウンセラーとご相談者の偶発的な言葉のやりとり、関係性より生じるのです。

したがって、癒しを目的としたカウンセリングは展開が無難しく、そもそも、不可能なのかもしれません。

3.もしご相談者様に癒しの効果がない時心理カウンセラーは何を思うのか

癒しを目的としている心理カウンセリングにおいて、ご相談者に癒しの効果が見られないと判断した時、心理カウンセラーは何を思うでしょうか?

a)ご相談者に対して反感を感じる

これだけ一生懸命傾聴、受容、共感しているにも関わらず、癒しの効果が見られないご相談者様をみると、心理カウンセラーは、癒しの効果が現れないのは、ご相談者様の思考も感覚等に問題があると判断、ご相談者に反感を抱くかもしれません。
筋違いです。

b)カウンセラー自身が自己の能力の低さを感じる

心理カウンセラーとしては一生懸命カウンセリングを展開している。
しかし、ご相談者様には何の変化も現れない。

これは、自分のカウンセリングの技術に問題があると判断され、カウンセラー自身が自分の能力が低いと判断され、自分を責めてしまうかもしれません。

これも、筋違いの話しなのですが・・・。

4.カウンセリングにおける癒しとは偶発的に起こるものであり必然ではない

さて、心理カウンセリングにおける癒しの効果とは、カウンセラーとご相談者様の相性、カウンセラーの傾聴、受容、共感をもとに、偶発的に起きるものであると私は考えています。

したがって、癒しを目的として、癒しを起こそうとする心理カウンセリングは存在しないとなります。

カウンセリングにおける癒しとは、偶発的に起こるものであり、狙って起こるものではなく、必然的に起こるものではないからです。

そもそも、対等な心理カウンセリングの関係上、癒す側と癒される側、何か上下関係のような違和感を感じます。

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