彼女が結婚後の約束を守らない。なぜ?

私と彼女は3ヶ月後に結婚の約束をしています。 私の勤務先は大手A商社であり、自慢になりますが26歳で営業係長をしています。 結婚後の収入は私一人の収入で十分やっていけるので、彼女には結婚後現在勤めているB社を退職してもらい家庭に入ってもらうことを約束していました。 彼女の勤め先B社というのは、大手電気製品製造メ−カ−であり。彼女は26歳で営業主任、エリ−トウ−マンです。

しかし、私にとってある出来事が起こり、その出来事以降彼女は結婚後もB社にて勤めると言い出したのです。 出来事とは何かと言いますと、実は先月課長への昇格試験があり、私も挑戦したのですが残念ながら今回は昇格見送りとなりました。 このことを彼女に報告した翌日から、結婚後も勤めると言い出したのです。 私が昇格出来なかったことが原因のようですが、収入も十分あり、まったく理解出来ません。
なぜでしょうか。岩田 明彦(仮名)26歳

どうやら、岩田さんも自覚している通り、岩田さんの課長への昇格選考洩れと同時に彼女の結婚後家庭に専念しようとしていた気持ちが変わったようですね。

なぜ、彼女が彼の昇格洩れから退職を取り消さなければならないのでしょうか。

1つ考えられることは、彼女は退職の条件を、結婚と彼の課長昇格のペアで考えていたのではないかということです。 そして、今回ペアの片方の条件である課長昇格が消えたので、退職を取り消したのではないかと思います

岩田さんによりますと彼女は幼い頃から才女であり、学業、スポ−ツ共によく出来、成績は大学卒業まで常にトップ、B社入社後も女性初の20歳代営業主任とトップを走ってきた女性だそうです。彼女の口癖は「何でも一番が一番いい」とのことです

彼女のアイディンティティはトップ=自分 この等式が成立しているのかもしれません。

したがって彼女は配偶者にもやはりトップクラスの男性を求めるでしょう。 ここで言うトップクラスとは、一流大学卒、一流企業勤務、そして、エリ−トすなわち出世がトップということになります。 事実、岩田さんはこの条件をすべて満たしています。 岩田さんのA社では26歳の営業係長が数人おり、今回岩田さんが課長昇格を果たせば、トップ中のトップとなるはずでした。

彼女にしてみれば、大企業のエリ−ト課長の妻であるならば、自分はトップでありたいというアイディンティティを結婚後退職しても満たしてくれるのです。 すなわち、彼女は自分はトップでなければならないという信念を持っており、彼女が現在持っているエリ−トウ−マンの地位を捨てるには、それに替わる、何かが必要になります。 そして、その何かと言うのは、一流企業のエリ−ト課長の妻の座となるのでしょう。

トップ=一流企業エリ−ト課長=その妻 この等式が成立するのです。

したがって、彼女から見ると今回岩田さんが課長昇格を果たせなかったということは、トップレディにはなれないことになり、それならば、自分はまだB社で働いてトップ=営業主任の地位を持っている方が、彼女の常にトップでなければならないという信念や、アイディンティティを満足させるのでしょう。そして、結婚後も働くこと(エリ−トウ−マンであり続けること)を選択したように思えます。

以上はあくまでも推論にすぎませんが、私にはこのように思えるのでした。 このことについては、岩田さん自身も何となく気がつかれており納得はして頂きました。と、同時の以下の質問を頂きました

彼女がエリ−トを結婚相手に選ぶのであるならば、私のことを愛して結婚するのではく、私の社内における昇格のスピ−トを愛して結婚するのであるのだろうか? もし仮に数年後会社が倒産し私が失業したら彼女は私を愛してはくれないのではないだろうか?    生身の私を愛してはくれないのか?

岩田さんのこの質問に関しては何ともお答え出来ません。 なぜなら私はそこまで彼女のことを知らないのです。

しかし、本当は彼女の常にトップでなければならないという信念は表面的なものであるはずです。 その背後には更にその信念を支える、深層な意識(無意識・思い込み)があることでしょう

問題はこの深層意識なのです。
ここで何を思い、感じているのか。または、何を学んできたのか

人の表面的な判断や基準は、幼い頃より、そうしなければ認めてもらえなかった、愛してもらえなかった、生きてこれなかった。 こうしたものを得るために学習した信念や方法がその背後にあります。 そしてこれらは、今まで生き抜くために持ってきた信念を満たしてくれる人が、自分の愛する人と感じてしまいます。

これはパ−トナ−そのものを愛しているのではなく、パ−トナ−が自分の何かを満たしてくれるから、そのパ−トナ−を愛するということになります。

パ−トナ−の本来の人格を愛しているのではないかもしれません。 人として無条件に受けいれていないのかもしれません。
誰かを愛するということは、誰かから何かを期待して満たしてもらうこととは違うのです。