心理カウンセラーとして大切なこと

心理カウンセラ-は、カウンセリングを行うために何が大切でしょうか。

心理学を学んでいること、カウンセリングスキルを持っていることは専門職として当然として。
それ以外にカウンセリングを行うにあたって、カウンセラ-として大切なことについて、私なりに書きたいと思います。

私が心理カウンセラーとして在るためには、次の5つが重要であると思っています。

01カウンセラーとしての理念を持っていること

カウンセラ-としての理念。

何を大切に、心がけてカウンセリングを行っているのかです。
また、なぜ自分はカウンセラ-なのか、カウンセラ-を志す動機は何であったか。
今、カウンセラーとして在り続ける動機は何かも重要だと思います。

A 私のカウンセラー志望動機

幼児期から続く、心理的な辛かった経験を、今後の人生に活かしたかったからです。この想いは今も変わりません。(肯定的意味の創造)。

私は自己の経験を活かしてカウンセリングを行います。

この経験とは、人生経験、心理学学習経験、カウンセリング臨床経験、経験からくる直観力(直感ではありません)、そして、イメージ力(共感)です。

これらを今後も活かしたい。これが、私のカウンセラーとして在り続けたい動機です。
自分を活かせば、人の役に立つ。

B 理念

受け賜われるカウンセリングと、受け賜われないカウンセリングを明確にすること。
自己の経験を活かせないであろう相談は受けない。
(あまりにも経験したことがないことは、言語的には理解出来ても、感覚的には分からないのです)。

02どのような人生哲学を持っているか

人は悩んでカウンセリングを受けに来られます。
カウンセリングのテーマは心、考え方、行動の悩みが多いと実感しています。
そしてこれらは、生き方の悩みへと発展することも多々あります。

カウンセリングとは広義の意味で考えると、生き方、人生の悩みを包括していると考えても良いと思います。

したがって、心理カウンセリングとはクライエントの方の人生そのものを対象としている時も多々あるのです。

そして、カウンセラーはカウンセラーである前に人です。
今までの生き方、在り方、生きてきた道が、自己の人生哲学を創るでしょう。
そして、その人生哲学は、カウンセリングの質にも影響すると思います。

このことは、ご相談者様が、カウンセラーを問うた時、何をカウンセラーが語るのか。その時、実感されると思います。

03言語力(説明力)を有していること

ご相談について、カウンセラーは可能であれば、アドバイス、助言を行うことが必要な時もあります。
この時、言語力がなければ何も説明出来ません。
言葉に力が入りません。
そして、この言語力は論理力が、その背景にあります。

04現実認識力を持っていること

現実認識力には2つの意味があります。

1つは、私たちを取り巻く生活における、社会の情勢を学んでいること。
私たちの心の問題は、社会の問題(経済含む)と深く関係しています。
したがって、心理カウンセラーは最新の社会情勢を、テレビ、本等で学ぶ必要があります。

2つめは、客観的に、現実的に物事を考える思考力を有することです。
これも、本を読んだり、私の場合は文書を書く際に、様々なことを考えています。
また、現実認識力はクライエントの方の意思決定に対する、リスクを考える際にも大変重要です。

05脳(科学)を少しでも知っていること

お気づきでしょうか。
心理学唯一万能と思える時代は、すでに終焉を迎えつつあります。

ここ10年程、脳科学の進化はすさまじく、私は脳科学が心理学を追い越した感じを抱いています。

しかし、心理学、それじたいの価値を否定する気はありません。
どれだけ脳科学が進化しても、心理学(カウンセリング)でしか解決出来ない問題はあります。

しかし、心の問題が意識において解決出来るレベルか、脳機能そのものの影響が強いのか、これらを考えてカウンセリングをする必要はあるでしょう。

私は幼年期から強迫性障害(軽度)を患っていますが、これは後天的、成育歴の影響による、脳機能の問題です。
残念ながら、カウンセリングでは解決出来ませんでした。したがって未解決。

しかし、私の場合は、強迫性障害機能(徹底的に考える)を、思考する時、文章を書く、カウンセリングを行う時の集中のエネルギーに、転換出来ているようです。
これら行為の時は、強迫は起こらない。

したがって、強迫性障害を患うことも、私にとっては必然であったと解釈して、納得するようにしています。

さて、脳・脳科学と偉そうに書いてしまいましたが、浅学でも知らないよりは、少しでも知っている方が、カウンセリングの質は変わってくるでしょう。

2017年5月改編

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