自分の子供にバカと言わないこと

親が自分の子供に対して「バカ」と発することはよくあることだと思います。

では、なぜ、

親は自分の子供に対して、なぜ、バカと発するのでしょうか?

・悪気はなく、その親にとっては日常的な言葉
・行いの悪さに対する叱責
・親の期待を満たさないための叱責(成績等)
・子供の悔しさを喚起、叱咤激励のため
・他の人に子供を紹介する時、自慢に思われたくないため、敢てバカ呼ばわりする

等、様々考えられます。

しかし、いかなる理由であれ、自分の子供にバカと言わない方がいいでしょう。

私の感覚的理解ですが、「バカ」と言われると、心は傷つき、悲しみを抱き、自己価値の低下を招くこともあり、注意が必要です。

それに、子供に対して、バカと称する、ラベリングをする根拠は何ですか?

子供には子供の個性があり、親とは違う人間です。

もし、自分が子供時出来たことが出来ない、親の価値観、期待を満たせないから、

子供を「バカ」呼ばわりすることに対しては、言われた子供の心を考えない、親の身勝手と無神経を感じます。

親が子供をバカ呼ばわりする無根拠と恐ろしさを考えてみましょう

Index
1.子供をバカ呼ばわりする方がバカ親
2.親の自己中心性の現れ
3.遺伝子レベルから考えても理解出来ない
4.「バカ」。言葉の呪縛の恐ろしさを考える

1.子供をバカ呼ばわりする方がバカ親

親は大人です。
ストレス耐性もあり、客観性も培っているでしょう。

でも、その大人でさえ、知人、友人、職場の上司から「バカ」と言われたら、ムカッとくると同時に、屈辱感、悲しみを感じるのではないでしょうか。

そして、同時ら、「お前にバカと言われる筋はない」等、思われませんか?

誰でも、「バカ」等、蔑む言葉を浴びせられるのは苦痛なものです。

こう考えれば、子供をバカ呼ばわりすることが、子供を深く傷つけると、想像出来るのではないでしょうか?

子供の脳は客観性に乏しく、大人より言葉のダメージは深いものです。
子供に対する配慮も必要です。

配慮する能力を発揮することは大人、親の努めであり、それが出来ない親となると、親の人間性に疑問を感じます

また、自分が言われて嫌な言葉を子供に対して無神経に投げかけるのも、思いやりの欠如を感じます

子供とは未熟、弱いものです。

発する言葉、言葉がけに対する思慮は大切です。

2.親の自己中心性の現れ

子供に対して、親の期待を満たせないから、子供をバカ呼ばわりする。

言語同断です。

子供は親の期待を満たすために生きているのではありません。

親が子供に期待するのは勝手ですが、その期待に、親のエゴや自慢、見栄等、混じっていないか振り返ってください。

親のエゴ、自慢。見栄を満足させないからといって、子供に対して「バカ」と吐き捨てるのは、あまりにも、未熟な自己中心性の現れではないでしょうか。

3.遺伝子レベルから考えても理解出来ない

子供の能力について考えますと、素質に焦点があたります。

素質とは遺伝子レベルにより、受け継がれていることが多いように感じますが、いかがでしょうか。

その遺伝子とは、親(夫婦)、そして、さらには、祖父母等、隔世遺伝の影響もあるかもしれません。

親によっては、「自分の果たせなかった夢」を、子供を通じて果たそうとする方もおられますが、私は疑問を感じます。

自分が果たすことが出来なかった夢を、なぜ、同じ遺伝子レベルの子供が果たすことが出来るのか?

私は、遺伝子における能力限定は存在すると考えます。
したがって、親が果たせなかった夢を子供に託すということには、無茶を感じます。

さらに、親自身が果たせなかった夢を、子供が果たす才がないと感じた時、感情的に、子供を「バカ」呼ばわりするのは、全く筋が通っていません。

但し、親には夢を果たす能力が備わっていたが、それを果たすための時間、経済が、家庭環境より難しく、同じ能力を持っているであろうと推測する子供に夢を託すということも考えられます。

でも、この例においても、子供の意思決定は重要であり、子供は親の夢を果たす、満たすための道具ではないことを、よくよく認識しましょう。

4.「バカ」。言葉の呪縛の恐ろしさを考える

あまりにも親が子供に対して、

「バカ」、「バカ」を連呼しますと、

子供は自分は、「バカ者」、「価値のない人間」等。

親の根拠のないネガティブな言葉により、追い込まれてしまう可能性があります。

親の根拠のない悪態罵声が、子供の脳に植え込まれてしまうのです。

その結果、子供は心を閉ざし、非社会的な人生を歩んでしまうかもしれません。

親のネガティブな言葉の呪縛なのです。

言葉は人を解放することもあれば、縛ることもあります。

まして、子供の脳は未発達、客観性に乏しく、真に受けてしまう傾向が高いのです。

「バカ」。

親の発する、この言葉は、子供の心と人生を縛ります。

呪縛なのです。

カウンセリングにおける親の言葉の呪縛に対する対応

カウンセリングにおいても、親の言葉の呪縛に苦しむ、ご相談者様をお見受けします。

カウンセリングにおいては、親が子供時浴びせた、バカ、罵声には意味がなく、そのことで苦しむ必要はなく、新しい、自己セルフイメージをつくるサポートをさせて頂いております。

また、親自身も子供時、親から言われ心が傷ついた言葉等、振り返ることも有効な体験ではないでしょうか?

世代間連鎖・親になる前に自身の親子関係を振り返る

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