「傲慢さ」を手放し、「批判」を手放し、謙虚さを尊重する大切さ

December 22, 2016July 19, 2025

「傲慢」とは、一体どのような状態を指すのでしょうか。

それは、常に他者に対して優越感を抱き、自分こそが優れていると過信するあまり、自己中心的かつ横柄な態度で振る舞うこと、と定義できるでしょう。

優越感を手放し、謙虚さを学ぶことの大切さ

私たちは皆、多かれ少なかれ、他者に対する優越感を抱いたり、感じたりした経験があるのではないでしょうか。

意識しているか否かに関わらず、私たちは常に「比較」の世界の中で生きています。
「優れているか、劣っているか」、「勝っているか、負けているか」という尺度は、私たちの日常生活に深く根ざしています。

容姿、生活水準、性格、個性など、大小様々な事柄において、私たちは無意識のうちに自分と他人を比較し、「自分の方がまだ良い」、「自分の方が優れている」といった形で自己評価を高め、優越感を得ているのかもしれません。

また、優越感を直接的に求めずとも、何かにつけて他人を批判してしまう自分に気づくこともあるでしょう。

批判の基準は、自分との比較であったり、個人的な価値観や感覚であったりしますが、いずれにせよ、他人を批判したり、軽んじたりする行為の根底には、優越感を得たいという欲求が潜んでいるように思われます。

このように振り返ると、私たちが意識的、あるいは無意識的に優越感を求め、他人を批判する傾向は、ある意味で人間の本質的な側面なのかもしれません。

そして、この優越感を追い続け、それに過度に浸ってしまうことが、「傲慢さ」へと変質していくきっかけとなるのではないでしょうか。

私たちの本質に優越感を求める側面があったとしても、その優越感をそのまま他者に表現することは、人間関係において様々な摩擦を生み出します。
傲慢さゆえに他人を傷つけたり、不快にさせたりすることは、最終的に自分自身の孤立を招くことにもなりかねません。

では、どうすれば良いのでしょうか。

まず大切なのは、優越感を抱いたときに、それを自分の中で認識し、一旦立ち止まることです。

そして、「この優越感は本当に必要なものだろうか」、「この感情に浸り続けることが、果たして自分にとって良いことなのだろうか」と、自らを振り返る努力を続けることです。
このような意識的な自己チェックと、謙虚な姿勢を取り戻そうとする努力によって、優越感や批判的な感情は徐々に和らいでいくでしょう。

優越感を抱いたり、他人を批判したりする行為は、ある意味で他者への「攻撃性」を帯びています。
それに対して謙虚さを意識することで、その攻撃性は弱まり、私たち自身の内側にも穏やかさが生まれてくるはずです。

私たちは、優越感を無意識に求める傾向があることを認識し、それも人間らしい一面だと肯定しつつも、常に自己を律し、謙虚な姿勢で振る舞うことを心がけるべきです。
これは、人としての人間性の向上に繋がる大切なプロセスだと言えるでしょう。

優越感を常に意識し、他人との比較に明け暮れ、「自分は優れている」と揺るぎなく思い込み、自分本位に振る舞い、他人を侮辱しても当然だと考える姿勢こそが「傲慢」です。
過度に優越を追い求めた結果、人は傲慢になってしまうのです。

しかし、傲慢な態度は確実に人を遠ざけます。傲慢な人は、いつか孤独に直面することになるでしょう。それでもなお、傲慢さに固執し続ける人は、その孤独すら感じ取れないかもしれません。
究極的には「自分さえ良ければ、自分さえ存在していればそれで良い」と考えてしまうこともあるのです。

誰もが、心の中に優越を求める気持ちや、傲慢な部分を抱えているものです。
私もまた、例外ではありません。

人は無意識のうちに他人と比較し、自己の優位性を確認したがる傾向があります。
そして、口には出さずとも、心の中で優越に基づき、批判的な感情を抱くこともあります。

大切なのは、そうした人間の本質的な側面を否定するのではなく、「そういうものだ」と肯定的に受け止めることです。
その上で、常に自分を振り返り、戒め、謙虚さを学び続けること。

これによって、私たちは優越感と謙虚さの健全なバランスを保つことができるのです。
たとえ優越感を抱いたとしても、それに対して謙虚であろうと努力する姿勢が、バランスの鍵となるでしょう。

そもそも、優越感を抱くことや、他人を批判することは、往々にして自分中心に物事を捉えた結果に過ぎません。
客観的に、自分が他人より優れていることを証明することは、非常に難しいことです。

また、ある一面のみを取り上げて他人と比較し、自分を優れていると思い込むことは、視野を狭めることにも繋がります。

だからこそ、私たちは謙虚さを学ぶべきなのです。

私もまた、常にこのことを意識し、できる限り優越感に浸ることなく、他人を批判せず、そして何よりも、これらの感情が態度や行動に表れないよう努めています。

今後も自己チェックと自己反省を怠らず、より一層、意識的に謙虚さを身につけていきたいと願っています。

傲慢な自分にならないために。

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