「用件のみ」の会話になっていませんか?夫婦の会話から失われるもの
夫婦の会話には、今日あった出来事、楽しかったこと、悩み事、子どものことなど、さまざまな内容があります。
しかし、いつの間にか「用件のみ」の会話になってしまい、お互いの心がすれ違ってしまうことがあります。
思いやりを失った役割期待のみを伝える夫婦の会話
Index
1.役割を伝えるだけになってしまった夫婦の会話
2.思いやりを失った夫婦の関係

1.役割を伝えるだけになってしまった夫婦の会話
会話が豊かにある夫婦は、お互いを知ろう、理解しようという姿勢があり、その背景には「思いやり」の心が広がっています。
それは、心から仲睦まじい夫婦の姿と言えるでしょう。
しかし、ほとんど会話がない夫婦も存在します。
これは、お互いの意思疎通がなく、相互理解が失われている状態です。
会話がないということは、関係性が冷え込み、険悪な雰囲気になってしまっている可能性が高いのです。

このような夫婦の会話の中心は、お互いが相手に期待している「役割」に関することだけになりがちです。
- 「夕食はつくっておいて」
- 「ゴミは出しておいて」
- 「〇〇時までには帰って来るように」
- 「石鹸などの日用品を切らさないように」
こうした役割期待を、かつては言葉で伝えていた時期があったのかもしれません。しかし、時間が経つにつれて、それは「言わなくても当然のこと」となり、感謝の気持ちもなく、ただ果たされて当たり前の関係になってしまいます。
そして、会話は「期待された役割が果たされていない時」**にのみ発生します。
つまり、「できていないこと」を注意するための会話です。
これこそが、思いやりのない、用件のみの夫婦の会話なのです。

2.思いやりを失った夫婦の関係
結婚する前、二人はお互いを知るために楽しい会話を交わし、愛を語り、さまざまな時間を共に過ごしたはずです。
しかし今では、ほとんど会話がなく、あったとしてもそれは「当たり前の役割が果たせていないことへの文句」や、「新しくできた役割を伝えること」だけになってしまう。
さらに、期待していた役割が果たされないと、激しく怒ってしまうことさえあります。
「自分は期待されている役割をきちんと果たしているのに、それができない相手は何なんだ」という考えが、怒りの根底にあるのかもしれません。

このような味気なく、思いやりのない関係に、一緒に生活する意味はあるのでしょうか。
もしそれでも「愛しているから」とおっしゃるのであれば、コミュニケーションの質や相手への行動の質、そして思いやりについて見つめ直すことが必要です。
結婚前の、お互いを大切に思い合った時間を、もう一度思い出してみてはいかがでしょうか。
会話は、単なる情報伝達の手段ではありません。
お互いの心を通わせ、関係性を育むための大切なツールです。
あなたが、パートナーとの関係をもう一度温かいものにしたいと願うなら、ぜひ「用件」以外の会話を増やしてみることから始めてみてください。

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