自信・自己信頼感の悩み

自信と自己信頼感。
自信と自己信頼感の違いは何でしょうか。
この2つは同質のものなのでしょうか。
それとも、質的に異なるものでしょうか。

本ページでは、自信と自己信頼感を分けて考えます。
自信とは、チャレンジ等の体験を、意識において判断(成功か失敗か)することから獲得するもの。
自己信頼感は感覚的なものであり、自信の積み重ねによって感覚として育むものとして考えています。

自信とは何か
1 自信について
2 自信を持てとは 記憶と意識の関係
3 自信の獲得を阻む要因 高すぎる評価基準
自己信頼感
1 自己信頼感(自信と自己信頼感との関係)
2 自己信頼感の育みを妨げる要因 親子関係
3 自信を獲得 自己信頼感を育むために

自信とは何か

1 自信について

自信とは、成功体験によって獲得されるものです。
成功体験とは、何らかの、作業、運動、活動、仕事、勉学等にチャレンジ、それが「出来た」と、意識で判断した結果、同時に喜び、達成の感情、感覚を味わう。
これが成功体験なのです。
そして、この成功体験が、自信の獲得なのです。

したがって、チャレンジした結果、それを意識において失敗したと判断すると、喜び、達成の感情、感覚は味わえず、成功体験とはならず、自信の獲得にはつながりません。

自信とは何かにチャレンジ、または、何かを行った結果、意識において、「出来た」との判断、及びそれに続く、喜び、達成の感情、感覚、これらが成功体験へとつながります。

その為、何かにチャンレンジした後、意識において「出来たか」、「出来なかったのか」、「成功」か「失敗」かの判断が、自信の獲得において重要なポイントになります。

皆さんもご納得頂けると思いますが、自信とは過去の成功体験に基づき、これからチャレンジする作業、運動、活動、仕事、勉強等において、瞬時に「自信がある」、「自信がない」、「やってみないと分からない」等、各自において対象ごとに選別判断されているはずです。

作業、運動、活動、仕事、勉強等の各事に対して、過去の成功体験の有無より、その対象ごとに、「自信がある」、「自信がない」と、各自で瞬時に判断されているのです。

また、未体験の作業、運動、仕事、活動、仕事、勉学等でも、過去に似たような作業等において、成功体験があれば、それは転移可能なスキルとなり、これからチャレンジする事に対して、この作業等なら出来ると記憶に基づき判断(過去、似たような作業等で成功したことより)、そして、チャレンジ前にも関わらず、「この作業なら出来ます、自信がありますと」と、自信を覗かせる言葉を発するのです。

過去の成功体験が多いほど、自信は多く獲得され、やがてそれが、自分は自信のある人間、自分は出来る人間等、自己評価もあがり自己効力感を高め、自信に溢れた人のようになるのです。

自信とは、過去の成功体験の積み上げなのです。

2 自信を持てとは 記憶と意識の関係

人は人を励ます際、「自信を持て」と、アドバイス、背中を押されることもあるでしょう。
「自信を持て」とは言語であり、意識において解釈されるものです。

もう、少し、具体的な例で書くと、
本番前のチャレンジに不安を感じ、緊張している人に対して、「あれだけ練習したのだから、本番でも出来る、自信を持ってチャレンジしてこい」と、言語で励ます。
励まされた人は、過去の練習した記憶を思い出し、そして、練習で出来た成功体験を思い出す。
その結果、「自分は出来る、自信を持て」と、言語において、自己暗示をかけ本番に臨むのです。

この例においても、過去の練習を思い出し、過去の成功体験を思い出す。記憶が大きく影響しており、記憶を根拠に、「自分は出来る、自信を持て」と、意識レベルで言語化されるのです。

記憶(過去の成功体験)と意識が、自信に大きく影響しています。
当然ですが、過去、練習において成功したと判断したのは、意識です。

3 自信の獲得を阻む要因 高すぎる評価基準

さて、自信とは成功体験により獲得され、成功体験の多さ、獲得された自信の数に比例して、自分は自信がある、自分は出来ると自信に溢れた人ようになっていきます。
そして、成功体験における成功とは、何かにチャレンジした後等、それが「成功」か「失敗」か、意識に基づき判断され、意識に基づく判断が、自信の獲得には大変重要なポイントであると書いてきました。

さて、ここに、自信を獲得する際の大きな問題が立ちはだかります。

それは、成功か失敗かを判断する、意識における、高すぎる評価(判断)基準です。

チャレンジ、行動したことに対する評価基準が高すぎると、一般的には出来たと認められることも、高すぎる評価基準のため出来ていない、失敗と判断。
結局、高すぎる評価基準のため、成功を成功と認めず、逆に失敗と判断され、結果、自信の獲得にもつながらず、自己否定へとつながっていくのです。

具体的に高すぎる評価基準とは、1番でなくてはならない、完璧でなくてはならない等、自分に課す基準が厳しすぎるのです。

私は成功、出来たという評価基準は、数カ月前よりも成長した、些細なことでも出来なかったことが出来た。
このように、高すぎる評価基準を設定せず、今出来る範囲の自分を受容して、認め、そして、評価する。
自分に優しい評価基準の設定が必要であると考えています。

同じ事にチャレンジ、同じような結果を出しても、ある人は喜び、ある人は失意を抱く、この差は、意識における評価基準の違いなのです。

前者と後者、どちらが成功体験を多く積み。どちらが多くの自信を獲得出来るか。書くまでもありません。

参考までに、高すぎる評価基準と同様、自信の獲得を阻む要因を箇条書きで示します。
・他者評価を受け取れない
・自身の欠点や、出来なかったことばかりに目が行く
・他者評価過(推測)に敏過ぎ、自分で自分を評価出来ない
・自己評価基準が、他者との比較により高く設定され過ぎている

