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適職が分からない・仕事を選べず働けないとお悩みの方へ

「適職が分からない」。
近年、特に若い世代を中心に、このような悩みを耳にする機会が増えました。
しかし、この「適職」とは一体何を意味するのでしょうか?

「適した職、つまり自分にぴったりの仕事」を指すのだとは思いますが、では、その「自分」の何に「適している」ことを求めているのでしょうか?

性格、価値観、スキル、資格、はたまた企業風土や福利厚生といった待遇面まで、その要素は多岐にわたります。

適職について悩み過ぎると、かえって分からなくなる理由

Index
1.「完璧な自己理解」と「完璧な仕事」という幻想
2.性格や価値観は変化するからこそ、適職も変化する
3.「働くことへの不安」を「適職探し」にすり替えていませんか?

1.「完璧な自己理解」と「完璧な仕事」という幻想

私は現在、キャリアカウンセラーとして若者の就職支援に携わっていますが(2010年まで)、「適職が分からない」という相談の中で最も多いのが、「自分の性格に合った仕事が分からない」というものです。

自分の大まかな性格が分かっていれば、それに適した仕事や職種も、ある程度はイメージできるはずだと私は考えています。

例えば、人と話すのが好きなら営業や販売、サービス業、企画職など対人折衝業務が考えられますし、黙々と体を動かすのが好きなら、製造業や運送業などが想像できるのではないでしょうか。

それでもなお「適職が分からない」と悩んでしまうのであれば、それは自分に完璧に合った仕事を探しているからかもしれません。

そしてもしそうだとすれば、あなたはご自身のことを完璧に理解できているでしょうか?
ある程度の社会経験を重ねた方は、ご自身を客観的に見つめることができるかもしれませんが、人生経験が乏しい若い方ほど、自分自身を深く知ることは難しいものです。

だからこそ、「完璧な適職」という悩みに明確な答えが出せず、堂々巡りになってしまうのです。
完璧に自分に合った仕事を見つけること自体が、そもそも非常に困難なことなのです。

もちろん、完璧な仕事が見つかるまで働かないという選択をされるのであれば、それは個人の自由です。人生からの問いかけに対し、ご自身でその選択をされたわけですから、その態度や行動に対する責任が伴うだけです。

2.性格や価値観は変化するからこそ、適職も変化する

私個人の考えを述べさせていただくと、人は年齢を重ねるごとに成長し、性格も変化していきます。
そうなると、性格を基準にした「適職」の定義もまた変わってくるはずです。
また、人生経験を積む中で、価値観も変化することは珍しくありません。

だからこそ、「適職が分からない」という悩みに対し、膨大な時間を費やすべきではないと私は考えます。ある程度、自分の能力が活かせ、価値観に合致すると感じる仕事であれば、まずは飛び込んでみるべきです。

なぜなら、職業経験から学べることは計り知れないほど多いからです。
仕事を通しての成長は、人生においてかけがえのない経験となります。
仕事における役割が、新たな自分を形成することもありますし、新たな能力を培ったり、予期せぬ自分を発見したりと、仕事を通して得られる成長には計り知れない価値があります。

そして、その人が成長した度合いに応じて、「適職」の概念もまた変化していくのです。

勇気を出して仕事に飛び込むことが、実は「適職」を見つけるための最も近道なのかもしれません。

3.「働くことへの不安」を「適職探し」にすり替えていませんか?

「自分は会社でうまくやっていけるだろうか」、「人間関係はどうか」、「仕事をちゃんとこなせるだろうか」など、新しい仕事に就くこと、働くことへの不安は大きいことと思います。

その「働くことへの不安」を、「適職が分からない」という理由にすり替えて、仕事に就くことを先延ばしにしてはいないでしょうか?

要は、「完璧な適職が見つかるまで働かない」という選択が、不安に直面することを避けるための言い訳になっていないか、一度立ち止まって考えてみてください。

しかし、この状態を長く続けてしまうと、年齢は上がり、職歴は薄くなり、履歴書に書ける内容も乏しくなります。結果として、面接を受けても正当な評価が得られないという厳しい現実に直面することになります。

ある程度、自分の能力が活かせ、価値観が合うと感じた仕事であれば、思い切って前進することが大切です。不安に足を取られ、「適職が見つかるまで働けない」という意思決定は、人生の貴重なチャンスを永遠に逃してしまうことになりかねません。

今、あなたが本当に求めているのは、「完璧な適職」でしょうか?
それとも、漠然とした「働くことへの不安」を解消するための、具体的な一歩を踏み出すことでしょうか?

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