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なぜ恋愛・結婚相手に「ときめき」より「安定」を選ぶのか?

裏切りの恐怖、疲れる駆け引き:「心の平穏」を最優先する心理

1.恋愛において「ときめき」が持つ本来の役割
2.「安定」を重視する恋愛とは具体的に何を意味するのか
3.安定した恋愛を求める背景にある「傷つくことへの恐れ」と「効率意識」
4.安定した恋愛は「安定した結婚生活」へ繋がる


1.恋愛において「ときめき」が持つ本来の役割

一般的に、恋愛とは胸が高鳴る「ときめき」を伴うものと認識されています。
この高揚感こそが、二人の関係を強く結びつける原動力となり、やがて結婚へと向かう大きな推進力となると考えられてきました。

しかし、近年、恋愛においてときめきよりも、もっと「大切」なものを重視するカップルが増えていることをご存知でしょうか。

それが、安定です。彼らは、恋愛における感情の起伏や不確実性よりも、心の平穏と持続可能性を重視するのです。

2.「安定」を重視する恋愛とは具体的に何を意味するのか

恋愛において「安定」を重視するとは、具体的にどのような状態を指すのでしょうか。

これは、「裏切らないこと」、すなわち、パートナーが他の異性を好きになる、浮気をする、急に関係を解消しようとするなど、恋愛関係において心が乱されることや、苦痛を伴う状況を徹底的に避けることを意味します。

【データで裏付けられる「居心地重視」の現代恋愛】

現代の若者(特にZ世代)の調査では、恋愛で最も大切にしたい要素として「ときめき」を大きく上回り、「一緒にいて楽/楽しい」、「安心感や居心地の良さ」がトップに挙がります。

彼らが望むのは、恋愛中に精神的な動揺をきたすことのない「安定した状態」が続くことです。

その結果、情熱的な恋愛から得られる特別な高揚感やドラマティックな展開は薄れてしまうかもしれません。

それでも彼らは、心がかき乱される不安定な恋愛よりも、常に心が守られている安定した恋愛を選ぶのです。

3.安定した恋愛を求める背景にある「傷つくことへの恐れ」と「効率意識」

ときめきではなく安定を求める心理的な背景には、パートナーに裏切られて深く傷つくことへの強い恐れがあります。

このため、安定志向のカップルは、感情の動きが激しい人ではなく、お互いを裏切らない責任感のあるパートナーを慎重に選ぶ傾向があります。

【効率(タイパ・コスパ)を意識する合理性】

さらに、現代の若者には「タイパ(時間対効果)」や「コスパ(費用対効果)」を恋愛にも求める合理的な意識が浸透しています。

調査では、20代の多くが「結婚につながらない交際は無駄」だと回答しています。

不安定な恋愛は、嫉妬や不安、喧嘩などによって多くの時間や精神的エネルギー(=コスト)を消費します。

安定した恋愛であれば、パートナーの行動に一喜一憂することなく、自分の心も常に平常心・落ち着いた状態に保たれます。

これにより、恋愛に伴う不要な心配やストレスを最小限に抑え、その分の時間やエネルギーを趣味や仕事などの「個人の充実」に振り向けることができるのです。彼らは、心が乱されない安定した関係こそが、最もコスパの良い恋愛だと考えていると言えるでしょう。

4.安定した恋愛は「安定した結婚生活」へ繋がる

安定した恋愛を求める人が結婚した場合、どのような夫婦像を築くでしょうか。

彼らの夫婦生活は、刺激的な楽しさやロマンスといった要素は少ないかもしれませんが、パートナーとしてお互いの責任と役割を忠実に果たし、家庭生活の安定に最も力を注ぐでしょう。

【経済的な安定と責任の重視】

結婚への不安要素として「金銭面」を挙げる若者が多いため、彼らの夫婦生活では特に経済的な計画性や安定が重視される傾向があります。

家庭を円満に機能させるという観点から、お互いに細かいルールや役割分担を求めるかもしれませんが、それは決して束縛ではなく、「家庭生活の維持」という共通の目的に責任を持って取り組む姿勢の現れです。

また、子どもが生まれた場合、情熱的に一緒に遊ぶのは少し苦手かもしれませんが、子育てにおける責任は非常に懸命に果たそうとするでしょう。

一時のときめきを優先し、それが冷めた途端に関係性を破綻させてしまうカップルとは異なり、安定を求めるカップルは、「結婚生活が長く続くこと」「互いの心の平穏」を最優先に考えるため、結果として堅実で持続可能な関係を築きやすいと言えるでしょう。

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