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過去の達成成功に執着すると未来の可能性を失う

焦らず、新たな「復活」のチャンスを待ちましょう

私たちは、かつて成功や達成を収め、自分の理想や夢を実現できた経験を持つとき、それが失われたり、再現できなくなったりすると、必死になって元の状態を取り戻そうと努力しがちです。

そして、何とかして「復活」し、安定を取り戻そうと焦るでしょう。

しかし、この「復活」を目指す道のりでは、焦りから来る判断ミスによって、かえって失敗を繰り返してしまうことがあります。

さらに、焦りや怒りは心身の健康を損ない、どれだけ努力しても望むような復活を遂げられない、という苦境に陥ることも少なくありません。

この時、人によっては、「なぜ昔できたことが、今はできないんだ」、「自分はなんて無力なんだ」、「もう終わりだ」と、徹底的に自分を責め立ててしまうこともあるでしょう。

かつての輝かしい自分と比較し、今の「できない」自分を過酷なまでに糾弾する。

年齢や体力などの限界から、同じ仕事で以前と同様の活躍が難しいと頭では理解しながらも、その過去の栄光に執着し、固執してしまうことがあります。

そして、無理を重ねて努力し続けることで、ますますできない自分を責め、苦しみを深めてしまうのです。中には、復活を目指して金銭も体力も使い果たし、後戻りできないほどの深い絶望に苛まれ続ける人もいます。

そして、その自己否定の感情が極限に達すると、自暴自棄になり、自分を破壊するかのように過度な飲酒や、危険な薬物に手を出してしまうといった、悲劇的な結末を迎える可能性さえあります。

一体なぜ、そこまで自分を責めてしまうのでしょうか?

もしかしたら、そこには、かつて自分が成し遂げた「達成と成功、誇りと栄光」への強いこだわりがあるのかもしれません。

その輝かしい過去に、あまりにも強く囚われているのではないでしょうか。

Index
1.過去の達成成功への執着が未来を閉ざすメカニズム
2.新たな視点と価値観で未来を再創造する

1.過去の達成成功への執着が未来を閉ざすメカニズム

過去の達成と成功にこだわり続けることは、やがて現実への適応力を失わせ、未来の可能性を摘み取ってしまう危険性をはらんでいます。

例えば、かつて自らが立ち上げた会社が倒産したとします。
どれだけ再興に尽力しても叶わず、生きていくためには、望まない仕事であっても、他に就くしかない状況に直面することもあるでしょう。

しかし、過去の輝かしい成功体験があるゆえに、「今さらこんな仕事をして何になるのか」、「挫折にまみれた人生など、生きるに値しない」と感じてしまうかもしれません。

もし、子どもなど、守るべき存在がいなければ、「もう人生は終わった」と絶望し、自暴自棄がさらに加速する可能性もあります。

しかし、私たちは「今」を生きているのです。過去にどれほど素晴らしい結果を出したとしても、それはあくまで「過去」の出来事です。過去と同じ結果を出せないから、復活できないからといって、自分を責め続け、自暴自棄や自己破壊の道へ進んでしまえば、やがて訪れるかもしれない「復活へのチャンスさえも掴めなくなってしまうでしょう。

今の状況がどんなに最悪に思えても、2年後、3年後の未来がどうなるかは誰にも分かりません。

それに、過去の達成成功と誇りに満ちた状態に戻ることだけが、人生の唯一の道ではないはずです。

2.新たな視点と価値観で未来を再創造する

かつての経験や、成功を得るために培ってきた知恵と知識を、別の生き方や仕事へと転換することはできないでしょうか?

もちろん、時には人に頭を下げて、助けを求めなければならないこともあるでしょう。
それは「屈辱」なのでしょうか?

たとえ一時的な屈辱だと感じたとしても、それによってあなたの人生が再び良い方向へ動き出せるならば、その屈辱は一過性の、過去の出来事となります。「過去の達成成功と栄光にすがり、それができなければ自分ではない」と思い込めば思い込むほど、自分を徹底的に責め、情けなさや絶望感に苛まれ、最終的には自己破壊へと導かれてしまいます。

過去の自分が、連続体としての今の自分でいて欲しいという気持ちは痛いほど理解できます。しかし、時は常に進んでいます。

常に最良の状態が続くのが理想であるという気持ちも分かりますが、それは現実的に非常に難しいことです。

周囲を見渡してみてください。
新たに開店した店舗や起業した会社が、様々な要因によってすぐに閉店・倒産してしまうケースは枚挙にいとまがありません。

そう考えれば、一度でも大きな成功を収めたあなたは、間違いなく素晴らしい才能と経験をお持ちの方なのです。

過去の達成成功と誇りだけが、あなたの人生のすべてではありません。

人生には、様々な分岐点があり、新しい道を選ぶ自由があるのです。
視点や価値観を変え、新しい何かにチャレンジすることで、以前は仕事一辺倒で味わえなかったであろう、心の底からの幸せを感じる時が来るかもしれません。

「人生、前向きに」と安易に言うつもりはありませんが、これは真実です。
そして、そのためには、過去の自分の価値観や執着と決別する必要があるかもしれません。
過去への執着を手放してこそ、人は人生や仕事、その他様々なことに対して、再び自由にチャレンジできるのです。

私たちは、長い人生を歩んでいます。
ある特定の「思い込み」に縛られず、自由に生きた方が、ずっと楽に生きられるはずです。
どうか、あまり自分を責めず、自暴自棄や自己破壊に走らないでください。

「潰れてしまった」と思える人生も、形を変えて「再創造」すれば良いのです。

そうすることで、また新しい希望が見つかるかもしれません。

そして、その為には、新しい自分になることが何よりも大切なのです。

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