楽しい思い出と人生の豊かさ

思い出は資産(思い出にありがとう)

毎年、この時期になると書いているように思いますが。

夏、セミ、父とのセミ取りのワクワクするような、楽しい思い出。

もう、50年程前のことなのに、あの時の楽しさ、セミを取る瞬間のワクワク感が、つい先日のように、思い出されます。

私は子供時の記憶が少ない人間です。

最近は父との、凧揚げ、ミルクセーキを飲みに連れて行ってもらったこと等、出来事の記憶は断片的に思い出されましたが、それに付随する、感情、感覚の記憶は未だ封印されているのか、または、あまり楽しくなかったのか、思い出すことが出来ません。

私の親との関係性、私の性格、自己抑圧との関係が大きく影響しているのでしょう。

しかし、今、いろいろと人生を振り返ると、私にも、楽しい思い出が、それなりにあったように思います。

さて、多くの人は、10代以降の若い時は、前へ、前へ、可能性を追求、未来を開拓、そして、今を楽しむ。
この時は、それを体験している最中であり、日々、楽しい瞬間を味わい、若さゆえのエネルギーに浸れる時です。

したがって、若い時は過去を思い出すよりも、今に夢中になり続けること、刺激を追い求めることが多く、ひとつひとつの出来事を日々振り返り、思い出に浸る時間や感覚は少ないと思われます。
日々の展開、回転が凄まじく早く、目まぐるしく、忙しい時なのです。

でも、その時から20年~30年程経つと、ちょっと、ひと息付きながら(リラックス)、あの時は楽しかったなぁとか、思いに浸る時間が増え、また、なぜか過去を懐かしく思います。(このことは個人差がありますが)。

少し、活動エネルギーが低下し、自分自身を振り返る時間が出てくるのかもしれません。

そして、思い出を振り返ることも案外いいものだなと、最近気付きました。

例えば私が今から15年程前のこと、自らのカウンセリングルームを立ち上げようとしていた頃。

カウンセリングルームにふさわしい、賃貸物件との出合い、そして、その部屋にふさわしい、絨毯、カーテン、椅子、テーブルを、暑い夏、探し動き回っていた記憶も蘇ってきました。

決して忘れていたわけではないのですが、過去を振り返る余裕がなかったのでしょう。

それは、まだ、未来を探求、具現化することに専念していたのか、今を生きることに精一杯だったのか、分かりませんが。

しかし、今、リラックスして座っていると、そして、何か思い出そうとすると、いろいろなことが思い出されます。

残念ながら、子供時の思い出はほとんどありませんが、しかし、30代後半からの思い出は、楽しい思い出が、多々あることに、最近気付きました。

思い出に浸ると書くと、もう年なのかなと、考える方もおられるでしょうが。

過去の思い出、楽しかったこと等、思い出すことは、落ち着きと幸せをもたらします。

そして、その思い出を大切にしながら、今の私が感じていることは、今までの経験、体験を総動員して、人生の締めに入っていく、スタート地点。

その、スタートをするためにも、過去を振り返った時、いろいろ、あったけど、生きてきて良かったかなぁと思えば思える程、それが、今後の可能性のエネルギーにも転換され、また、自信にも還元されるようにも感じます。

いずれにせよ、楽しい、良かったと等、プラス感情の思い出に浸るということは、人生の豊かさを感じるようです。

ちょっとした若い頃の体験も、なぜか、なつかしい。

そして、過去を振り返りながら、再度スタート。

思い出を大切に。

思い出にありがとう。

関連記事