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自信がない悩み・自己信頼感を育む一歩

「自信がある人って、どうしてあんなに輝いているんだろう?」

あなたは、そう感じたことはありませんか?

私たちは誰もが、「自信がある」「自信がない」という言葉を日常的に使いますが、この「自信」という感覚は、一体どこから来るのでしょうか。そして、どうすればそれを育み、自分らしく生きられるようになるのでしょうか。

この記事では、長年のカウンセリング経験を持つ私が、自信と自己信頼感について深く掘り下げていきます。

自信についての悩み・自信の獲得について

Index
1.自信とは何か
2.「全てに自信がある人」はいない:自信の”特定性”
3.自信の獲得・自己評価と他者評価の重要性
4.自信とアイディンティティとの関係
5自信が育たない・失われる要因とその克服
6.今日からできる! 自信と自己信頼感を育む具体的な方法

1.自信とは何か

まず、「自信」とは一体何でしょう?

文字通り「自分を信じる」こと。

では、何を信じるのか? それは、「自分にはできる」という感覚です。

もっと厳密に言えば、「特定の行動や課題において、自分は他者よりも上手くできる、あるいは結果を出せる」という感覚。この「できる」という感覚こそが、自分にOKを出し、自信へと繋がっていくのです。

しかし、私たちは「自分に自信があるか、ないか」を、具体的なチェックリストに基づいて判断しているわけではありません。それは、多くの場合、感覚的なものです。

幼少期から大人になるまで、様々な体験を通して、私たちは多くの成功体験を積み重ねます。この成功体験とは、「できた」という記憶だけではありません。「できた!」という体感、その感覚こそが、自信の根源なのです。

それでは、「自分はできる」という感覚的な自信。
これを他者に証明する方法はあるのでしょうか?
結論から言うと、あなたがその「できる」という感覚を抱いている行動を、実際に示してみることです。

例えば、仕事で培ったスキル。それを実際に発揮し、周囲から高い評価を得られれば、あなたは「できる人」として認められます。
その評価が、さらにあなたの「できる」という感覚を裏付け、自信を確固たるものにするでしょう。

自信が自信を呼び込む、自信のループのような現象です。
そして、その結果、自分は出来るという自信の感覚を強めていき、自分は信頼に値するという感覚を抱くのです。

この意味で、自信は「自己信頼感」と言い換えることもできます。

2.「全てに自信がある人」はいない:自信の”特定性”

自信は、ある特定の行為や行動が、他者より秀でている、あるいは評価されることから得られます。

重要なのは「特定の行為や行動」という点です。
この世のあらゆること全てに秀でている人など、存在するはずがありません。

したがって、自信とは、あなたにとって重要で、あなたの人生にとって意味のある特定の行為や行動において、「自分はできる」と実感し、他者からの評価を得ることで育まれるものなのです。

なぜ、特定の行為や行動が自信に繋がるのでしょうか?
それは、その行為や行動が、あなたの存在意義や人生にとって重要なものだからです。

具体的には、社会や所属する集団の中で役立ち、成果を出し、貢献できること。
あるいは、特定の分野で高い成績を収めることなどが挙げられます。

これらは、多くの人から評価されることに繋がり、「自分はできる」という自信を深めます。そして、自分の存在や人生の根幹を成す部分で「できる」という実感があれば、それ以外の、さほど重要でないことができなくても、「まあ、いいか」と割り切れるようになるのです。

自分の存在価値に重要でないと感じることに自信がなくても、これまで培ってきた自己信頼感には何ら影響を与えません。

3.自信の獲得・自己評価と他者評価の重要性

自信を育むためには、成功体験の積み重ねが欠かせません。それは、幼い頃から様々なことにチャレンジし、「自分はできる」という体験を繰り返すことから始まります。

人生の目的や社会的な役割が明確になるのは、多くの場合、青年期や大人になってからです。
しかし、自信の基盤は、実は幼児期や子供の頃から形成され始めています。

ここで大切なのが、自己評価と他者評価の関係性です。

お子さんが何かに挑戦し、それができた時、お子さんの自己評価は上がるでしょう。
しかし、それ以上に大切なのは、周囲の人がその「できた」ことを評価するかどうかです。

もし、自分が「できた」と感じても、周囲から評価されなければ、子供は自信を得られにくいでしょう。

しかし、「できた!」という感覚に加え、周囲からの肯定的な評価があれば、「認められた!」という喜びが、「できた」という感覚を強め、成功体験へと繋がり、自信が育まれるのです。

子供にとって、大人から見れば些細なことでも、その子自身の世界観や成長にとって重要な領域があります。その「重要なこと」が評価されることが、子供の自信を育み、自己信頼感を高める基盤となります。

自信の獲得と、自己評価、他者評価は密接に結びついているのです。

そして、何よりも大切なのは、チャレンジする意欲です。意欲がなければチャレンジは生まれず、成功体験も得られず、自信の獲得は難しくなります。他者からの評価は、このチャレンジ意欲を高める重要な要素であり、それがさらに「認められたい」という頑張るエネルギーとなり、自信への感覚を一層高めていくのです。

幼い頃に培われた自信は、大人になってからの自信の基盤となり、人生における重要なチャレンジを後押しするエネルギーとなるでしょう。自信は、チャレンジと成功体験の連続であり、大人になってからでも、日々獲得し、強化していけるものなのです。

4.自信とアイディンティティとの関係

アイデンティティ」とは、「自分とは何者か」という自己認識であり、それを外に向けて表明できる「自分らしさ」のことです。

成功体験の積み重ねによって獲得された自信と、アイデンティティはどのように関係しているのでしょうか?

