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強引な「キャラ変」は自分を滅ぼすこともある?

近年、「キャラ変」という言葉をよく耳にします。
これは、心理学的に見れば、自分の本来の性格特徴を、無理やり別の性格特徴に置き換えて社会生活を送ろうとすること、と言えるでしょう。

さて、なぜ人は自分の「キャラ」を変えようと考えるのでしょうか。
主な理由として、以下の4つが考えられます。

目次

強引なキャラ変を行う心理と問題

1.自分に対する違和感:本来の自分を取り戻したい

社会生活を送る中で、自分の行動や態度に違和感を感じることがあります。

「なんだか自分らしくないな」という感覚がつきまとい、もっと「自分らしい、納得できる自分でいたい」と願う。この動機から、キャラを変えようと試みるケースです。

この場合のキャラ変は、もともと持っている気質や性格、行動傾向が何らかの理由で抑圧され、その結果、違和感を抱いている状態と言えます。

本来の自己を発揮したいという、ポジティブな意味合いでのキャラクター変更と言えるでしょう。
様々な試行錯誤を経て、自分に合った「キャラ」を身につけることができれば、それは自己肯定感を高めることにも繋がります。

2.周囲に合わせる:孤立への不安から自分を偽る

「周囲に合わせられない自分がいる」、「コミュニケーションの輪にうまく入れない」、「暗いと思われているのではないか」といった不安から、キャラを変えようとすることもあります。

周囲に溶け込めず、壁を感じるのが辛いため、無理に自分を変えてしまうのです。

しかし、その場その場に合わせて自分を変え続けると、「本当の自分は何なのか」、「自分は何を感じているのか」、「本当に何を言いたいのか」といった感覚を見失い、自己喪失を招くリスクがあります。

3.周囲に対して理想の自分を打ち出す:過度な背伸びに注意

社会や周囲に対して、「自分はこうあるべきだ」、「こう振る舞うべきだ」、「このようなポジションであるべきだ」といった高い理想に基づき、キャラ変を試みる場合もあります。

このケースで問題となるのは、その理想が現実的に実現可能なものなのか、あるいは、そのキャラ変が自分自身を苦しめるような無理なものではないか、という点です。

また、打ち出した「理想のキャラ」が周囲に受け入れられるものかどうかも検討する必要があります。

人間関係に摩擦を生じさせるようなキャラ変では、本来の意味をなさなくなってしまうでしょう

4.周囲に壁を作る:防御のためのキャラ変

過去に「周囲に合わせすぎて疲れた」、「陰口を叩かれた」、「いじめられた」といった経験があると、「目立たないようにしよう」、「控えめでいよう」と考えることもあるでしょう。

これは、自分を周囲の攻撃から守るためのキャラ変と言えます。

しかし、周囲に壁を作りすぎると、それが原因で孤立したり、また別の複雑な問題に巻き込まれてしまったりすることもあります。

自分を守るためのキャラ変も、時には注意が必要です。

強引なキャラ変が自己を滅ぼすこともある

これまで4つのキャラ変の動機について触れてきましたが、最も注意すべきことは、強引、無理なキャラ変が、あなた自身の自己を滅ぼしてしまう可能性があるということです。

自分とは真逆の性格を演じ続けたり、常に明るく振る舞い続けたり、あるいは常に人に合わせ続けたりする。

このような強引なキャラ変は、最終的に自分自身を見失うことに繋がります。

それは、本当は話したいことではないことを無理に話し、本当の感情を抑圧し、やりたくないことを無理にし続けることで起こります。

その結果、「自分が何を思っているのか」、「何を考えているのか」、「何をしたいのか」といった、自分自身の感覚が分からなくなってしまうのです。

これは、他者のために強引に「キャラ」を演じ続けた代償と言えるでしょう。

強引な「キャラ変」は、時に自己喪失を招き、あなた自身を深く傷つける可能性があります。

社会生活を営む上で、多少は他者に合わせる柔軟さや、自分を適切に表現することは必要です。

しかし、必要以上に無理に合わせたり、強引に前に出たりするようなキャラ変は、結果として自分自身の心の問題へと発展する可能性があるので、十分に注意が必要です。

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