過去の選択への後悔:「もし」を考え、今を肯定する力
過去の「もし」を乗り越え、自分らしい今を生きるために
私たちは人生において、日々無数の選択をしています。
私自身も、これまで様々な決断を下し、生きてきました。
その中には、「あの時の選択で、本当によかったのかな?」と、今でも疑問が残るような選択があるのも事実です。
過去の選択によって今を後悔したり、ある時点での自分の行動を思い出しては「間違った選択をしたのではないか」と思い悩んだり。
私たちはこうした、心が晴れない後悔の気持ちを抱き続ける経験を、少なからずしているのではないでしょうか。
例えば、過去に家を購入したケースを考えてみましょう。
「5年前、あんな家を無理して購入していなければ、今頃は高いローンに苦しまず、もう少し娯楽にお金が回せて、楽しい生活ができていたのに…」 この方は、家のローンによって経済的に私生活や娯楽に費やせるお金が少なく、そこに不満を抱いています。

このような場合、「もし」という考え方を取り入れることで、今の不満を解消できるかもしれません。
「もし、5年前に家を買わなかったら、今頃は、騒音がひどい賃貸物件で、日々悩まされ、怒りながら生活していたかもしれない。日々の騒音ストレスで、仕事どころではなかったかもしれない。それに比べて、今は静かで快適なマイホームで暮らしている。」
こう考えてみるとどうでしょうか? たとえ今、家のローンで娯楽に使えるお金が少なくても、心の落ち着く自分だけの空間を所有し、快適な生活を送っていることに納得できるのではないでしょうか。

Index
1.過去の選択を肯定する「もし」の視点
2.「もし」を鍵に、今この瞬間を肯定する
1.過去の選択を肯定する「もし」の視点
このように、過去の選択が間違っていたのではないかと疑問を抱き、それが今の不満な状態を招いたと後悔の気持ちに悩まされる時には、次のように思考を転換してみましょう。
・「過去に〇〇を選択したために、今は△△の状態で不満だ」
この考えを、
「もし、過去に〇〇を選択していなければ、今の状況はもっと悪くなっていたかもしれない」
と書き換えてみるのです。
つまり、過去の選択に対して、「もし、あの時、逆の選択をしていたら、事態はもっと悪くなっていたかもしれない」と予想して、今の状況に目を向けてみるのです。
もし、逆の選択をしていたら最悪の状況になっていたかもしれないと考えることは、「今、現在は、過去に選択したおかげで良い状態である」ということを示唆します。
そして、過去の選択と今の状況に「これで良かったんだ」とOKを出すことができれば、心の中にくすぶっていた後悔の気持ちも晴れていくでしょう。

この方法は、「過去に〇〇を選択しなかった結果(現状維持を選んだ結果)、今は△△で不満だ」という考え方を変える際にも応用できます。
・「過去に〇〇のチャンスを選択していれば、もっと今の状態は良くなっていたはずだ」
この考えを
「もし、過去に〇〇を選択しなかったからこそ、今は何とかやっていけている。もし選択していたら、大変な状況に陥っていたかもしれない」
と書き換えてみましょう。
具体的な例を挙げます。
「3年前、100万円の投資を選択していれば、大儲けしていたはずだ。」 この考えを、 「もし、3年前、100万円の投資を選択していれば、投資に失敗して、今頃は大損をして、悔しい思いをしていたかもしれない。」 と変えてみるのです。
これらは、過去に「選択したこと」あるいは「選択しなかったこと」による、結果としての今の不満に対して、その逆の選択行為を想像し、その結果起こり得た「最悪のシナリオ」を考えることによって、今の状況に納得しようとする試みです。

2.「もし」を鍵に、今この瞬間を肯定する
あなたが過去の選択で悩んでいる時、その心に納得を与える「もし」の書き換え方は以下のようになります。上記の2つの例を参考にしてみてください。
A. 「過去に〇〇を選択したことを後悔している場合」
「過去に〇〇を選択しなければ、今頃はもっと状態が良かったのでは」 と後悔し続けますが、 ↓
「もし、過去に〇〇を選択していなければ、今頃はもっと状態が悪くなっていたかもしれない」
→ そうならずに良かったと、今を肯定することができます。
B. 「過去に〇〇を選択しなかったことを後悔している場合」
「過去に〇〇を選択していれば、今頃はもっと状態が良かったのでは」 と後悔し続けますが、 ↓
「もし、過去に〇〇を選択していれば、今頃はもっと状態が悪くなっていたかもしれない」
→ そうならずに良かったと、今を肯定することができます。

この思考方法は、過去の選択による疑問や後悔の気持ちに対して、より具体的に「もし」を検討し、最悪の結果を予想することがポイントです。
そうすることで、「今の状態で良かったんだ」と、今を肯定的に受け入れられるようになるでしょう。
私たちは人生において、様々な選択を繰り返しながら生きています。
私自身も、時に「あの時の選択は…」と後悔の気持ちを抱き続けることもあります。
しかし、人は過去に戻ることはできず、選択をやり直す機会は限られています。
過去の選択にこだわり続けても、その選択をした過去の時点に戻ることはできません。
過去の選択とその結果は、ただ今に繋がる「事実」であり、私たちの目の前には「未来」だけが存在します。
もし、選択した結果、本当に望まない事態に陥ってしまったとしたら、それは「再度選択し直す」チャンスだと捉えることもできます。
状況によっては相応の努力や奮起が必要となるかもしれませんが、道は必ず開けます。

また、過去の選択の結果は、どれだけ考えても分からないことが多々あります。
したがって、過去の選択への疑問にこだわり続けるのではなく、これからをいかに生きるか、今と未来に焦点を合わせ続けることが大切なのではないでしょうか。
その方が、きっと納得のいく、そして建設的な人生を送れるはずです。