アダルトチルドレンのカウンセリング 回復へのステップ
本ページでは、「アダルトチルドレンの悩みに対するカウンセリング」、「アダルトチルドレンからの生き辛さからの回復とは」、「アダルトチルドレン回復へ10のステップ」の3項目を紹介を致します。
アダルトチルドレンの問題解決に向けて
1.アダルトチルドレンの悩みに対するカウンセリング
アダルトチルドレン、機能不全家族の成育歴による悩みは数多くあると思います。
また、私自身が機能不全家族出のアダルトチルドレンなので、アダルトチルドレンの悩みにで悩まれている方との共通性は多々あると認識しています。
人間とは親子関係を基盤として成長、そして、その親子関係の影響が、社会生活の質にも影響します。
簡潔に書けば、社会及び人間関係に、無理することなく、適応出来ているのか、適応出来ていないのか。
それにより、生き辛さや悩みの深さも変わってくるでしょう。
私が抱えていたアダルトチルドレンの問題は、自己主張が出来ない、コミュニケーション力の欠如、協調性の問題、他者配慮能力の欠如、心理的ひきこもり、これらは全て、人間関係の問題、社会不適応の問題です。
そして、さらに親の敷いたレールの人生、自分の人生を歩んでいない問題でした。(自己決定能力の欠如)。
これらを考えると、アダルトチルドレンの問題の主は、性格特徴の問題とも言えるのです。
しがってアダルトチルドレンの悩み対するカウンセリングとは、より、具体的に書けば、性格の改善の為のカウンセリングとも言えるのです。
(但し、脳機能にダメージを受けている程の問題、例えば、人と居るだけで震えが止まらない等は、私は経験していません)。
さて、私自身、アダルトチルドレンの問題、性格改善には、子供時から含めると、30数年かかりました。
その原因は、以下の2つです。
- 30代前半まで、自分自身がアダルトチルドレンという概念を知らなかった。
- 自分の性格特徴に問題があり改善すべきと分かっていたが、取り組まなかった。
私がアダルトルチルドレンの問題、また、それに関連する生き辛さの性格特徴の改善が図れたのは、37歳時、14年間、会社員として勤務し続けたお蔭です。
14年間で経験、学んだ様々なことが、円滑な人間関係、その為に、自分がどう変わればいいのか等を学び、実践出来たのです。
その後、会社退職後は心理カウンセリングも受け、さらに、自分自身の人生を生きること、考える機会を頂きました。
振り返ると、私は子供時より親に人生を乗っ取られていたのかもしれません。(きつい書き言葉で申し訳ございません)。
そう考えると、アダルトチルドレンの問題を別の角度で考えると、「自己喪失の病」とも言えるのではないでしょうか。
アダルトチルドレンからの回復とは、新しい自分の創造の物語のスタートなのかもしれません。
心理オフィスステラでは、私のアダルトチルドレン経験を主として、アダルトチルドレンの悩み、回復に対するカウンセリングを大阪で受け賜わっております。
2.アダルトチルドレンからの生き辛さからの回復とは
さて、アダルトチルドレンからの回復に向けて、何がきっかけとなるでしょうか。
一番大切なことは、自分がアダルトチルドレンと気付くこと、自覚することです。
その次に、心理カウンセリング、アダルトチルドレン自助会、セミナー参加、または、アダルトチルドレンに関する本を読む等が、回復に向けてのきっかけになると思います。
では、アダルトルドレンからの回復の状態とは、どのように、心理、感覚、行動が変わるのでしょうか。
「アダルトチルドレンの悩みに対するカウンセリング」の項でも書きましたが、アダルトチトルドレンからの回復とは、自身の抱えている問題となる性格特徴等を変えることが主でもあると、ご認識ください。
それでは、私のカウンセリングの臨床経験を含めて、回復への変化が比較的短期の結果(抱最短でも、数カ月は取り組む覚悟が必要です)の場合と、回復への変化が長期の場合と、2つに分けて書かせて頂きます。
