「この人、話が長いな…」と感じる時、その人の心理と問題
「この人、話が長いな…」と感じて、ついイライラしてしまうことはありませんか?
今回は、複数人での会話において、特に一人で長話をしてしまう人の特徴、そしてその背景にある心理について深掘りしていきます。
長話しの心理と問題:聞いている人の気持ちも大切に

Index
1.自己顕示欲・自慢が強い
2.快感・自己制御力の欠如
3.人を楽しませたいという思いが強すぎる
4.「自分が話さないといけない」という思い込み(対話とは何か)
5.自己正当化・回りくどく説明
6.聞き手の気持ちを尊重し、対話を大切に
1.自己顕示欲・自慢が強い
自己顕示欲が強い人は、「自分を認めさせたい」、「自分をよく見せたい」という心理が強く働く傾向があります。
そのため、自分の話に熱が入りすぎて、つい話し過ぎてしまうことがあります。
自己顕示欲そのものが悪いわけではありません。
誰にでも少なからずその傾向はあるものです。
しかし、注意すべきは「自己顕示が強すぎて、相手を馬鹿にしたように聞こえていないか」という点です。
本人は意識していなくても、自慢話があまりに多いと、傲慢な人だと捉えられ、周囲からの評価を下げてしまう可能性があります。
人は、他人の自慢話を延々と聞かされると、飽きてしまい、やがては話している本人にすら飽きてしまうものです。

「他人の自慢話なんて聞きたくない」と感じるのは、決してあなたが偏屈だからではありません。
興味のない自慢話を延々と聞かされるのは、誰にとってもストレスになるでしょう。
人は、他人の話を聞くとき、無意識のうちに自分自身の状況と比較しながら聞いています。
そして、あまりにも自慢話が続くと、まるで自分が軽んじられているかのように感じ、うんざりしてしまうのです。
強すぎる自己顕示欲と長すぎる自慢話は、残念ながら人から避けられてしまう原因にもなりかねません。

2.快感・自己制御力の欠如
人によっては、話し続けているうちに、自分が話していることに「酔って」しまい、話が止まらなくなることがあります。
この時、脳内で何らかの快感物質が放出されている可能性も指摘されています。
前述の自己顕示欲や自慢がもとで長話が止まらなくなる人も、同様の傾向があるかもしれません。
しかし、快感物質の放出によって話が止まらなくなり、相手がどう思っているかを気にせず話し過ぎることは、脳機能による自己制御力(ブレーキ機能)が弱まっている可能性を示唆しています。
そのため、自分では話し過ぎていることに気づかず、途中で止めることができません。
しかし、話し終わって数分後にふと我に返り、「また話し過ぎてしまった」と後悔する人もいます。
このような方は、長話と後悔を繰り返していることでしょう。
これは、長話に対する「脳のブレーキ」が効きにくい状態と言えます。
もし、長話になる傾向があり、自分で制御できないと感じるならば、常に話している時間を意識する努力が必要です。
例えば、「自分が話す時間は3分まで」と決めて、時間が来たら一度話を止め、冷静になり、相手に話を振るなど、意識的な行動を心がけてみましょう。

3.人を楽しませたいという思いが強すぎる
「相手を楽しませたい」という強い思いから、ついつい話が長くなってしまう人もいます。
もし、その長話で皆が心から笑顔になり、楽しんでいるのであれば、それは素晴らしいことです。
しかし、「楽しませたい」という動機は大切にしつつも、常に聞き手の反応だけは注意深く観察するようにしましょう。
相手が退屈そうな顔をしていないか、スマートフォンの画面ばかり見ていないか、など、サインを見逃さないようにすることが重要です。
どんなに楽しい話でも、よほどのプロでない限り、長時間にわたって話し続けられると、聞き手は飽きてしまうものです。
発せられる情報や刺激にも、人は飽きてしまうということを意識しましょう。

4.「自分が話さないといけない」という思い込み(対話とは何か)
対話とは、最小単位として二人で行うものです(自問自答を除く)。
しかし、会話の中で、なぜか「自分が話し続けないといけない」と思い込んでいる人もいます。
そこには、「自分が退屈な人間だと思われたくない」という心理や、沈黙を恐れる心理が隠れていることがあります。
また、対話やコミュニケーションのスキルが未熟である可能性も考えられます。
そのため、結果として自分が話し過ぎてしまうのです。

このような人の長話は、実は「相手からどう思われているか」という不安を隠すための動機が根底にあることがあります。
そして、話すスキル自体も未熟なため、話し終えた後には、ただ時間を長く使っただけで、話が支離滅裂になってしまうこともあります。
対話やコミュニケーションは何のためにあるのか?
改めて考えてみてください。
もし不安を隠すための長話であれば、カウンセラーに相談したり、対話のスキルを学んだりするなど、適切な対応や対策が必要かもしれません。

5.自己正当化・回りくどい説明
他者への説教や叱責、あるいは自分のミスの弁解などを行う際、多くの人は「相手がどう思うだろうか」、「怒らせてしまうのではないか」、「嫌われるのではないか」といった不安を感じます。
その不安に対して、「自分は言いたくて言っているのではない」、「あなたのためを思って言っている」、「自分はそんなに悪くない」といった心理が働き、結果として相手への説明が回りくどく、話が長くなることがあります。
これが自己正当化です。

しかし、本心では言いたくないこと(説教、叱責、弁解)であっても、実務上、あるいは業務上の役割を果たすために行っていると感じていることもあります。
この時、役割に対する反発の心理も働き、攻撃的な口調になることも少なくありません。
自己正当化と、やりたくないことをやらされている反発からくる攻撃の心理が合わさることで、言動が回りくどく、かつ攻撃的な口調になってしまうのです。
しかし、説教や叱責を回りくどく話されると、聞いている相手はイライラしてしまうでしょう。
そもそも楽しい話ではなく、特に説教や叱責は自分が一方的に責められている状態です。
「いい加減に解放してほしい」と、耐えながら聞いているかもしれません。
また、弁解も回りくどく、ダラダラと話されると、「自分は悪くない」という点ばかりが強調され、結局何が言いたいのか分からなくなり、やはり聞いている側はイライラしてしまいます。
説教、叱責、弁解などを行う際は、要点だけを率直に話すことを心がけましょう。

6.聞き手の気持ちを尊重し、対話を大切に
以上、長話をしてしまう心理について5つの点を挙げましたが、いずれにせよ、一方的に話し続けられると、聞いている側はイライラしたり、飽きてしまったりすることが多々あります。
長話そのものがすべて悪いわけではありません。
しかし、もしあなたが長く話す傾向があると感じるなら、聞いている人の気持ちを配慮して話すことが最も重要です。
そして、対話やコミュニケーションは、その場にいる皆に等しく権利があるということを意識しましょう。
参加者全員が話し、聞き、その場と時間を共有すること。
それが、より豊かなコミュニケーションへと繋がるはずです。