自己信頼感

1 自己信頼感(自信と自己信頼感との関係)

自己信頼感とは「感」という漢字がついています。
自己信頼感とは内的な感覚であると私は考えています。
そして、自己信頼感と同義の感覚として、自己肯定感もあると思います。

さて、自己信頼感とは、自分が自分を信頼している感覚であると考えます。
そして、自己信頼感を言語化すると、「自分は出来る」、「自分は大丈夫」等となると思います。

でも、何が出来るの、何が大丈夫なのという問いには明確には答えられません。
それは、自己信頼感が感覚であるからです。
そして、また、自己信頼感は、自信のように対象ごとに個別に自信がある、ないと捉えるものではなく、自分自身、自分の内側から感覚的に感じるものなのです。

では、自己信頼感、この感覚はいかに育まれたのでしょうか?
それは、過去の数々の成功代体験の積み重ね、数々の喜びと達成感、そして自信の獲得より、これらが、内的な感覚へと強く結びつき、根づき、その結果、自分は出来ると、自分は大丈夫等、根拠のない感覚、自己信頼感を育んだと思います。

自己信頼感そのものは漠然としており、自己信頼感の有無について根拠を説明出来ないところがあるのですが、実際は成育歴による成功体験、味わった喜び、達成感の感情感覚、獲得した自信の数が、自己信頼感という感覚に大きく影響しているのだと思います。

自信とは出来る、出来ないの、意識における判断を伴いますが、自己信頼感の有無については、判断ではなく、感覚レベルなのです。

そして、自信の獲得の多さは自己信頼感に強く影響しています。

獲得された数々の自信が、体感レベル、無意識に落とし込まれ、自己信頼感という感覚を育むのです。

2 自己信頼感の育みを妨げる要因 親子関係

では、ここで自己信頼感を阻む要因について考えましょう。
自己信頼感は自信と強く結びついていますので、自信と自己信頼感を阻む要因と捉えてもいいでしょう。

実は自信の獲得、自己信頼感の育みについては、子供時の親子関係(親の子育て、子供への対応)が大きく影響しているのです。

1)厳しすぎる親
子供が何をしてもほめない、認めない、ケチをつける、否定するばかりの親の場合、子供が何らかの行動を行い喜び、達成感を得たとしても、親が否定しまっては、「出来た」という子供の喜び、達成感は吹っ飛び、当然ながら自信は遠ざかり、自己信頼感も育めません。

2)どうせ出来ないと決めつける親
私も経験があるのですが、「この子は何をやっても出来ない」等、子供を否定、子供の能力を否定する親も存在します。
これでは、子供自身も「自分は何も出来ない」と思い込み、何かにチャレンジすることもなく、自信も自己信頼感も育めません。

3)子供のしたいことに対して親がチャレンジさせなかった
自信とは成功体験よりもたらされます。
そして、成功体験は子供が自発的にチャレンジしたいこと、子供の意思でチャレンジしたことでないと、それが出来た、達成されたとしても、達成の喜び、成功体験は得られません。
子供の成功体験から自信の獲得、自己信頼感へとつながるには、子供の自発性を尊重すること、自発的なチャレンジの結果の達成と喜びが大切です。

親がやらせた行為行動、子供の非自発的な行動において、嫌々それにチャレンジして、そのことが出来た、達成したとしても、子供の喜びにはつながらず、成功体験ともならず、自信の獲得にもつながらないでしょう。

4)親から愛されているという感覚の欠如
子供にとって親の存在は絶対的です。
子供が親からの愛を感じないということは、親から否定、無視されていると感じるのではないでしょうか。
これは、子供にとっては、自己の存在の否定となります。

また、親からの愛を感じない、言い換えれば、包み込まれているような暖かさ、温もりを感じることなく育った子供は、不安先行、心配性、過敏なタイプな子供になると、私は心理カウンセラーの経験値より感じます。

それに対して、親から愛されていると感じ育った子供は、この時点において、自分は大丈夫(親から見守られている感覚より)という、根拠のない自己信頼感を育んでいるのかもしれません。

前述では、成功体験から自信を獲得、自己信頼感を育むと書きましたが、
そうではなく、子供時の親からの愛より育んだ自己信頼感、そしてその後の、自発的なチャレンジより成功体験と自信、それがまた、基盤にある自己信頼感を強く育むのかもしれません。

いずれにせよ、子供時の親子関係は、自信と自己信頼感に大きく影響するのです。

3 自信を獲得 自己信頼感を育むために

さて、今、自己信頼感で悩んでいる方。
また、自信について悩んでいる方は、どのようにすれば、自信、そして、自己信頼感を育めるでしょうか。

では、以下に私(心理カウンセラー)の考える、具体的な自信の獲得の方法と、自己信頼感の育み方について記載しますが、この2つは相互の関係にあり、自信は自己信頼感に影響し、自己信頼感の育みは自信が基盤となっています。

自己信頼感を育むために(自信を獲得するために)
・厳しすぎる自己評価基準を下げる
・高い目標設定をしない
・完璧主義を手放す
・出来た自分を認める
・出来たことを他者と比較しない
・自分に優しくなること
・精一杯チャレンジしたことに価値があると考えること
・他者からのほめ言葉を素直に受け取る
・今日の良かったことのみ記録、記憶する
・他者から愛されている自分を意識する
・日々の生活において足りていないことのみを見続けない
・日々の幸福を感じる工夫をする
等々。

これらのことはすぐにでも取り組めます。
大人になってからでも遅くはありません。
チャレンジする価値はあると思います。
但し、焦らずに。