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子供の時間:子供の大切な「資産」

人の資産と聞くと、お金、健康、人間関係など、様々なものが思い浮かぶでしょう。
しかし、子供と大人では、その「資産」の価値に少し違いがあるように感じます。

例えばお金。
子供にとってお金は大切なものですが、基本的には親が働き、子供を養います。
子供自身でお金を稼ぐことは難しいのが現状です。

私が考えるに、子供にとって最も大切な資産は、「健康」「時間」です。
健康は大人にとってももちろん大切なものですが、

今回は特に「時間」に焦点を当てて書き進めていきます。

子供にとって大切な資産:時間

Index
1.子供にとって時間は人生における貴重な資産
2.子供の「時間」という資産を奪う親:「時間泥棒」
3.私自身の時間を奪われた経験から
4.子供の時間は、子供自身の人生

1.子供にとって時間は人生における貴重な資産

今回、子供の資産、特に「時間」について深く掘り下げていきます。

私たち人間にとって、時間は有限でかけがえのない大切な資産です。
それは子供にとっても、大人にとっても同じこと。
ではなぜ、私は子供にとって時間を「特に」大切な資産だと考えているのでしょうか。

それは、子供時代にしか経験できないことが多々あるからです。

そして、その経験が今後の子供の性格や人間性に大きく影響します。
どのような経験をするか。これは言葉を変えれば、子供時代にどのように、何に「時間」という資産を使ったか、ということになります。

この時間の活用次第で、子供の将来の可能性は大きく広がることもあれば、残念ながら失われてしまうこともあります。
また、人生を決定づけるような出来事につながる可能性さえ秘めています。
子供時代の時間の使い方、その結果は、大人になってから、想像以上に私たちに影響を与えるのです。

2.子供の「時間」という資産を奪う親:「時間泥棒」

さて、「泥棒」という言葉があります。
もし親が、子供の時間の使い方に強制的、あるいは強引に介入し、子供が自由に使える時間を奪ってしまうとしたら、これは子供の貴重な資産を盗み、剥奪したことになります。
まさに「時間泥棒」です。

もちろん、子供が「やるべきこと」をきちんとこなすよう促すのは、教育上、親として当然の責任です。しかし、親の期待を満たすため、親のエゴのため、あるいは親自身が果たせなかった夢を子供に託すためといった理由で、子供が納得していないことを強引に押し付けることは、子供が本来持っている「時間を活用する権利」を奪うことにつながります。

それによって、子供は体験したいことを体験できず、親の過度な干渉が子供の時間を奪い続けることは、子供が大人になるにつれて「生きづらさ」を感じる状態に変化する可能性が高いのです。

親御さんが子供の将来を思い、一生懸命なのはよく理解できます。
しかし、子供時代の時間は二度と戻ってきません。

「時間泥棒」、あるいは「時の剥奪者」とならないためにも、親子間の対話と、子供自身の意思の確認を大切にすることが何よりも重要です。

3.私自身の時間を奪われた経験から

私自身の話をさせてください。
数年前に亡くなった父のことを、最近よく思い出します。

母に対してもそうでしたが、父に対しても、私はずっと怒りの感情を抱き続けていました。
それは、父が何を期待していたのかは今となっては分かりませんが、私に10年以上もピアノを強制し、私の時間を奪ったからです。

嫌々ながらのピアノレッスン。
母も他にもたくさんの習い事を私にさせました。

私は、嫌々多々の習い事を受け入れるために、親に心を閉ざし、これらの状況に耐えてきました。
この経験は、大人になってからも、親以外の人間に対しても心を開けないという、人間関係の困難さへとつながっています。

そして、ピアノや習い事の強制は、私の子どもの時間が親に奪われたものと認識しています。

4.子供の時間は、子供自身の人生

子供の時間を親が一方的に活用することは、子供に今後の「生きづらさ」を植え付けることにもつながります。
なぜなら、時間を人生と捉えるならば、それは子供に「親の人生」を生きさせることにつながるからです。

子供が子供として過ごすべき時間を奪われ、主体的・積極的に経験する機会を奪われることは、自立や自律といった観点からも、健全な人間性を培うことを阻害するかもしれません。

子供が子供として時間を使うこと、これは紛れもなく子供の権利であり、二度と返ってくることのない、かけがえのない「子供の時間」なのです。

時間は、子供にとって、本当に大切な「資産」なのです。

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