VR・ヴァーチャル・リアリティのリスク

VR(ヴァーチャル・リアリティ)とは、コンピューター・AIによって創る出された仮想空間のことです。

VRでの体験を、現実に起こっているように体験出来る、「没入感」が最大のうりです。

さて、危険なのは、この、「没入感」。

何が危険か。

長時間、VRの世界に入っていると、VRの世界と、現実世界、どちらが、本当の世界か、脳が錯誤するのです。

それも、VRの世界で何を体験するかによって、脳の錯誤は激しく、VRの世界を離れても、現実世界でVRの世界と同じ行動を取る可能性も否定出来ません。

特に、VR(ヴァ-チャル・リアリティ)の世界において、対戦型ゲーム等、激しい興奮を体感する世界では、脳の興奮も激しく、現実世界に戻って(ゴーグルを外しても)、脳の興奮、機能は、VRの没入感により麻痺、ここが、現実世界で、何をして良いか、何をすれば悪いか等の、現実判断への影響が考えられます。

以下、すでに警鐘を鳴らしている、科学者の実験を紹介します。

ヴァーチャル・リアリティとスーパーマンの実験

数年前、NHKで観た内容です。

A)VRの実験方法

2つのグループに分けます。

a)1つ目のグループ。

ゴーグルを装着、VRの世界の中で、スーパーマンになり、30分、自由に行動してもらいます。

空を飛んだり、人を助けたり、正義のヒーローとして。

b)2つ目のグループ

何もしません。
ゴークルも装着せず、スーパーマンにもなりません。

B)VR実験における検証方法

2つのグループともに、1人づつ、面接室に呼ばれます。

そこで、面接に呼ばれた人が立っている前で、あえて、椅子に座っている面接官が、机の上からペンを落とします。

その落ちたペンに対して、どう対応するか。
これが、実験です。

C)VR実験における結果

結果、VRの世界でスーパーマンとして活動、活躍した人は、即、ペンを拾う。

しかし、スーパーマンになれず、特別なこともなく、ただ時間を過ごした人は、落ちたペンを拾うにも数秒かかったり、拾わない。

D)VR実験結果より考察

VRの世界でスーパーマンとして活動をした人は、現実世界においても、スーパーマンである有能感が残り、落ちたペンを瞬間に拾う。

VRで体験活動した自己が、現実社会の活動においても、影響を与える。

現実に対するVR(ヴァーチャル・リアリティ)の影響

VR、今でいう、メタバース含む(主に対戦型ゲーム)において、演じた役割を、現実世界でも行う可能性が高い。

(今回のスーパーマン)の実験は、たったの30分でした。

しかし、長時間、VR(ヴァーチャル・リアリティ)のゲーム等に浸り、その後、現実世界に戻っても、脳はVRの世界に没入していた自分と、現実世界に存在する自分の区別がつかない(脳の錯誤)ことより

VRのゲームで、どのような役割を果たしていたか、その役割に準じた行動を、現実世界で行う確率の高さが予想される。

VRのゲーム等の影響により、社会は混乱、荒れるかもしれない。

もちろん、ゲームに集中する時間を守って、脳(判断能力等)を守ることが出来れば、問題は生じないでしょうが。

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