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人に人を紹介する時、その責任について深く考える

「あの人を紹介して良かった」と言われるために:安心できる人との繋がりを繋ぐ

かつてと比べ、私たちは人と出会い、繋がることが格段に容易になりました。
交流会やパーティーは頻繁に開催され、スマートフォンやSNSの活用は、そうした出会いを加速させています。

人との出会いが容易になるということは、必然的に出会う人の数も増えるということ。
名刺交換をしただけの関係、SNSだけで繋がっているけれど浅い交流しかない人など、私たちの人間関係の幅は大きく広がっています。
こうした交流を純粋に楽しむことは、素晴らしいことです。

しかし、ここで一つ、重要な問題が浮上します。それは、繋がっている相手が、本当はどのような人物なのか、その実態が分かりにくいということです。

どのような理念を持っているのか、人柄は信頼に足るのか、実際の職業や背景は何なのか?

「なんとなく知っている」人は多くても、実際には「知らない」、「謎が多い」人と繋がっている可能性も少なくありません。
もちろん、そこから交流を深めていけば、相手の人となりを理解できるでしょう。
しかし、あまりにも多くの人と繋がっていると、その全員について深く知ることは、やはり難しいのが現実です。

Index
1.人に人を紹介する時、それはあなたの信用が問われます
2.「紹介責任」を果たすための3つの視点

1.人に人を紹介する時、それはあなたの信用が問われます

私たちは、誰かに誰かを紹介する機会が少なからずあります。

例えば、ある悩みを抱えている人がいる時、自分の知り合い(それが、交流会やSNSで知り合っただけの、まだ良く知らない人であっても)の中に、その悩みの解決に役立つアドバイスをくれそうな人がいると、善意から「この人なら大丈夫だろう」と安易に紹介してしまうことがあるかもしれません。

しかし、その紹介、本当に大丈夫でしょうか?

紹介した側は善意で「大丈夫だろう」と思っていても、実際に紹介された人がその人物と会ってみたら、直感的に「この人は怪しい」と感じたり、後々、投資話を持ちかけられたりと、悩みの解消のために紹介したはずが、まったく逆の結果に繋がることも珍しくありません。

これでは、紹介された人が不本意な結果を招くだけでなく、紹介された人は紹介者に対して「なんていう人を紹介してくれたんだ」と、怒りや失望、時には侮蔑の感情を抱くことにもなりかねません。

さらに、最悪の場合、紹介者自身が「この人も詐欺師の仲間か?」と疑われたり、「素性の分からないいい加減な人を紹介されて迷惑だ」と思われたりして、あなた自身の信頼や信用を失うことにも繋がりかねません。

誰かの役に立ちたいという純粋な気持ちから人を紹介するのであれば、ただ「少し知っている」という程度の関係性ではなく、あなたの「心眼」によって「この人なら絶対に大丈夫」という確信を持てる人を紹介すべきです。

善意から人を紹介した結果、万が一、相手に不利益をもたらす人物を紹介してしまい、恨まれるようなことがあれば、それは残念ながら、あなたの「軽率さ」が招いた結果だと言わざるを得ません。

2.「紹介責任」を果たすための3つの視点

では、私たちはどのように「紹介責任」を果たせば良いのでしょうか。私は以下の3つの視点が重要だと考えます。

a)相手の人柄や信頼性を深く見極める
表面的な情報だけでなく、その人がどのような価値観を持ち、どのような行動をしてきたか、具体的なエピソードなどを通して人柄を深く理解する努力が必要です。複数の人からの評判を聞くなども有効でしょう。

b)専門性や実績を具体的に把握する
紹介する人の専門分野や得意分野が、紹介される人のニーズに本当に合っているのかを具体的に把握しましょう。過去の実績やクライアントからの評価などを確認できると、より安心です。

c)紹介の意図と期待値を明確に伝える
紹介する際には、紹介される人に対して、紹介する人のどういう点に期待して紹介するのか、具体的な意図を明確に伝えましょう。同時に、過度な期待を抱かせないよう、できることとできないことを正直に伝えることも大切です。

安易な紹介は、善意であっても、時に深刻なトラブルや信頼の失墜に繋がりかねません。
人と人との繋がりが希薄になりがちな現代だからこそ、私たちは「紹介責任」について深く考え、本当に信頼できる人だけを紹介できる関係性を築いていくことが求められているのではないでしょうか。

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