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歯を食いしばって生きる【骨隆起】

無意識に現れる体のサイン:私の人生と骨隆起の関係性

私の口の中、下顎には、まるでコブのようなものが左右に2つあります。これは、骨隆起(こつりゅうき)と呼ばれるものです。

骨隆起は、歯を噛み締める力が顎の骨に継続的に加わることで、その部分の骨が盛り上がってできたものです。

一朝一夕にできるものではなく、長年にわたって顎に負担がかかり続けた結果、現れると考えられています。
(病気ではないため、基本的には治療の必要はありませんが、歯科医によっては見解が異なる場合もあります。)

さて、骨隆起を見たことがない方にとっては、口の中にコブがあると聞くと、何か病気ではないかと心配されるかもしれません。
数年前、歯科医院で若手の歯科衛生士さんが私の口の中の骨隆起を見て、歯科医に「これは何ですか?」と尋ねていたほどです。
それほど珍しいものなのかもしれません。

さて、なぜ歯を噛み締める力が顎の骨に加わるのでしょうか?

それは、歯を食いしばる習慣や歯ぎしりの習慣が大きく影響していると言われています。
今回は、私の骨隆起に思うことも含め、心理カウンセラーの視点からお話ししたいと思います。
(私は歯科医ではないため、あくまで心理面からのアプローチになりますことをご了承ください。)

Index
1.常に歯を食いしばってしまう心理
2.頑張り抜く
3.耐え抜く
4.歯を食いしばることから脱却するために

1.常に歯を食いしばってしまう心理

歯を噛み締める力が顎の骨に加わるというのは、まさに「歯を食いしばる」ことだと考えられます。
そして、それは食事中だけでなく、日常的に常に歯を食いしばっている状態を指すこともあります。

ずっと歯を食いしばって生きる人生。
当然、無意識のうちに歯ぎしりも起こっているかもしれません。

心理カウンセラーの立場から考えると、常に歯を食いしばったり、歯ぎしりが多かったりする方は、日々、長期的なストレスフルな状態に置かれているのではないかと推測できます。

では、そのストレスフルな状態とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。代表的な例を2つご紹介します。

2.頑張り抜く

日々の生活の中で、何らかの目標や行動に向かって、無理をして頑張り続けることはありませんか?

それは、自分で決めた目標かもしれないし、他者からの期待に応えようとしているのかもしれません。そのような状況で自分に常にプレッシャーをかけ続けると、目標達成のために無意識に歯を食いしばり、集中する習慣がついてしまうことがあります。

この場合のストレスは相当高く、無意識に歯を食いしばる日々が続くことで、骨隆起が出現する可能性も考えられます。さらに、ストレスフルな日々が続けば、骨隆起は大きくなっていくこともあります。

「頑張る」、「ストレス」、「歯を食いしばる」「骨隆起」。
この一連の流れは、まさに頑張り抜く人生が、歯を食いしばる人生と直結していることを示しているのかもしれません。
そして、「頑張り抜く」という言葉は、「頑張り耐え抜く」と言い換えることもできるでしょう。

3.耐え抜く

日々、嫌なことや不快なことの連続に、ずっと耐え続けている方もいるかもしれません。
これもまた、常に歯を食いしばる日々へとつながります。

何かあっても、嫌だ、不快だという意思表示もできず、ただひたすら耐え抜く日々が続くと、長年のストレスによって歯を食いしばり続け、骨隆起が出現しても不思議ではありません。

私の骨隆起も、この「耐え抜く」タイプに当てはまると思っています。
私自身は頑張り抜くタイプというよりは、子どもの頃から「耐えて生きてきた」経験が多いように感じます。

私の骨隆起は、子ども時代の親子関係を根として、ずっと耐え抜いてきた人生、そのストレスが形となって現れたものなのでしょう。

4.歯を食いしばることから脱却するために

あまりにも長期間にわたって「頑張り抜く」「耐え抜く」日々が続くと、ストレスや心理的な負荷が加わらなくても、歯を食いしばることがクセになってしまうこともあります。

今回は私の経験を通して骨隆起について書かせていただきましたが、頑張りや耐え忍ぶこと以外にも、そもそも歯の噛み合わせが悪いことも骨隆起の原因となるようです。
(また、テレビやパソコン使用時にも、無意識に歯を食いしばってしまうことがあるようです。)

もし、あなたの口の中に骨隆起があれば、それはこれまでの人生の生きづらさと関係しているのかもしれません。

長年の習慣で無意識になっていることが多い「歯を食いしばる」癖ですが、意識的に「舌を上顎に軽く触れさせ、上下の歯を離す」ことを試してみてください。

これを実践すると、歯を食いしばることが難しくなるはずです。上下の歯の間に隙間ができ、歯を食いしばる状態から解放されます。
これは、手軽にできるリラックス法の一つです。

それ以外にも、意識して肩の力を抜いたり、自分の呼吸に注意を向けたりすることも有効でしょう。

心理学の世界では、古くから自律訓練法、近年ではマインドフルネスといった呼吸に焦点を当てたリラックス法が注目されています。

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