但し、注意点としては、心理カウンセリング、心理カウンセラーに依存しないことです。
あまりにも頼ってしまっては、依存となってしまい、アダルトチルドレンの問題からの回復への妨げとなります。
a)アダルトチルドレンの問題に対して比較的短期間で回復する結果
回復へのきっかけは、カウンセリング等であると思いますが、カウンセリング後、いかに振る舞うか、カウンセリングで学んだこと等、いかに実践するか、努力するかによって、回復の速度は変わってきます。
それは、親子関係等を起因として、長年に渡って培い、固定した性格特徴等(思考、行動パターン)を変える作業に取り組むことになるからです。
しかし、カウンセリング後等、心暖かい良き人々との出会いが、あなたの傷ついた心を癒してくれるでしょう。
人は人を通して成長します。
人は人によって癒されます。
(心理カウンセラーは最初の1歩のお手伝い役)。
あなたの自己努力と心暖かい人々との出会いによって、以下の心理、感覚、行動の変化をもたらすでしょう。
- 自分と他者の間に境界が引けます。
- 自己主張が出来ます。
- 意見の相違は人間性への批判ではないと理解出来ます。
- 皆に好かれる必要はないと体感出来ます。
- 出来ない自分にもOKが出せます。全てを出来る人等いません。
- 人生の選択等、自分で決定出来ます。自己決定力の強化。
- 自分は自分で良いと思えます。皆、個性や長所、短所があります。
- 人間関係を築くことが楽になっていきます。
- 未来に希望が持てます。自信の獲得も含む。
- 親子間の軋轢解消。親は親、自分は自分です。
(親子の和解とは違います。また、執着心の強い毒親問題は別)。
b)アダルトチルドレンの回復 生き辛さから時間のかかる問題
依存の問題は、回復には時間がかかると思います。
ゲーム依存を考えてください。
依存とは脳がそれを勝手に求めてしまい、その結果、中毒症状のようになり、その脳、嗜癖状況を改善(治療)するのですから、当然時間はかかります。
また、依存の生き辛さを抱えている当人は、依存対象がないと生きていけないと思い込まれる傾向も問題です。
- 恋愛依存
- アルコール、ゲーム等の物質依存
- 何かにこだわる依存
依存で悩まれている方は、依存対象に対する思いが強く、また、脳が意思に反して勝手に求めてしまう傾向があります。
私は依存症のカウンセリングは行っておりません。
無理に依存対象から引き離そうとすれば、うつ病、パニック等患うことにもなりかねず、慎重さが必要です。
問題によっては、精神科、心療内科の受診をお勧めします。
3.アダルトチルドレン回復へ 10のステップ
「アダルトチルドレン回復へ10のステップ」は、私の回復へのプロセス、経験を主に、アダルトチルドレン回復のステップを私なりに振り返り、まとめてみました。
「アダルトチルドレン回復へ10のステップ」は、私の心理カウンセリングにも、ステップの趣旨、考え方を取り入れています。
尚、アダルトチルドレン回復へ10のステップの基本は、心理学における、認知行動療法がベースとなっております。
皆様のアダルトチルドレン回復、悩みの解決に少しでも、お役に立てばと思っております。
1.今の生き辛さに気づくこと
アダルトチルドレンの問題からの回復のためには、今どのような生き辛さを抱えているかに気づくことが第一歩です。
これは周囲との人間関係、自分自身の問題等様々です。
2.過去の辛さを振り返ること
過去の親子関係、家庭環境の辛さを振り返ります。どのような家庭でどのような辛さや悲しみ、怒りを感じてきたのでしょうか。
また、成育歴において学校等における先生や友達との間に生じた辛さについても振り返ります。
3.過去の辛さと今の生き辛さの関係を考えること
親子関係、家庭環境、学校生活等から経験した辛さと、今抱えている生き辛さの共通点はありませんか?
