強引なキャラ変は自己を滅ぼすこともある- カウンセリング大阪・心理オフィスステラ

強引なキャラ変は自己を滅ぼすこともある

2016/12/22

近年、キャラ変という言葉が盛んに聞かれます。
キャラ変とは、キャラクター変更。
心理学の知見で書くと、自分の性格特徴を、強引に別の性格特徴にして、社会生活を過ごそうとする。
このような感じです。

さて、人が自分のキャラを変えようと思う理由は、４つ考えられます。

Index
1.自分に対する違和感
2.周囲に合わせる
3.周囲に対して高い理想を掲げた自分を打ち出す
4.周囲に壁をつくる

社会生活において、周囲の人に対して、自分が取っている行動・態度に違和感を感じる。
何か自分じゃない、感覚がある。
だから、自分がスキッとした、納得出来る自分でいたい。

そのため、キャラを変える、性格を変えたい。
この動機からチャレンジされる場合があります。
様々な試行錯誤を繰り返して、自分に合った、キャラを身に付けられることでしょう。

このキャラ変の場合は、もともと自分が持っている気質、性格特徴、行動傾向が、何らかの理由により封印され、その結果、自分に違和感を抱き、本来的な自己を発揮をしたいという、キャラクター変更と考えられます。

周囲に合わせられない自分がいる。
周囲とのコミュニケーションにおいて、自分が合わせられない悩み。
うまく周囲に入っていけない。
展開の早い、コミュニケーションの輪に入っていけない。
暗いと思われているのではないか不安等。

周囲に合わせるために、キャラ変、性格を変えようとする場合もあります。
周囲と打ち解けられず、壁を感じるのも辛く、強引に自分のキャラを変えてしまうのです。

しかし、その場、その場に合わせ続けますと、何が自分なのか、自分が何を感じているのか、自分は本当に何が言いたいのか、自己喪失招くリスクがあります。

社会や周囲に対して、自分はこうあるべき、こう振る舞うべき、このようなポジションであるべき等、高い理想に基づき、キャラ変、性格を変えようとされる場合もあるでしょう。

問題は、その理想が実現可能なものか、または、キャラ変が自分を苦しめる、無茶なものではないか、検討する必要があります。

また、高い理想を打ち出したキャラが、周囲に受け入れられるものかどうか。
これも、検討する必要があるでしょう。

人間関係に軋轢を招くキャラ変であれば、意味はないと考えます。

以前周囲に合わせ過ぎて疲れた、陰口を叩かれた、いじめられた等の経験がありますと
目立たない存在でいよう。
ちょっと隠れキャラ、地味目でいこうと思われることもあると思います。
自分を周囲の攻撃から防御するためのキャラ変です。

しかし、周囲に壁をつくると、またそのことが原因で、ややこしいことに巻き込まれることもあります。
自分を守るためのキャラ変にも、注意が必要です。

さて、キャラ変について４つ書いてきました。

キャラ変についてもっとも注意すべきこと。
それは、自己を滅ぼしてしまう可能性があることです。

自分とは真逆の性格の自分を演じる。
常に明るく振る舞ったり
常に人に合わせ続けたり
等々。

強引なキャラ変は自己を滅ぼすこともあります。

それは、本当の自分の話したいこと、感情表現、やりたいことではないことを無理にし続け、その結果、自分が何を思っているのか、考えているのか、やりたいのか等、自分を見失ってしまうのです。

他者に強引にキャラを演じ続けた結果です。

強引なキャラ変は自己を滅ぼすこともあるのです。

強引なキャラ変は、自己喪失につながることもあるのです。

社会生活を営む以上、多少は他者に合わせる、自分を出す必要もあるでしょうが、必要以上に、無理に合わせる、強引に前に出る等のキャラ変は、結果として、自分自身の問題へと発展しますので、注意が必要です。