人生に期待しない・それは自分に期待しないこと
「人生に期待しない」
この言葉を、私たちは時折耳にすることがあります。
一見すると、達観したような、あるいは諦めにも似た、ものすごく重みのある言葉に聞こえるかもしれません。
しかし、本当にそうなのでしょうか。
人生に期待しない:その言葉の意味すること
Index
1.人生に期待しないとは自分に期待しないこと
2.人生に期待が見つけられない時、どうすればいいのか?

1.人生に期待しないとは自分に期待しないこと
さて、「人生に期待しない」。
この言葉は真実を語っているのでしょうか?
私は、この言葉を発する方々の気持ちは痛いほど理解できますが、完全に納得することはできません。なぜなら、人生を創造するのは私たち自身であり、人生に期待しないということは、突き詰めれば「自分が自分に期待しない」ということに他ならないと考えているからです。
もちろん、病気や経済的な問題など、どうにもならない困難に直面している時には、「人生に期待する」などという悠長なことは言っていられない、バカバカしい、と感じるかもしれません。
しかし、そこで完全に諦めてしまえば、全てが終わってしまいます。
また、どれだけ人生の歯車が合わないと感じる時でも、その時を忍耐と試練の時と捉え、耐え抜くこと。

これは人生そのものの問題というよりも、私たち一人ひとりが背負った「課題」だと私は考えます。
少し冷たい言い方かもしれませんが、「課題」と捉えた方が、まだ解決策を見出す余地があり、主体的に何とかしようと取り組む原動力が生まれます。
「人生に期待しない」と断言してしまうことは、そこに絶望と失望しかないように感じられてしまうのです。
生きにくい世の中、「努力は報われない」と感じている方もいらっしゃるでしょう。
それでも、自分に期待を持ち続けること。
それが、人生に期待を持つことに繋がるのだと信じています。

2.人生に期待が見つけられない時、どうすればいいのか?
では、自分にすら期待が持てない、まだ人生に希望が見つけられないと感じている方々に対して、私は何と伝えれば良いのでしょうか。
私が言えることは、たった一つです。
人生に明確な期待や目標が見つからない時、本当に大切なこと。それは、「今、目の前のやるべきことに、精一杯の最善を尽くすこと」です。
例えば、目の前の仕事、日々の家事、あるいは小さな学びなど、どんなに些細なことでも構いません。
その一つひとつの「今」に、真剣に取り組んでみてください。(ただし、無理は禁物ですよ。心身の健康を損なわない範囲です)。

不思議なことに、あなたが目の前のことに真摯に取り組む姿、その努力の姿勢を、必ず誰かが見ていてくれます。そして、あなたを評価し、応援してくれる人が現れるでしょう。
これは、私自身の人生経験に過ぎないかもしれませんが、応援してくれる人がいるのといないのとでは、生き方の感じ方が全く違ってくるものです。
他者からの温かい視線や応援は、やがて自分に対する自信へと繋がります。
その自信が、再び「自分に期待する気持ち」を育み、その感覚こそが、あなたの人生を切り開く原動力となるのです。
あなたの人生の創造主は、あなた自身です。
人生そのものがあなたに何かを与えるのではなく、あなたが人生をどのように生きるかによって、未来は形作られていくのです。
今、目の前のことに集中することで、あなたの人生に新たな光が差し込むことを願っています。