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アダルトチルドレンの「生きづらさ」は全て親の責任?

当HPでは、アダルトチルドレンの問題を、特に親子関係という視点から掘り下げてきました。
親子関係、あるいは親の問題に焦点を当てると、「アダルトチルドレンの生きづらさは親に問題があるからなのだろうか?」と思われるかもしれません。

実は、その通りなのです。

究極的には、親の子育てにおける態度や方針が、子どもの発達と成長に多大な影響を与え、結果として生きづらさに繋がっていると言わざるを得ません。
多くの場合、親自身が未解決の問題を抱えており、無意識のうちにその問題を子どもに転嫁しているからです(ただし、親が自身の抱える問題に気づいていないことも少なくありません)。

親の問題のある性格、歪んだ考え方、そしてそれらに伴う態度や行動によって、子どもはその影響を強く受け、生きづらさを感じてしまうのです。

生きづらさの責任は親にあるが、人生の責任は自分が背負うもの

Index
1.アダルトチルドレンと親の子育ての問題
2.親の子育ての問題・しかし解決は自分の責任

1.アダルトチルドレンと親の子育ての問題

上述の説を前提とすると、アダルトチルドレンの生きづらさの根源は、その親にあると主張しても、多くの方が納得してくださるのではないでしょうか。

では、問題のある親の子育てを受けた場合、全ての子どもがアダルトチルドレンとしての生きづらさを感じるのでしょうか?
「遺伝の問題は考慮しているのか?」、「本人の我慢強さの問題ではないのか?」と指摘される方もいるかもしれません。

私の心理カウンセリングの経験からお話しすると、アダルトチルドレンの方々のカウンセリングでは、ご兄弟姉妹揃って生きづらさを経験されているケースが非常に多いです。

例えば、「私はなんとか社会生活を送れていますが、弟は引きこもってしまっています。彼の将来が心配です」、「姉は精神病院に入院しています」といったお話を伺うことがあります。

このように、同じ家庭環境で育った子どもたちが、揃って生きづらさを体験している現状を見ると、個人の遺伝や我慢強さといった要因だけでは説明がつかないと言わざるを得ません。

別の見方をすれば、それだけ親の影響が絶大である、ということに他なりません。

2.親の子育ての問題・しかし解決は自分の責任

アダルトチルドレンが抱える問題の全てを「親の責任」としても、何ら問題はありません。

しかし、ここで別の問題が生じます。

アダルトチルドレンである自分の問題をすべて親の責任としたところで、それが問題の根本的な解決に繋がるのか、という点です。
すべてを親の責任として得られるものは、親に対する怒り、憎しみ、怨念など、これもまた生きづらさの原因となる感情ばかりです。

一度はアダルトチルドレンの問題の全責任を親に問うても良いでしょう。
しかし、その先は「自分の問題」として向き合うフェーズが訪れます。
親の未熟な子育てによって辛さを抱えたとしても、今度はそれらの問題を、自分の問題として、自分自身で取り組まなければならないのです。

ここがアダルトチルドレンにとって、最も辛いと感じる部分かもしれません。
自分が望まないのに、他者(親)の影響で生きづらさの原因となる問題を抱え、それを今度は自分の問題として、自分の責任で解決していかなければならないのですから。

しかし、この問題解決に取り組まなければ、いつまでも親の呪縛の中で生きることになってしまいます。

カウンセリングを通して、親子関係の問題を整理し、その後、問題となっている行動や感情の解決を図ることも一つの有効な手段です。

人生は、望むと望まざるとにかかわらず、様々な出来事が起こります。
起こったことについては、その責任を引き起こした何かに取らせたいと考えるのが、人の自然な感情だと思います。
自分がまったく悪くなかったのなら、なおさらそうでしょう。

しかし、他者や自分以外の何かの責任にしたところで、あなたの人生に得るものは何一つありません。全てを自分が受け入れ、自分の人生の問題として解決していくしか道はないのです。

どんなに辛いことでも、必ず意味があります。
そして、問題や辛さを克服した時には、新しい「生きるための力」を必ず手に入れることができるはずです。

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