「なぜか一人で抱え込んでしまう」頑張り屋さんの隠された心理と問題
「どうして一人で抱え込んでいるんだろう?」。
「もっと周りを頼ればいいのに…」。
あなたの職場や友人、あるいは、あなた自身がそうかもしれません。
何事も自分一人で頑張ってしまい、チームや周囲の助けを借りようとしない人。
チームで協力すれば、もっと良い結果が出せるはずなのに、なぜか一人で突き進んでしまう。
その行動の裏には、どのような心の動きが隠されているのでしょうか。
今回は、一人で頑張ってしまう人が持つ、5つの心理と、それに伴う問題について見ていきましょう。
何でも1人で頑張る人の心理の様々
- 過剰な責任感と「自分がやるべきだ」という思い込み
- 「人に頼ることは弱いことだ」という価値観
- 「人に頼ることは弱いことだ」という価値観
- 完璧主義と「他人は邪魔だ」という感覚
- 「相談する」というスキルを知らない
- 一人で頑張ることから卒業するために

1.過剰な責任感と「自分がやるべきだ」という思い込み
真面目で責任感が強い人ほど、「自分がやらなければ、物事はうまくいかない」という思い込みに囚われがちです。チームの一員であっても、全ての責任を一人で背負い込もうとします。
これは一見、頼もしい姿勢に見えますが、周りのメンバーからすると「頼ってくれない」、「信用されていない」と感じ、チームワークを阻害する原因となります。

2.「人に頼ることは弱いことだ」という価値観
「人に頼るのは情けないことだ」、「弱音を吐いてはいけない」という強い信念を持っている人もいます。
これは、自分の弱さを見せることを極端に恐れている心理の表れです。
相談や協力を求めることを「弱い自分をさらけ出すこと」と捉え、あえて一人で頑張る道を選んでしまうのです。
この考え方は、「強くあらねばならない」というプレッシャーとなり、自身の心を追い詰めることにもつながります。

3.「人に頼ることは弱いことだ」という価値観
過去の経験から、他者に対して不信感を抱いている人も少なくありません。
「相談しても真剣に聞いてくれない」、「意見を言っても軽くあしらわれる」。
このような経験があると、「どうせ相談しても無駄だ」と諦めてしまい、誰にも頼らず、一人で頑張ることを選択してしまいます。
他者との信頼関係を築くのが難しくなり、孤立を深めてしまうリスクを抱えています。

4.完璧主義と「他人は邪魔だ」という感覚
完璧主義の傾向が強い人は、「自分の理想の完成形」を他人に崩されることを嫌います。
自分のやり方やペースに固執するため、メンバーとの協調が煩わしく感じてしまいます。
「他人に任せるより、自分でやった方が早いし、確実に良いものができる」
この心理が、協調性を欠いた行動につながり、周囲からは「協調性がない人」、「独りよがりな人」と見られてしまうことがあります。

5.「相談する」というスキルを知らない
そもそも、他者に相談して物事を進めるという発想がない人もいます。
これは、幼少期の家庭環境や人間関係が大きく影響している場合があります。
親や周囲の人に相談しても無視されたり、否定されたりする経験が続くと、人は「相談は役に立たないもの」と学習してしまいます。
その結果、大人になっても「困ったら一人で解決する」という行動パターンが染みついてしまうのです。
相談することは、物事をスムーズに進めるための大切なスキルであることを知らないため、すべてを一人で抱え込んでしまいます。

6.一人で頑張ることから卒業するために
一人で頑張ることは、時に美徳と見なされることもありますが、多くの場合は、その人自身の心を疲弊させ、周囲との関係を壊してしまう原因となります。
もしあなたが、またはあなたの周りの誰かが、この問題に直面しているなら、以下のことを試してみてはいかがでしょうか。

a)小さなことから「頼る」練習をする
まずは、簡単なことから「手伝ってほしい」、「少し相談に乗ってほしい」と頼んでみましょう。
頼ることが「弱いこと」ではないと実感することが第一歩です。
b)他者の意見を尊重する意識を持つ
「自分の意見が一番正しい」という考えを手放し、まずは他者の意見に耳を傾けてみましょう。
チームで生み出すアイデアには、一人では到達できない可能性があります。
c)自分の弱さを受け入れる
完璧でなくていい、弱音を吐いてもいい。そう自分に許可を与えることで、心は軽くなり、他者との関係もよりスムーズになります。

あなたの頑張りを認めつつも、周りの人たちと分かち合うことで、より豊かで充実した人生を送ることができるはずです。