傾聴ボランティアと心理カウンセリング

心理カウンセラーである私に対して、多くの人は、「心理カウンセラーなのだから傾聴ボランティアも出来るでしょう」。と思われているようです。
実際に言われたこともあります。

しかし、傾聴ボランティア。
実は、私には不向きのようです。

同じ話しを聞く仕事なのに。
なぜ?
と思われるかもしれませんが。

私も傾聴ボランティアの実際の活動を体験しましたが、そのうえで、傾聴ボランティアは私には向いていないということを説明したいと思います。

まず、私にとって、傾聴ボランティアと心理カウンセラー。
話しをお伺いする対象者が全く違うのです。
そして、受け賜わる話の内容もまったく違うのです。
一部、 似通ったこともあるかもしれませんが。

心理カウンセラーである私からみた対象者の違い

まず、心理カウンセリングを受けられる方と、傾聴ボランティアに話しを聴いて頂くことを希望される方の違いについて、私の経験上より書きます。

心理カウンリングを受けに来られる方

心理カウンセラーに話しを聞いてもらいたい方、この方達の共通の大きなテーマは、悩みの相談解決です。

今、自分が抱えている現状の問題を心理カウンセラーと話し合う、そして、助言、アドバイスが欲しいという期待が大きいでしょう。
心理カウンセリングが傾聴のみで終わってしまっては、ご相談者様が求めている、悩み解決のための、助言、アドバイスを得ることは出来ません。

傾聴ボランティアを希望される方

傾聴ボランティアに話を聴いて欲しいと希望される方は、今現在の社会情勢から考えると、高齢の方が圧倒的に多いように感じます。
高齢の方の個人の家に訪問する。福祉介護施設に出向く等が、傾聴ボランティアの活動において、占める割合が高いでしょう。

そして、高齢の方は、自分の様々な思いや話しを聴いて欲しいという(悩み相談含む)要望を満たすことより、孤独を癒し、明日への生きる力を獲得されているのでしょう。

そして、私が傾聴ボランティアで苦手とするところは。
その話しの内容が悩みの相談ではなく、世間一般話し、個人の昔の離し、楽しかった話し、認知症を患っている方であれば、同じ話しを繰り返し、話されることもあるでしょう。

傾聴の基本は、話される方の身になって、話しを聴くことに集中することです。
傾聴ボランティアから発する言葉は少なめにして、話されている方の身になって、聴くことに重きを置く。
もちろん、聴きっぱなしでは、話し手も不安になるでしょうから、「あなたの話しを聴いていますよ」、「お話しの内容は十分理解しています」等のサインを送ることは重要でしょう。

私が認識している、傾聴ボランティアの話しの聴き方は、このようなイメージです。

私にとって心理カウンセリングと傾聴ボランティアの違い

「傾聴」。

心理カウンセラーも傾聴ボランティアも、話しを聴くことを一番大切にしていることは同じでしょう。

しかし、傾聴ボランティアは「傾聴」を主としているので、話しを聴くことに重きを置き。
悩みの相談、解決を目指す、心理カウンセラーのような、助言、アドバイスは少ないでしょう。

また、助言、アドバイスを行うためには、心理カウンセラーがご相談者様の悩みの根本を理解、そのためには、分析、解釈等を行う必要もあり、また、心理カウンセラーのアドバイスの妥当性を、ご相談者に納得頂くための、論理的な説明能力も必要とされます。

私は心理カウンセラーとして、分析、解釈、論理、説明、そして、質問を多用。
私からご相談者様にお話しをすることは多々あります(但し、説教はいたしません)。

そして、私は心理カウンセリングにおける、これら一連の行いを通して、心理カウンセラーとして自分の価値を見出します。

しかし、傾聴ボランティアでは、そこまで要求されません。

最初に書いたように、そもそも、対象者(話しの内容)が違うのですから、当然ですが・・・。

傾聴ボランティアの活動の価値とは、ご利用者様が
・孤独からの脱却
・ストレスの発散
・生活上の問題を発信できる
・コミュニケーションによる脳の活性化
・コミュニケーションによるエネルギー交換
等が考えられます。

これは、心理カウンセラーである私も、頭では理解しているのですが、それでも、心理カウンセリングと傾聴ボランティアの話しの聴き方の違いが歴然としてあり、私の脳の嗜好は、心理カウンセラーなのです。

さて、最後に不思議なことを感じました。

若い人は、傾聴ボランティアを必要としないのでしょうか?
必要としないとしたら、それは、なぜ?