いきすぎた自尊心

自分を尊ぶ心。
大切だと思います。

しかし、いきすぎた自尊心には問題があります。
それは、自分を尊ぶ気持ちが強すぎるということは、その自分が他者から傷つけられることに敏感であるということになるからです。

例えば、自分の表明した意見にちょっと、反対されただけでも、自分が攻撃された、傷つけられたと思い、さらには相手を攻撃しようと反論、反撃を試みたりと、他者に対して不寛容さが目立ってきます。
いきすぎた自尊心とは、このように他者との軋轢、緊張状態をもたらすのです。

そして、いきすぎた自尊心とは、実のところ、自己卑下の気持ちが高く、自己卑下とのバランスをとるために、いきすぎた自尊心を抱き、自分と異なる者、反する者を敵とみなしたり、攻撃、報復対象とする傾向があるようにも思います。

いきすぎた自尊心とは、自分が自分を尊ぶというより、自分と異なる相手を否定して、自分を守っていると述べた方が的確でしょう。
それを勘違いして、自己分析が出来ておらず、自尊心が高いと、自分では思ってしまうのではないでしょうか・・・。

適切な自尊心とは、自分を尊び、他者も尊びます。
自分と異なる人、異なる意見があったとしても、そのことに対しては、「人は皆、各々生き方があり、意見がある」と他者に対して、寛容になれるのではないでしょうか。

自尊心とは他者尊信でもあるのです。

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