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開業心理カウンセラーは孤独な職業なのか?

多くの開業心理カウンセラーは、ご自身のカウンセリングルームを拠点に、自営業として一人で業務をこなしています。
私もかつて大阪で、その一人でした。
この働き方が、時に孤独感をもたらす可能性について、私の経験を交えてお話ししたいと思います。

心理カウンセラーの孤独とその解決に向けて

Index
1.カウンセリングルームに縛られ、広がる孤独感
2.私が経験した人間関係の変化と孤独感
3.孤独感を乗り越えるために

1.カウンセリングルームに縛られ、広がる孤独感

開業心理カウンセラーとして活動を始めると、徐々に他者との関係性が希薄になることがあります。
その大きな理由の一つが、カウンセリングルームにいる時間の長さです。

カウンセラーが収入を得るためには、カウンセリングの回数を増やすことが不可欠です。
多くのクライアントさんと出会い、カウンセリングを実施するほど、経済的な安定につながります。

しかし、クライアントさんの予約には二つのパターンがあります。

一つは数日後の予約、もう一つは当日や緊急の依頼です。

この二種類の予約に対応するためには、たとえ事前に予約が入っていない時間帯でも、カウンセリングルームから離れにくい状況が生まれます。
いつ入るか分からない当日の緊急予約に備え、ルームで待機する必要があるからです。

私の場合、常にカウンセリングの予約が詰まっていることは稀でした。
それでも、ルームで予約を待つ時間が長くなりがちで、結果として外出する機会が減ってしまいました。

また、カウンセリングだけでなく、心理学講座の企画・実施も行うカウンセラーであれば、さらに一人で考え、作業する時間が必要となり、ますます人との交流が少なくなる傾向にあります。

2.私が経験した人間関係の変化と孤独感

私の場合、開業心理カウンセラーとしての活動を始めてから、以前から交流のあった方々との関係が疎遠になっていきました。
やはり、カウンセリングルームにいる時間が長かったことが、その一番の原因だと感じています。

この状況を打開するための解決策として、夜間の異業種交流会などに積極的に参加することも考えました。
しかし、私は知らない人と突然話すのが得意な性格ではなく、参加すること自体が苦痛に感じられました。

また、心理カウンセラーとしての倫理上、臨床での具体的な内容を話すことはできません。そのため、交流の場での話題も、一般的な内容に限定され、なかなか深い関係性を築くのが難しいと感じました。

私の経験からすると、開業心理カウンセラーは一人で業務をこなす自営業であるがゆえに、孤独にならざるを得ない側面があったと、今振り返ると思います。

3.孤独感を乗り越えるために

しかし、これはあくまで私の経験です。
全ての開業心理カウンセラーが孤独を感じるわけではありません。

もし今、あなたが開業心理カウンセラーとして活動され、同じような孤独感を感じているとしたら、いくつかできることがあるかもしれません。

a)オンラインでの交流を積極的に活用する
カウンセラー同士のオンラインコミュニティや、情報交換のためのグループに参加することで、時間や場所に縛られずに交流を深めることができます。

b)短時間の外出や気分転換を意識的に取り入れる
予約の合間など、少しの時間でも外に出て気分転換を図ることで、心身のリフレッシュにつながります。

c)「守秘義務」を保ちつつ、共有できることを探す
カウンセリングの内容ではなく、カウンセラーとしての日常や経験、学びについて語り合える仲間を見つけることも大切です。

開業心理カウンセラーという仕事は、クライアントさんの心に寄り添い、支える尊い仕事です。その一方で、自身の心の健康も非常に重要です。

もし孤独を感じているなら、それを乗り越えるための工夫や、支えとなる人とのつながりを見つけることが、長くこの仕事を続けていく上で不可欠だと感じています。

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