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親のために生きる:その選択は感謝か、それとも罪悪感か?

親のために生きる。
そう聞くと、親の介護に専念したり、親孝行のために尽くすといった状況を思い浮かべる方もいるかもしれません。
しかし、今回のテーマはそうした物理的な介護の話ではありません。
もっと深い、心の奥底に潜む「親のために生きる」という心理的な問題に焦点を当てていきます

親のために生きる心理と、そこから抜け出すための決意

私たちは時に、自分自身の人生よりも親の期待や感情を優先してしまうことがあります。
その根底には、様々な心理が隠されているのです。

Index
1.親の期待に応えたい気持ちと感謝の心
2.親に対する罪悪感が引き起こす「親のための人生」

1.親の期待に応えたい気持ちと感謝の心

今の仕事が本当に辛い。
辞めてしまいたい。
本当は転職して新しい道を歩みたいけれど、親をがっかりさせたくない。

そうした思いが強いほど、「親のために頑張らなくては」という気持ちに囚われてしまうことがあります。

これは、今まで大切に育ててくれた親への感謝の気持ちからくるものなのでしょうか。
苦労をかけてまで自分を育ててくれた恩に報いたい、親の期待に応えたいという気持ちが、知らず知らずのうちに自分を縛っているのかもしれません。

もしそう感じているのであれば、一度、親御さんと率直に話し合ってみることをお勧めします。
案外、「それならもう、転職したらいい」と、あなたの想像とは違う言葉が返ってくるかもしれません。

「親が期待している」、「辞めたら親ががっかりする」という考えは、もしかしたら、あなたの勝手な思い込みである可能性も十分にあります。

親を大切にし、感謝する気持ちがあるのなら、まず一番大切なのは、あなた自身が心身ともに健康でいることです

自分を大切にできるからこそ、健全な心で親を大切にできるのです。
そして、もし悩みを抱えているのなら、遠慮せずに親に相談してみてください。
親が、がっかりするだろうという勝手な思い込みに縛られていては、あなたの心にも、そして人生にも、暗い影を落としてしまいます。

何よりも、あなたが幸せになれません。
親が本当に望んでいるのは、あなたが幸せでいることなのですから。

2.親に対する罪悪感が引き起こす「親のための人生」

「親の期待を満たさなければ」、「がっかりさせたくない」、「親のために頑張らなければ」。
こうした思いの背景に、実は親に対する罪悪感が潜んでいるケースもあります。

子供の頃に親から「お前のせいで苦労してきた」と言われたり、いつも親の暗い顔を見たり、ため息ばかり聞かされたりといった経験がある人は要注意です。
こうした経験は、「自分の存在が親を苦しめているのではないか」、「自分さえいなければ…」という無意識の罪悪感を植え付けてしまうことがあります。

この罪悪感は、親から直接的、あるいは間接的に植え付けられたものです。
そして、この親への罪悪感が強ければ強いほど、「親のために頑張らねば」という思いもまた強くなる傾向があります

しかし、これはあなたの人生です。
親への罪悪感に縛られ、親の思いを優先して生きることが、本当にあなたにとって大切なのでしょうか。

親の中には、あなたが自分の期待に反した行動をすると、「これだけ苦労して育てたのに」などと言って、さらに罪悪感を植え付けようとしたり、罪悪感であなたを縛ろうとしたりする人もいます。
しかし、それは、親が無意識のうちに、あなたを支配するための「戦略」であることも少なくありません。

私は、親への罪悪感を意識して生きる必要はないと考えています。
なぜなら、それは親の人生を生きることにつながり、あなたの人生を生きていることにはならないからです

人生は一度きりです。
自分の人生を堂々と生き、あなた自身の幸せを掴んでください。
親への罪悪感に縛られていると、きっと最後に大きな後悔をすることになるでしょう。

もし、心の中に親に対する罪悪感があると感じているなら、それはあなたにとって不要な感情です。
思い切って手放すことが、何よりも大切なのです。

生きづらさを感じているあなた。それは、親への感謝の気持ちからくるものなのか、それとも親への罪悪感から変えられないのか、もう一度じっくりと自問自答してみてください。

もし、この親への心の問題で悩んでいるのであれば、心理カウンセリングはとても有効な手段となるでしょう。
一人で抱え込まず、専門家と一緒に心の整理をしてみませんか?

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