おそらく複数あるのではないでしょうか。
過去の生き辛さは、今とこれからに影響を及ぼします。
4.過去の辛さより、硬直した思考と固定した行動パターンをみつける
子供時私たちは親等にほめられることを望み、拒否されることに悲しみを抱きます。
そのため、強制「~~こうしなければいけない」と禁止「~~こうしてはいけない」等、硬直した思考・思い込みを持ってしまいます。
例えば「親にほめられるためにすべてを完璧にしなければならない」、「親に怒られないために頼みごとは断ってはいけない」等です。
そして、この硬直的な思考・思い込みのもと、私たちはその通りに振る舞い続けます。
これが固定した行動パターンなのです。
そして、この2つがアダルトチルドレンの生き辛さの大きな原因となります。
すなわち親にほめてもらうため、怒られないために培った硬直した思考・思い込みは、私たちが成長するにつれ、社会や周囲の人にほめられるため、怒られないためにと、その対象が変わっていくのです。硬直した思考・思い込みを持ち、それにもとづく固定した行動パターンを今も果たし続ける限り、自己を失い、本当の自分を見失ってしまうのです。
5.本当はどうしたかったのか インナーチャイルドとの会話
過去(子供時等)を振り返りましょう
本当はどうしたかったのですか?
何をしたかったのですか?
何を我慢しましたか?
何を失いましたか?
そして、あなたのなかの子供、インナーチャイルドを癒してあげましょう。
6.親への執着を手放す
私たちの生き辛さの原因である機能不全家族、特に親の問題。
あなたは親に対する怒りで満ちているかもしれません。
それとは逆に今でも親にほめてもらいたい、認めてもらいたい気持ちで一杯かもしれません。
親に対する思いは複雑です。でも、私たちは親を変えることは出来ません。
しかし、私たちの親に対する思いを変えることは出来ます。親は本当に私たちに生き辛さを抱かそうと過酷な態度をとったのでしょうか。
もしかしたら、親もそのまた親のため過酷な子供時代を経験しているのかもしれません。
そうすると親もまた生き辛さを抱えたアダルトチルドレンなのです。
親を理解して、親への執着を手放しましょう。
執着は苦しみしかもたらさないのですから。
7.新しい自分に優しい思いを創りましょう
子供時に培った硬直した思考、思い込み、固定した行動パターンは親等にほめられるため、拒否されないためのものでした。
しかし、今それを持ち続ける必要はありません。
あなたは成長して環境も変わっているはずです。
子供時を振り返って本当はどうしたかったのか、それを果たすことが出来る自分に優しい考え方を創りましょう。
強制や禁止、そして我慢も必要ないのです。
8.新しい理想の行動を描くこと イメージ促進
新しく創った自分に優しい思いや考え方を、家庭や社会において行動・実行しているイメージを創りましょう。
私たちはイメージ出来ないものを実現することは出来ません。
イメージの力は強力なのです。
但し、イメージ化が難しい時は事前に行動スキルの獲得、練習が必要かもしれません。
9.新しい理想の行動の実行 体感
イメージが出来たら新しい思いや・考え方、それにもとづく新しい行動を実現しましょう。
すなわち固定した行動パターンを脱ぎ捨て、望む新しい行動を実行して何が起こるのか体感するのです。
不安は頭のなかに存在しています。
現実は違うのです。
10 .人生の肯定的意味の創造 生き辛さを力に
あなたが経験した生き辛さを振り返ってみましょう。
その辛い経験からあなたは何を学びましか?
何を得ましたか?
人生に起こることは必然です。
必ず学んだこと、得たことはあります。
そしてその学んだこと、得たことを今後の人生に、プラスのパワーとして発揮するのです。
それが私たちアダルトチルドレンの誇りなのです。
いかがでしょうか。
これが私の考える回復への10のステップです。
このすべてを短期間で実行しようとは思わないでください。
ま