自分を「何者か」と表明することは、案外勇気がいることかもしれません。
しかし、感覚的に自信を持っている人は、過去の成功体験、そして現在の社会活動などから得られる自信の総和として、自分とは何者かを他者に語ることができます。

一方、自信がない人は、成功体験が少なく、他者に誇れる秀でたものも少ないと感じがちです。
そのため、自己評価も低くなり、自分を表明したり、語ったりすることが難しくなります。

これは、「自分とは何も語るものがない存在だ」というアイデンティティを、知らず知らずのうちに周囲に発信してしまうことにも繋がりかねません。

このように、自信とアイデンティティは密接に結びついているのです。

5.自信を育めない・自信を失う要因について

a)親子関係

子供の頃の体験や育った環境は、自信の獲得に大きく影響します。

  • 子供のチャレンジを認めない親
  • チャレンジすること自体を禁止する親
  • 子供が望まないことを強制する親

これらは、子供のチャレンジ精神を削ぎ、自己評価や他者評価を得る機会を奪い、成功体験や自信の獲得を妨げます。

また、子供自身が望まないことを親が強制しても、それらは子供の自信に繋がらないことが多々あります。なぜなら、チャレンジとは、「これをやってみたい」という意欲から始まり、それが達成できた時に初めて成功体験となるからです。意欲のないことを無理にやらせても、達成感や成功感覚は得られにくいのです。

b)存在の否定

子供時に限らず、大人になってからも、存在の否定を受け続けると、チャレンジ心の意欲の低下、または、獲得蓄積された自信の崩壊をもたらすことがあります。

存在の否定の原因は、親よりの存在を否定されたこと、学校でのいじめ、大人になってからハラスメント行為を受ける等です。

これらの行為を受けると、自己の存在の意義を失い、生きることじたいが嫌になり、無気力にもなります。

このような心の状態になると、チャレンジ心、意欲はなくなり、また、かつて培った自信も失ってしまう可能性が高いのです。

それは、他者からの存在の否定は、自分自身の自己の存在の否定へとつながるからです。

自分が自分を否定していては、獲得された自信も崩壊するでしょう。

他者からの存在の否定とは、恐ろしいものなのです。

c)自己否定癖

自分が自分を否定ばかりしてしまう、自己否定癖をお持ち方もおられます。

私はこれを、強固な自己否定と呼んでいます。

自己否定癖はおそらく、子供時から親から否定され続けたことが、その癖の大きな要因と考えます。

自己否定癖を持ってしまうと、自分が出来たことを自分自身が評価出来ず否定。

また、他者からの評価を受け付けないことにもつながっていきます。

自信の獲得には、成功体験と、それが「できた」という感覚、そして自己評価、さらには他者からの評価が大切です。しかし、自己評価もせず、他者からの評価も受け付けなければ、結局のところ、成功体験を実感できず、自信も獲得されません。

自己否定癖は、今後の人生をより有意義にするためにも、早急にカウンセリングなどで対応することをお勧めします。

尚、心理オフィスステラでは「強固な自己否定」に対するカウンセリングは受け賜わっておりません。

6.今日からできる! 自信と自己信頼感を育む具体的な方法

今、自己信頼感や自信について悩んでいるあなたへ。
どうすれば、それらを育み、自分らしく輝けるようになるのでしょうか。

以下に、私が考える具体的な自信の獲得方法と、自己信頼感の育み方を記載します。

自己信頼感を育むために(自信を獲得するために)

厳しすぎる自己評価基準を下げる:完璧を目指さず、「できた」ことに目を向ける。
高い目標設定をしない:まずは小さな目標からクリアしていく。
完璧主義を手放す:完璧でなくても、行動した自分を認める。
できた自分を認める:どんな小さなことでも、できたことを素直に喜ぶ。
できたことを他者と比較しない:あなたの価値は、誰かと比べるものではありません。
自分に優しくなること:自分を責めず、いたわる時間を持つ。
精一杯チャレンジしたことに価値があると考えること:結果だけでなく、プロセスを評価する。
他者からの褒め言葉を素直に受け取る:遠慮せず、「ありがとう」と受け入れる。
今日の良かったことのみ記録、記憶する:ネガティブな出来事よりも、良いことに焦点を当てる。
他者から愛されている自分を意識する:あなたは一人ではありません。
日々の生活において「足りていないこと」のみを見続けない:持っているもの、できていることに感謝する。
日々の幸福を感じる工夫をする:小さな幸せを見つける練習をする。

これらのことは、今日からでもすぐに取り組めることです。

「もうこの歳だから…」と思うかもしれません。しかし、大人になってからでも遅くはありません

焦らず、一歩ずつ。自分を信じる価値は、きっとあなたの中にあります。

この記事を読んで、少しでもあなたの心が軽くなったら嬉しいです。
もし、具体的な行動に移すのが難しいと感じたら、専門家のサポート(カウンセリング)も有効です。

あなたの「自分はできる」という感覚を、一緒に育んでいきませんか?